ちょっと遅れ気味に流行に乗っかる32選。せっかくだから少女向けライトノベルで選び出してみた。
古いのから新しいのまで色々。

やってみてわかったんですが、わたし少女向けでちょっと古いのはあれとこれとそれっていうピンポイントな読み方しかしてない。少年向けライトノベルであれば「スレイヤーズ・オーフェン世代です」といえば大概のバッググラウンドは理解されそうな気はするんですけども。
とりあえずちょーシリーズより前に出たコバルト文庫作品は9割読んでない人が選びました。
「上にあるほど面白い」とかそういうことはしてませんがだいたいの似たジャンルでまとめています。

長編

流血女神伝 須賀しのぶ

帝国の娘〈前編〉?流血女神伝 (コバルト文庫)帝国の娘(後編) 流血女神伝  (流血女神伝シリーズ) (コバルト文庫)

山奥で猟師の娘として暮らしていたカリエ・フィーダが青年エディアルドに誘拐され、病床にあるアルゼウス皇子の身代わりとなることを強制されたことにはじまる。
怒りと反抗、幸せと絶望を重ねながら女神の手によって過酷な運命に翻弄されて抗っていく物語です。
本編22冊外伝3冊番外編2冊の全27冊です。
はい「そんなに読めねーよ&コバルトとか無理だよ」と思ったあなたに朗報です。
2011年12月から角川文庫で(おそらく定期的に)刊行されますのでそちらでご覧ください!

ちょーシリーズ 野梨原花南

ちょー美女と野獣 (ちょーシリーズ) (コバルト文庫)

ジェムナスティ国の南にある絶望の森で人語を喋る獣とダイヤモンド姫が暮らしていた。
ダイヤモンドの愛の誓いにより獣は人間の姿へと変化した。獣だった彼の名前はジオラルド。
北の国トードリアの王子で、呪いをかけられこの国へと飛ばされていたのだ。しかしダイヤモンドは「獣」のジオラルドがいなくなったことが大変気に入らない。呪いをかけた人のもとへと2人はトードリアへと旅立った。
本編19冊+企画本2冊の全21冊。

宮廷だったり王族とか陰謀とかなんかそんな感じ

はなひらく 淵国五皇子伝 古戸マチコ

はなひらく 淵国五皇子伝 (一迅社文庫 アイリス こ 03-02)

植物に異常に好かれる体質のカナンは「異人さん」に今の大学に預けられ12年が経った。今後もこの大学の片隅で飼い殺し同然に生きていくのだろうと思ったが、東の淵国から来た茶売りの青年・善の頼みで淵国へ赴くことになる。最初は遺跡で見つかった「奇跡の種子」をどうにか芽吹かせて実をつけさせてほしいということだったが、カナンが手に取った時点であっという間に芽吹きカナンの体に寄生するようにして育っている。「奇跡の種子」の実には呪いを解く力があり、カナンは呪いを解くために淵国に赴いたのだが呪われている人というのがこの国の実に個性的な5人の皇子である。

プリンセスハーツ 高殿円

プリンセスハーツ?麗しの仮面夫婦の巻 (ルルル文庫)

長期に渡る人質生活を送っていたアジェンセン公国の長子ルシードは、大国パルメニアから自国へ戻る際に第1王女メリルローズに結婚を申し込み受け入れられた。それからの4年は大公の座を奪い取るため血を吐くような生活を送り、ついに大公の座を手に入れた。
真っ先に望んだのはメリルローズとの結婚だったが、パルメニアから嫁いで来たのはジェラルディ・クラウンという、悪魔的に冴えた頭脳とペンダントに宿る精霊をつれた歓楽街出身のメリルローズと瓜二つの女性だった。
アジェンセンの大公夫妻は仮面夫婦だったのです。

クラシカルロマン 華宮らら

ルチア?クラシカルロマン (ルルル文庫)

第一次世界大戦前後のヨーロッパがモデルのゆるいリンクがある基本単巻ものです。
クーデターが勃発し海へ転落した王女が本国へ帰還するまでの物語「ルチア」
近代化による変革期を迎えた王国での王位継承物語「薔薇の戴冠」
第一次世界大戦が激化し中立国としての立場を迫られる王国の物語「嵐に舞う花」

氷雪王の求婚 〜春にとけゆくものの名は〜  湊ようこ

氷雪王の求婚 〜春にとけゆくものの名は〜 (コバルト文庫)

