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19?ナインティーン (メディアワークス文庫)

19歳を描くアンソロジー。
2Bの黒髪がよかった。こういう「実体験をもとにしました!」と言われてもまったく不思議ではないような内容は、心の中のやらかいところを握りつぶしていくんだぜ。わたしは浪人してないし漫画も書いてないけど。
7と嘘吐きオンラインの人の絵柄にあとがきを放り込んで脳内コミカライズが開催されていた。

その次が「向日葵ラプソディ」で新刊出るたびに「よく出してるなあ」と思いつつ横を通り過ぎているので今回初めて読む。悠馬さんが好きです線の細くて芯の太そうな人はよいですね。某青い人も美味しいよ!

「19歳だった」はなんという「秋の牢獄」ならぬ「聖夜の牢獄」

    ひかりをすくう (光文社文庫)

    帯とかあらすじとかか全力で「ぼく癒し系の本です」って言っててそんなんに騙されないんだからなとか思いながら読んで、読み終わった後妙にホッとしている自分に気付く。術中なのかー

    パニック障害を患っている智子は仕事を辞めることにした。上司に引きとめられたし「智子の名前で仕事が取れている」ともいわれたけど、とりあえず今は仕事はしない、仕事に戻ることがあってもグラフィックデザインの仕事にはもう戻らないことにした。
    同居人で主夫の哲ちゃんと一緒に都心を離れ郊外で暮らすことになり、不動産屋でマンションを探しているうちに築20年を超える安い1戸建てを借りることにした。近所の不登校の子どもに英語を教えたりして日々の暮らしをしていく。

    パニック障害発動!なシーンが無駄にリアルだった。色々思い出してしまった。指の先が冷たくなる。

    橋本紡作品の男の人は料理関係の仕事についているわけでもないのに当たり前のごとく料理の主導権を握っている(しかも上手い美味い)。恋人同士でも不倫の関係でもまるでがっついてなかったりして色気の匂いがしない。草食系ってこんな感じなのかと思う。
    これに当てはまりそうなのは既読の中では「月光スイッチ」「9つの、物語」「ひかりをすくう」だけど、私の中ではもうそういうイメージで固定されてる。

    けれど迫ってくる納期と、評価にたいする恐れと、評価を得たいという欲望に急かされ、わたしは仕事を続けた。なにより、もうひとりの自分を見つめるのが怖かった。彼女の存在を認めたくなかったのだ。そんな焦りがますます自分を追い詰めていくことにさえ思い至らぬまま、土日も会社に泊まりこみ、朝夜関係なしに働き続けた。
    破滅に向かう列車に、わたしは乗っていたのだ。そのことを知りつつ、知らない振りをした。なぜなら列車に乗っていたかったから。どこか違う場所へ、光に満ちた世界へ列車なのだと信じたかったから。

    (P108~109)

    「ロールキャベツ。わりと手が込んでるんだぜ。肉とスパイスを混ぜて、ぎゅっぎゅっと捏ねるんだ。粘りが出てくるまで、しっかり捏ねるのがコツかな。それから飴色になるまで炒めたタマネギを入れるわけ。この順番も大切でさ、捏ねる前にタマネギを入れちゃ駄目なんだ。スパイスを三種類きかせてあるから、普通とは違う味がすると思う」

    (P174)

橋をめぐる—いつかのきみへ、いつかのぼくへ

深川を舞台にした短編集。
「九つの、物語」がとても好きだったので、それと比べてしまうのもあるけど、こちらは微妙だーと思った。
印象に残る話少なかったなあ。好きなのは「永代橋」「亥之堀橋」「まつぼっくり橋」

SHライブ(ミラコンのとき)に、事前にジブリレイアウト展を見に行ったのですがそれの会場がちらちら出てくる現代美術館でした。清澄白河から現代美術館までのんびり徒歩。現代美術館こちらなんて札があちこちにあったので方向音痴的にとても助かりました。
「東京駅まで車で10分程度なのに地方都市みたいなところがある」とかそんな感じの描写があったと思うんですが、その通りだよ!と思いました。商店街歩きながら、自分の普段の環境とあんまり離れてないので歩いててもホッとしました。

九つの、物語

橋本紡作品ではこれまで「凄く好き」とか「とても面白い」と思ったことは多分なかったと思うんですが、この話は凄く好きだ。
きょうだいモノとか家族モノになると急にストライクゾーンが広がる私です。
1章のラストで目玉がごろんと飛び出て、ラストは確実に兄は消えてしまうと思っていたけど、7章ラストからの展開がせつなすぎる。
兄ちゃんのキャラが好きすぎるんだな多分。

ていうか毎章ごとに出てくる料理がおいしそうでこまる。たべたい。

月光スイッチ

わたし(香織)とセイちゃんは不倫をしている関係で奥さんが出産のため
実家に帰っている1ヵ月半の間一緒に暮らしてみることにした。という話。

普通の話。悪くもないけどイイ!と言うほどでもない。
空色ヒッチハイカーのほうが好きかなあ。

不倫の話にしては綺麗すぎるなあと思った。もっとどろどろしてそうなものだけど。
メイン2人が恋人というよりは年の離れた兄妹みたいだ。
香織が三十路近いとは思えない(脳内では20代前半ぐらいでとまってた

今日はチャーハンを作ったのですが食べ終わってそういえば作中で
チャーハン作ってるシーンあったなあと思って見てみたら
私無意識に同じ作り方をしていた。影響されてる。

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