実は何ジャンルの映画かまったく見ていなかった。やくざ映画ですというツイートはRTしていたけど、頭に残っていたのは「なんかすごいらしい」というそこだけだった。だからなんか冒頭で首っぽいものがごろりと転がってびっくりした。
序盤のあらすじをざっと説明すると、選手生命を絶たれ、余命まで宣告されたボクサーが行きずりの女の「助けて」を真に受けて走ってきた男を殴ったことからはじまる闇のボーイミーツガール&バイオレンス恩田陸のドミノ。
闇のボーイミーツガールが何を指すかって男が出会った女は、借金のかたに親に売られて監禁されて、体を売って借金を返そうとしても、シャブ漬けになっていてヤクが切れると幼馴染の幻覚を見て親の幻覚に震えるような女だ。
窪田くん演じるレオは行きずりの女を助けたことから事態に巻き込まれるけど、だいたいの男たちの計画はベッキー演じるジュリがあの攻撃力、生命力の高さを持ち合わせてなかったら成立していた。あのベッキーはすごい。どのベッキーもすごいけど一番すごいベッキーは怪我を負ったまま手当もせずされず、バールを手にした鬼神のような振る舞いだ。
役者の名前で呼ぶのは本作、名前で呼ばれるのは稀でだいたい顔で覚えていた。顔で覚えられるぐらいみんなキャラが濃い。濃すぎてくぼたくん埋没するぐらいキャラが濃い。まあくぼたくんは巻き込まれた側だからあれぐらいがちょうどいいと思うし、留守電を聞いて自分は本当はあれじゃなかったって知ってから急に拳銃を触ることに対してびびるようになったあれはすごくいい演技だと思う。
ヤクザ
ヤクザと手を組んだ警察
多量のシャブ
余命宣告されたボクサー
借金のカタに売られたシャブ漬けの女
半グレとその女
チャイニーズマフィア
が複雑に入り組んだ映画です。多少人が死のうが首が飛ぼうが見られる人にはおすすめです。
なんかやたらと人が死ぬ映画を見たのでスッキリした気分で映画館を出た。久しぶりにいったら多分コロナ対策で入場券もぎらないし、前後左右1席あけて座る仕様になっていた。