シュタイン帝国皇帝のエドリックと7番目の妻として16歳で皇后になった地方伯の娘アイリスの物語。
物語は2人が歴史上の人物となってから彼らのことを調べる語り部のもと、エドリックとアイリスの現在と2人に待ち受ける未来が交互に語られる。ふたりを待ち受けるのは幸せな未来だけではないことは序盤で分かってしまうけど、そこに至るまでの経過が楽しくせつない物語。

旅系。危険な道中

金星特急 嬉野君

金星特急 1 (新書館ウィングス文庫)

この世界に金星特急がはじめて現れたのは8年前、とある田舎の小さな村でのことだった。
「生殖能力のある男性を募集、報酬はこの世の栄華」という素っ気無い内容で花婿募集の旨のチラシが貼られていた。金星特急に乗って帰ってきた者はいない。
今年金星特急が現れたのははじめてのアジア、日本の東京である。今回は金星の顔写真が公開されるという今までになかった事態に注目が集まっている。高校生の錆丸は、蜥蜴のウェルと一緒に金星特急に乗ることにした。同じく居合わせた長身に隻眼でアジア風の顔立ちの砂鉄、金髪碧眼の美形・地中海の聖マセッティ騎士団のユースタスと行動をともにすることになる。

白と黒のバイレ 瑞山いつき

白と黒のバイレ  白き、時の流れにのせて (角川ビーンズ文庫)

マルアスル王国へかけられた呪いを解くため王太子息女ブランカ一行は王国北部の塔へやってきた。
ここにすべての元凶、< 魔王>マルディシオンがいる。戦いの結果、国にかけられた呪いは無事解かれたが新たにブランカ個人に向けて「若返りの呪い」がかけられマルディシオンは逃亡した。
呪いは進行し、戦いから2年後にはブランカは12歳の体に19歳の精神を宿していた。国内の魔術では対応できないためブランカは騎士のセロ・侍女リリアナとともに旅立った。

シュガーアップルフェアリーテイル 銀砂糖師と黒の妖精 三川みり

シュガーアップル・フェアリーテイル 銀砂糖師と黒の妖精 (角川ビーンズ文庫)
 
ハイランド王国ではいたるところに砂糖菓子職人がいる。そして品評会で国王に認められた職人が「銀砂糖師」と呼ばれ、重要視されている。そしてこの国では妖精が住んでいる。時には売買され労働や愛玩用に使われ、生殺与奪権は人間が握っている。
銀砂糖師だった母のあとを継ぎ銀砂糖師を目指し品評会が行われる王都に旅立つことにした少女アンは妖精市場へ行き護衛用に美貌の戦士妖精シャル・フェン・シャルを買う。シャルは綺麗な顔で悪態をつきアンを鼻で笑う。そんなシャルに対してアンは友達になろうと歩み寄るのだが……。

ある日、月の夜に。わがままな魔女と人狼の騎士 渡瀬桂子

ある日、月の夜に。 ? わがままな魔女と人狼の騎士

通常の魔法士の5倍の魔力と金銀の眼を持つ魔法士セレスティナと半人狼ルーファスの物語。
王国騎士団を率いているが、17歳になってもまるで子供のような外見を隠すために魔法でごまかしている。ある日訪れたかつての学友アストラルにまるごと魔力を奪われ、小さな炎ひとつ宿すのにも苦労する有様である。王に許可を得、セレスは自らの魔力を取り戻す旅に出る。セレスティナとルーファスは主人と使い魔で主従なんですが、お互いが大切で失いたくなくて、という寄り添ってる感がたまらんです。

宝石姫は微笑まない。 本宮ことは

宝石姫は微笑まない。 (一迅社文庫アイリス)

炎上した宮殿と共に死んだと思われ10年、ルディーン王国前国王の娘セラティファーラはいずれ来たる日のためまで生き抜くため、醜い風貌に身を落とし「愚鈍なファーラ」として寒村で暮らしていた。、隣国ランディスケリアの王妃でファーラの叔母が彼女の生存を知り迎えの傭兵をファーラによこした。3人はルディーン王国を離れランディスケリアへ向かう。融通の利かない四角四面の傭兵と生きるために泥水を飲んできたお姫様ががっつりぶつかった!

