小説 すずめの戸締まり (角川文庫) 文庫 ? 2022/8/24
私の映画の感想こっち
すずめの戸締まり - colorful
映画は面白かったけど天気の子と比べたらそこまで刺さらなかった勢だったんですが、小説を読んだらもう1回見に行きたいなと思った。映画だったら一瞬で終わるシーンとか、推測の材料が増えたり、あのシーンはああいうことが裏側にあったのかということが地の文で描写されてるんだ。
小説めっちゃおススメです。Primevideoで冒頭12分が見られるので、映像を見ながら小説ではどう描写されているのか見比べることができる贅沢なこともできます。
ここより下は映画の内容に触れます。(小説の内容は可能な限りネタバレを避けています)
例えば2011年3月11日のすずめはどうしていたのか
幼いすずめの絵日記が3月11日以降黒塗りされていたのはどういう心情だったのか
芹澤は「本当に昭和歌謡を愛するチャラ男なのか?」
教員志望の草太はどの年代の教員を目指していたのか。
すずめが好きだから一緒にいたかったダイジン、と思っていたけどその関係はすずめと草太ではなく、むしろ環とすずめのような関係が希望だったのではとか、すずめの黄色い椅子の足が1本欠けたのはたぶんのこのためだろうという推測ができます。初見の映画を理解・解釈にあたっての材料が増え、物語の解像度がぐっとあがります。
ここいいよねと思うのは
「でもなぜじゃろか−−あんたはなんか、大事なことをしとるような気がするよ」
「大事な仕事は人からは見えないほうがいいんだ」
「(略)ゆっくりと変化しつづける人と土地との相互作用の中で、その時代ごとに本当に必要な場所に、要石は祀られる。人の眼の届かない、人に忘れられた場所で、要石は何十年、何百年にもわたり、その土地を癒し続けるんだ」
草太の容姿(いかにイケメンであるか)描写で
左目の下には、ここにあるべきなんだという完璧さで小さなほくろがある。
のところ。
コメントは受け付けていません。