“夕顔” ヒカルが地球にいたころ……(2) (ファミ通文庫)

学園の皇子ヒカル、ただし亡くなって現在は幽霊となって是光にとり憑いている。
ヒカルの心残りをはらすと約束したものの、その心残りの相手はひとりかと思えば何人もいるようだ。
ヒカルが次に示したのは古びたアパートに引きこもっている内気な少女夕雨だ。
ろくに太陽を浴びていないせいで体はひどく白くて儚げで毛布をかぶり世界を遮断している。
閉じた世界で「ここにいれば幸福なの」という夕雨。ヒカルは彼女にした約束を是光に教えることなく二人で一緒に考えて欲しいという。

文学少女でいうと蛍。花の名前を高らかにうたいあげるヒカルが好きです。
是光がだんだん恋に落ちていく流れがよいですね。とてもきゅんきゅんする。
ヒカルは是光といるととてもふつうの友達っぽくて忘れがちではあるんですが1いずれはもう喋ることができなくなるひと、もう砂時計は落ちきっている人なんですよねえ。切ない。

  1. 今回はそんなに出番多くなかったように感じますが []