現代

丘の家のミッキー 久美沙織

丘の家のミッキー 1 お嬢さまはつらいよの巻 (丘の家のミッキーシリーズ) (コバルト文庫)

浅羽未来は華雅学園に幼い頃から通う純粋培養のお嬢様だ。華雅学園は洗礼名で呼び合ったり、特定の高級住宅地に古くから住む家柄のお嬢様だけが所属できるソロリティがあったりと、箱庭に守られて育つ学園である。三番町から葉山へ引っ越すことになったが、通学距離規則があるため未来は泣く泣く森戸南女学館へ転校することになった。「同じ女子中学」とはいえお嬢様揃いだった華雅学園と比べれば森戸南は一般的な中学生ばかりの校風だ。幼い頃から華雅育ちの未来はここではどこまでも浮いた存在である未来は戸惑いながら学校になじんでいく。

侍ニーティ みどうちん

侍ニーティ (ルルル文庫)

とある古びた一軒家に引っ越してきた上山家。世界中を股にかけあちこちを飛び回っているような家族のせいで、引越し当日も下の娘ミツコを残し各地に飛び散っていった。ちょっとでも掃除をしようかとミツコは各部屋の窓をあけて回り、最後に自分の部屋の窓をあけた。光が入ると室内は突然男の叫び声が響いた。ござる言葉で体が微妙に透けている男が暴れると室内でポルターガイストが起きる。どう見ても幽霊である。
男は語った。生前の記憶がないからよくわからないが未練があってこの世から離れられない。かといって幽霊社会にも適応できず、ならいっそと思い働くのをやめることにした。このアニメというものはとても面白いから。そんなどう見てもニートの幽霊を社会復帰させるまでの物語。

ハーツ 松井千尋

ハーツ?ひとつだけうそがある (コバルト文庫)

高校に行かず生活のため働いているテルのもとへ仕事の依頼が舞い込む。
テルとしてではなく「鹿島周平」として小野木真純の恋人になってほしい、とオーナーの息子の了から持ちかけられたのだ。周平と真純が最後に出会ったのは10年前だし、周平に会いたいといったのも真純からだし大丈夫だといわれたのがそうもすんなりはいかない。

グラスハート 若木未生

グラスハート グラスハート(1) (コバルト文庫)GLASS HEART 「グラスハート」 (バーズノベルス)

キーボード担当として参加していたバンドに見切りをつけ次の活動先を探していた西条朱音のもとへメジャーデビューが決まっているバンドへの誘いが舞い込んだ。ただしキーボード担当としてではなくドラム担当として。他のメンバーは「神童」藤谷直季をバンドリーダーとして、有名バンドのサポートとして有名な高岡尚、魔術師的鍵盤さばきを見せる坂本一至の3名だという。そんな個性の固まりすぎるあるバンドの物語。

コバルトのほうは未完なのでバースノベルスのほうでどうぞ。

東方ウィッチクラフト 竹岡葉月

東方ウィッチクラフト?垣根の上の人 (コバルト文庫)

観凪一子中学3年生。平凡な家庭で育ち、普通の受験生である彼女はある日"魔女の使い魔"となる。主人の魔女は「男が魔女を名乗って何が悪い」と猛々しく吼える有名私立高校御堂学園1年の滋賀征季である。ご町内の平和を守るため、日夜活動する征季に馬車馬のごとくこき使われ一子は今日も町を走る。
百億の魔女語り読者の方はぜひどうぞ!

軍! 隊!

アンゲルゼ 須賀しのぶ

アンゲルゼ 孵らぬ者たちの箱庭 (アンゲルゼシリーズ) (コバルト文庫)

昭和が終わって10年ほど経つこの世界は今戦時下にあった。既に第二次世界大戦を上回るペースで死者が出ている。30年前アフリカで発見された殺人ウィルスに端を発する人類と人類の捕食者「アンゲルゼ」の戦いは今日も各地で続いている。内気で引っ込み思案の陽菜の世界は、親友の天使病感染疑いの一件から強烈な変化を遂げていく。

レッド・アドミラル 栗原ちひろ

レッド・アドミラル  羅針盤は運命を示す (角川ビーンズ文庫)

伝説のオルディアレス艦長に憧れ、海軍を目指す男装の麗人ロディアは唯一女を受け入れる王国近衛隊に所属後転属願いをたびたび提出しているが認められない。ロディアは謹慎を機に一時故郷に帰り、喧嘩の制圧をきっかけに金銀妖眼をもつランセと出会う。ランセは軍艦レーン号の艦長で、ロディアはその腕を買われ夢の舞台である海軍の一員となる。何が何でも自分を認めさせ、のし上がってやると心に決めた

アルトレオの空賊姫 暁天の少女と世界の鍵 神尾アルミ

アルトレオの空賊姫 暁天の少女と世界の鍵 (一迅社文庫アイリス)

この世界では魔法と科学が交わりすべての魔法科学はヴォーパルを源にしてできている。この世界の飛空艇はその魔法科学の産物で、ヴォーパルは人の精神を喰らい魔力へ変え原動力として飛ぶ。
飛空挺とか空賊対空軍とか脱出ポットのなかで眠る記憶喪失の少女とか。

