幽霊伯爵の花嫁 (小学館ルルル文庫 み 4-1)

デビュー作。
フェルナンデス侯爵家の娘だったサアラは領地や家族をとうの昔になくし遠縁のヒルベルト家に身を寄せていた。貴族ではないものの経済的に豊かなこの家の跡取り息子と婚約し暮らしていくはずだったが、ヒルベルト家周辺を含む一帯の領主を介してコルドン伯爵への縁談が舞い込んだ。サアラは婚約を破棄し、墓守の幽霊伯爵のもとへ嫁ぐことになった。

サアラのキャラが新鮮でおもろかった。物怖じしないしたたかな悪女(超美女)系? 謙遜はしたことないしこれからもすることはない。自分の美貌は武器! とか、深夜自分の部屋に現れた幽霊にこんこんと礼節についてを説教する。

望まれない政略結婚、よそよそしい使用人、不気味な屋敷のあたりは死神姫のアリシアと通じるところがあるけど(※ただし背中合わせ程度の違いさ加減!)みたいな。サアラのほうが相当肉食系女子。プリハーのジルも混ぜればいいんではなかろうか。

帯のあれはただのツンデレっぽいけど、引用元を読むとえらいいい感じだ。125ページ付近と275ページのあたりが好きだ。あとジェイクは可愛い人でした。