タグ「 宮野美嘉 」の記事

6件の投稿

幽霊伯爵の花嫁 -闇黒の魔女と終焉の歌- (ルルル文庫)

サアラの妊娠が発覚し、喜びに沸くコルドン家に魔女復活の報が届けられる。
先代の封印が解けたということでジェイクが単身対処に向かうが、後を追ってきたサアラを生贄に要求されたりさまざまな思惑がすったもんだーする最終巻。

アシェリーゼが幸せになってよかったね。ここもいい感じにバカ夫婦だったね。
世界に流されないゆるぎない判断力(まあ人によっては高飛車だったり傲慢に映るのかもしれませんが)と愛と自分に正直に生きているサアラは良い主人公でした。

幽霊伯爵の花嫁 -彷徨う少女と踊る髑髏の秘密- (ルルル文庫)

第6弾。次で終わりらしい。あれ、終わりなのか、と思うのは1冊完結の体をとっているからだろうなあ。

いきなり過去の話からはじまったので、過去編か? と思ったけど先の展開への手番だった。
あの、要するに「さあ、うまれておいでなさい」だよなと思った。ネタバレですが、そういうことだよな。
明らかに招かれざる客として対応されているサアラと、いつもどおりのあれと、アシェリーゼが大切なんだなあというあれと、

あとはあれですか、朝チュンですか。あのシーンいいですね。とても好きです。私やっぱりラノベでは匂わせる程度でいいと思いました。そういうのは女のためのR-18文学賞とかあの辺で探すからイラストがついている小説でそれは求めてないんだよっていう。

「人の心の内側は、不可侵にして絶対の領域です。誰もそこには手が出せませんの。それでも、私はジェイク様の内側を覗きたくて仕方ないのですわ。全部私だけのものにしてしまいたいの。皮を破って肉を裂いて血を啜って、そこに詰まっている物を全部独り占めにしてしまいたいのですわ」

(P175)

せりふだけ見ればヤンデレっぽいけどすごく熱烈な愛の告白だよなあ。こういう子だよ。

幽霊伯爵の花嫁 偽りの聖女と地下牢の怪人 (ルルル文庫)

地下牢の怪人ってなにそのオペラの怪人! \ ファントム! / いいながら読んでた。
仲睦まじいコルドン伯爵夫妻のもとに客人がやってきた。ウィルソン男爵家のブライアンと喪服を身にまとう少女りゼット。ふたりは幽霊に狙われているから守ってほしいとやってきたのだが、このりゼットは今回の台風の目である。
細切れにして食べてしまいたいぐらい、というぐらいまじチャイニーズスープサアラさん。危ういなーもえるなー。
やっぱり普通じゃないカップルがわさわさしているシリーズなのですがえらい楽しいな。この色々どろっと渦巻いてる感。あとフィナとアシェリーゼがいいコンビだった。りゼットはまた再登場してもらいたいものです。

幽霊伯爵の花嫁 囚われの姫君と怨嗟の夜会 (ルルル文庫)

サアラさんすがすがしくヒール系主人公。癒し系のヒールじゃなくて悪役のヒール。

「お前……ほんとに性格が捻じ曲がってるな」
「この世の美しいものは、大抵曲線で作られていますものね」

(P54)

こういう子です。

マッケニア伯爵家から届いた夜会の招待を受けることにしたサアラは、ジェイクと離れエリオスを連れて屋敷へ向かった。一方でジェイクは幽霊がらみの案件でマッケニア伯爵家を訪れることになる。
マッケニア伯爵家で行われるのは伯爵の孫娘オリヴィアの婚約披露で、オリヴィアはサアラの古くからの知り合いである。今回は猛獣と猛獣使いのターンである。ジェイクのあれは真面目に「飼い馴らす」だなあ。鎖なのにただのリードである。まさに[猛犬注意][触らぬ神にたたりなし]

相変わらず話は噛みあってないのですがいい感じである。しかし今回はそれ以上にラスト付近のヴォルグがたいへん好きである。死ぬほど後悔してから死ねよ! は胸キュンだった。

孫娘をめぐる結末は後味が大変アレでここまではアリなのかということを考えた。「黒蜜と唐辛子ダブル投入」理解した。美味い。そしてルルル文庫の罵倒語コード的にメス豚はありなんだなと思った。あとアシェリーゼがちょっとお母さんしてた。

幽霊伯爵の花嫁-首切り魔と乙女の輪舞曲- (ルルル文庫)

"墓守"ジェイク・コルドン伯爵に嫁いで2ヶ月、サアラは一方的に新婚生活を満喫していた。
サアラに無断でジェイクが仕事で領地を離れるまでは。サアラはジェイクのいない生活が退屈で退屈で、しかしその鬱々とした感情をぶつけるでもなく不満を口にするでもなくただいつも通りの生活をしている。そのことが逆に恐ろしく思えるようで、普段は彼女を慕う幽霊達も怯えるほどだった。そしてサアラはジェイクを追ってアスガンド領へ向かう。
2ヶ月前「首切り魔」レニー・ガスティンが埋葬された墓地で最初の被害者が発見された。最初は猟奇殺人として扱われていたものの、その後レニー・ガスティンの姿が目撃されるようになる。レニー自体は30年前に処刑されこの世を去っており、幽霊伯爵に話が回ってきたのだ。

表情を読み取るのが中々難しくて鈍いジェイクが久しぶりにサアラに会ったら、とかじわじわとした自覚が大変ごちそうさまでした。おかしな言動とストレートな行動が美味い。夫婦の歩み寄り! あとアシェリーゼがよい世話焼きだった。
サアラは相変わらず自分のペースに人を巻き込み、自分に正直で「ジェイク様の良さが分かるのはこの世界でただひとり、あなたじゃなくてこの私ですのよ?」などと言いつつ、でも自分が一般的な常識人と思っている。いいキャラをしている。

幽霊伯爵の花嫁 (小学館ルルル文庫 み 4-1)

デビュー作。
フェルナンデス侯爵家の娘だったサアラは領地や家族をとうの昔になくし遠縁のヒルベルト家に身を寄せていた。貴族ではないものの経済的に豊かなこの家の跡取り息子と婚約し暮らしていくはずだったが、ヒルベルト家周辺を含む一帯の領主を介してコルドン伯爵への縁談が舞い込んだ。サアラは婚約を破棄し、墓守の幽霊伯爵のもとへ嫁ぐことになった。

サアラのキャラが新鮮でおもろかった。物怖じしないしたたかな悪女(超美女)系? 謙遜はしたことないしこれからもすることはない。自分の美貌は武器! とか、深夜自分の部屋に現れた幽霊にこんこんと礼節についてを説教する。

望まれない政略結婚、よそよそしい使用人、不気味な屋敷のあたりは死神姫のアリシアと通じるところがあるけど(※ただし背中合わせ程度の違いさ加減!)みたいな。サアラのほうが相当肉食系女子。プリハーのジルも混ぜればいいんではなかろうか。

帯のあれはただのツンデレっぽいけど、引用元を読むとえらいいい感じだ。125ページ付近と275ページのあたりが好きだ。あとジェイクは可愛い人でした。

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