ファンタジー

鳥は星形の庭に降りる 西東行

鳥は星形の庭におりる (講談社X文庫?ホワイトハート)

祖母の弔いのため故郷アラニビカ島へ向かう貴族一行。アラニビカへ渡る前にようやく伯爵が雇ったオスカーと名乗る蒼い衣を纏った吟遊詩人が現れた。伯爵はすばらしい歌を歌える吟遊詩人だと彼を絶賛し、女たちは彼に魅了された。しかし令嬢プルーデンスは創世神話に残る「蒼い衣の吟遊詩人」をあやかるにしては胡散臭いと彼を警戒する。
鳥の塔と神話を巡る物語。

オペラ・エテルニタ 栗原ちひろ

オペラ・エテルニタ 世界は永遠を歌う (角川ビーンズ文庫)

「世界の王」と「鳥の神」によって再建されたという世界。滅びた東方のミズネ・タカミネから唯一逃げ出すことが出来たカナギは自分と故郷にかけられた< 病>を治すための旅をしている。たびたび吐血し、死相が浮いているカナギだが「病弱」と言われるととてもキレる剣士兼薬師である。彼の旅の道連れになったのは詩人のソラと暗殺者集団で育った少女ミリアン。世界の物語だよ!

男装女装

シスター・ブラックシープ 喜多みどり

シスター・ブラックシープ 悪魔とロザリオ (角川ビーンズ文庫)

「この赤ん坊が16歳になったら我輩の花嫁にする」と産まれてすぐ悪魔に目をつけられた娘がいた。母は娘コンスタンスを守るため故郷を捨て、コンスタンティンと名前を変え男装をさせ教会に預けた。
しかし運命の誕生日に悪魔は現れた。幸か不幸か悪魔は大きく力を奪われていたため、即魔界行きは免れたもののその指には悪魔との結婚を示す指輪が嵌っていた。この指輪を壊すためコンスタンティンは伝説の聖女【黒い羊】として善行を積むことになった。
そして悪魔の力を奪った異端審問官はコンスタンティンがいる教会の司祭として就任した。

花狩りのロゼ 歌姫は薔薇を殺す 夕鷺かのう

花狩のロゼ 歌姫は薔薇を殺す (B's-LOG文庫)

この世界の花は人の血を吸いその身を喰らう。
花を殺せる特別な武器を扱える舞手・歌で花を縛る歌姫、彼らは花狩りと呼ばれている。本来女しかなれないはずの歌姫の才能を持った少年クロード、クロードが歌姫になるなら自分は舞手になるといった少女ロゼ。そして2人は「明日も明後日もずっと守る。だから一緒にいよう」と幼い約束をした。そしてふたりは残酷なかたちで引き裂かれた。一帯を花嵐が襲い、多くの犠牲者と共にロゼも行方不明になった。

それから5年、クロードはロゼと一緒に行くはずだった花狩り養成機関モント・フロステラの楽院にいた。
ただし女装で生き物の体を一時的に若返る薬を飲んでまで!

いちゃいちゃごろごろニヤニヤ系

死神姫の再婚 小野上明夜

死神姫の再婚 (B’s‐LOG文庫)

フェイトリン家の一人娘アリシアは既に家族はおらず、一度決まった結婚も「結婚式最中に夫が死亡する」という事態に遭い「死神姫」と不名誉な異名がつくことになった。噂に尾ひれがつきひどい怪物のように語られるアリシアだが極平凡な少女である。ただ、夫となるカシュヴァーンに出会って早々「伝統を金で買った名ばかりの妻」であることを告げられても心底安心した様子で喜んで受け入れた。
これはとてもマイペースな妻が冷えて固まった夫の心を溶かし、「俺の妻は世界一可愛い」とたびたび公言するような残念な夫に変えていくまでの物語です。いやそこで終わらないけどな!

姫さま、恋愛禁止です! -花婿はお馬の王子- 響野夏菜

姫さま、恋愛禁止です! -花婿はお馬の王子- (B's-LOG文庫)

トゥループ国の姫アリーは「この娘の結婚は祖国を繁栄に導く。しかし恋に落ちた相手と結ばれたら死んでしまう」という託宣を受けた。周囲に厳重に見守られ恋を知らずに育ち、ついに結婚を迫られる年齢になった。
「愛のない結婚」に同意した者と結婚することになったが、その中にひとり馬面をした絵姿があった。首から上がどう見ても馬。クレール国の第4王子リオハルトは呪いのせいで今のような姿になっているらしい。誰かと結婚しなければいけないのなら、馬の姿なら愛せないだろうとリオハルトを選んだが、アリーは式当日に出会ったリオハルトに恋に落ちてしまった。

双界幻幽伝 木村千世

双界幻幽伝 出逢いは前途多難! (B's-LOG文庫)

黒鳥州刺史の妹朧月は「幽鬼を見る少し風変わりだがのんびりしていて可愛らしい天然公主」と評判だ。
しかしそれは身内が流した噂であって、事実は姉気質の幽鬼に甲斐甲斐しく世話をされる引きこもり少女である。もう5年は家の外に出ておらず人との接触を苦手としている。今上陛下からその幽鬼を見る「双界の瞳」が必要だと召集され無理やり外に出されることになった。迎えに来た蒼刻が無理やり担ぎだし、ことあるごとに「帰りたい」「隅にいたい」と連呼する朧月を「引きこもり体質の珍獣の躾」と称し指導を加えていく。

ちょっと昔。

吉原夜伽帳-鬼の見た夢- ミズサワヒロ

吉原夜伽帳-鬼の見た夢- (小学館ルルル文庫 み 3-1)

外道菩薩と呼ばれる白髪赤目で妓有の青年弥太郎のもとに奇妙な来客が現れる。ひとりの元遊女の不審な死と顔のない仏像。死者はどんどん増えていく。弥太郎がいろいろ破綻している凶暴美形でよい。吉原が舞台ですが性的な方面はなく、微妙にグロ? 程度のシーンはあり。

封殺鬼 霜島ケイ

封殺鬼?鵺子ドリ鳴イタ〈1〉 (ルルル文庫)

土御門の『裏』、安倍清明の技を継承する3つの陰陽道の家筋のうちの「本家」神島家の若き当主神島桐子の物語。舞台は昭和初期東京。世の中は不安定な情勢を映したかのように新興宗教団体とオカルトが乱立している。神島桐子は10歳で当主の座につき、14歳にして茶吉尼と呼ばれ身内からも畏れられる苛烈な気性の美少女に成長した。

ルルル文庫版は過去編でキャンバス文庫版封殺鬼として桐子の孫世代の物語がある。
こちらはもうないレーベルなので古本屋なので根気良く集められば全部揃う感じだと思う。

夜の虹 毛利志生子

夜の虹 (夜の虹シリーズ) (コバルト文庫)

オリガは父が姿を消したころから「死者の死ぬ直前の行動が見える」という異能に目覚めた。
この能力に目覚めた当時のオリガは洪水のような残像に悩まされ、まるで部屋から出ることができなかった。なんとか異能と折り合っていく方法は見つけたものの心が緩んだときにそれらは飛び込んでくる。そうして現れたのが春の公園で発見したポストニコフ伯爵家の息子の遺体とある失踪事件である。

SF

天国になんかいかない 清家あきら

〈運び屋(キャリアー)〉リアン&クリス 天国になんか行かない (新書館ウィングス文庫)

2020年ごろから定着し始めた認定キャリアー通称運び屋の物語。
共同経営者の叔父が亡くなり、リアンひとりで切盛りしていた運び屋のリンツ社に客が現れた。「クリスチャン・リー博士を再来週モントリオールで開催される学会まで無事送り届けて欲しい」
研究結果をこの世から抹殺するため命を狙われているクリスを守って3000キロを陸路で移動することとなる。東洋人でとても幼く見え、世間知らずで情緒に乏しいクリスとリアンの道中は困難が立ちはだかる。

人形の館と鳥篭の姫 ダイヤモンドスカイ 本宮ことは

人形の館と鳥籠の姫 ダイヤモンド・スカイ (ルルル文庫)

17歳のディアは幼い頃から従者フォースと2人だけの世界で暮らしてきた。
2人が住む洋館には多くの《人形》が《魔術師》でもあるフォースの力によってかりそめの命を吹き込まれ、ディアの健やかで優雅な暮らしを助けた。「恋愛」「結婚」などの概念を知らされずに育ったディアが「お揃いの指輪がほしい」と言ったことをきっかけにフォースとぎくしゃくしてしまう。ディアの誕生日をきっかけに元通りになったかのように思われたが、空が割れたその日を境にディアの世界は激変する。

運命のタロット&真・運命のタロット 皆川ゆか

運命のタロット〈1〉「魔法使い」にお願い? (講談社X文庫?ティーンズハート)

タロットカードの封印をといてしまい《魔法使い》の協力者になり、タロットの精霊たちの戦いに巻き込まれていく水元頼子(ライコ)とタロットの精霊たちの物語。運命のタロットのほうは最初2冊ぐらいは古い少女小説で1人称あたしで恋に恋しちゃう感じの描写が続くのですが3冊目までは読んでみてください、と思うのです。