カテゴリー「 読了 」の記事
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ユウキがやばい子のターン! 色々とめまぐるしいターン!
冒頭でユイカが「とんでもない発想するやつがいる」って言ってたけど実際とんでもないよ!
いや読み始めたらカイがコンビニでバイトしててどういうことだ! って思った。
なんかいろんな人の視点が変わったり隠されていたことがぱたぱた明らかになった。目まぐるしい。
「……あんたは、悪い女になるだろうなぁ。十年後にはきっと、酒のような」
「褒め言葉と、取らせていただきますわね」(P107)
カイもワインになるのか! そりゃ悪女だ!
ユウリとテオーデリヒもバカで可愛いんだけど誠と九尾堂がいいな! 超好きだな!
だからあなたはろくでなしなのよ!
「もう百年経ったのね。待たせてしまったのね」
「ええよ。また逢えたから。……いろんな人を傷つけたのも、いろいろあったのも、ほんとにもうなんでもええんじゃ。九尾堂、わしは今ここで死にたい」
「しかたのないひと。だめよ。私はひどいのよ。私にあなたがたりないの。あなたがいやでも、にげられないの」
「ああ、わかっとる。わかっとるよ。」(P203)
大正時代の日本っぽい感じの別の国の和風ファンタジーです。退魔ものですが陰陽師方面ではなく異能系っぽい。
封殺鬼かオーラバかといわれれば初期オーラバです。古い例えです。あとアンゲルゼが同じカテゴリに入ってる。
55年前、西の大陸の沙漠を皮切りに世界各地で星が落ち穴が空いた。穴からは後に《影》と呼ばれる、人の強い感情を好み心を喰う異形が這い出した。世界で唯一人口密集地で穴が空いた天明国では影の対抗手段が発達し、影を破壊する能力は血で受け継がれることが分かり、巫と呼ばれ重要視された。
物語の舞台は天明国につくられた治外法権の人工島にある、遊郭が集う歓楽街「胡蝶街」。胡蝶街の遊女は舞を舞うし音楽も奏でる。しかし客はとらない。彼女らは影を封じる巫(かんなぎ)であり、胡蝶街は天明国で最も巫が住まう街なのだ。
胡蝶街一の巫と名高い少女天花は、花祭りで7年前の祭りの時姿を消した幼馴染みの月長と再会する。
同じ頃大陸からやってきた影にとり憑かれているという皇子の護衛を依頼されることになるのだが……。
物腰穏やか系敬語眼鏡もえ(ろくでもない発言だ)
幼馴染みの恋はいいなあ! 再会を喜ぶとか幼き日の恋心に幼い願いとか狂おしい燃えるような恋とか。
天花と月長の会話あれこれが、なんでもない普通の会話なのになんかしんみりしてきてせつない。
端的にいうときゅんきゅん! なのである。7年前の天花の願いとかもろきゅんきゅんなのである。
あらすじ的には「開幕」なのでシリーズなのだろうか。
アイリスは一冊完結が多いしこれはこれでおいしく完結しているのでこれで完結でもいい。
ああでもヴィートさんについてはもうちょっと詳しく! と思う。
長い長い時を経て残った美しい壷をこの手にしたとき、わたしはその壷の見た目と同時に、壷が愛されてきた時間の長さを思うんですよ。ほんのわずかな修復の痕や、作り直された箱。そういうものは傷ではなくて、美の一部です。愛された時間ぶんの美しさが加わって、この壷はなおさら美しくなった——そう思うと、わたしは本当に嬉しくて、嬉しくて、たまらなくなる。
(P90)
サスペンスちっくな学園モノ。
野々宮はある日完璧で謎多きクラスのアイドル月森葉子のノートを拾った。そこには「殺しのレシピ」と書かれた小説のような謎のメモが挟まっており、「人を殺す方法」が幾通りも書かれており中には偶発的なものに頼っているものや稚拙なものも多くあった。「あの」「完璧な」月森葉子がこんなものを一生懸命書いているのか? と、野々宮は動機や相手を想像する。日々がつまらなく感じる野々宮にとってそれはとても刺激的なことだった。
そしてしばらくしたある日、月森葉子の父が交通事故死する。クラスメイトの近親者の死を悼む者ばかりのなか、野々宮は殺しのレシピの中にあった「自動車事故に見せかけて殺すレシピ」を思い出して興奮せずにはいられなかった。
ワインよりオレンジジュース派だよ! ワインはいい。ワインはいいがオレンジジュースのストレートさはやばい。
話の大筋にがっつり絡むことなくオレンジジュースの出番は終了するがやばい。
月光がただのラブコメなら読むことはなかったと思うのでワインあってのオレンジジュースである。
月森と野々宮は天才とか天才に触れた人とかそんな感じではあるけど、なんかまっすぐだよね!
イラストマジックのせいか虎南刑事はP4の足立刑事で変換される! 足立ードジッ子+軽薄さ。黒さ据え置き。
元女中の老婆タキによる追憶。
タキさんは以前に「タキおばあちゃんのスーパー家事ブック」という本を出した。これが結構売れた。
出版社からはエッセイを出しませんかと言われたが、もっと書くことがあるんじゃないかとタキさんは自分が10代前半の頃から女中として勤めていた屋敷の話を発表するあてもなく書く昭和初期の頃。
主にはタキ14歳のときに出会った時子、後の平井家の奥様と平井家の女中タキの話。
甥っ子の健史がタキさんの勝手に読んではひとことふたこという。
二・二六事件があったころがそんなに平和なわけないじゃないか。おばあちゃんボケちゃったんじゃないのという。歴史でしか知らない人がその時代を生きた人に偉そうに、とか思った。自分で置き換えたら「100年に1度の不況だの派遣切りだのリーマンショックだのあった時代にそんな安穏と生きてたの? 本当に?」って言われるようなもんじゃないか。
転換点はやはり戦争だった。
節々で出てきてはしたり顔な健史にいーっとなりつつ読んだよ。あと平井家の息子がだんだん育っていることに時間の移り変わりを感じた。
わたしロードムービー読むのはこれが3回目ぐらいなのにトシがあの2人の子どもというのを初めて知った!
「共通の友達」とか書いてあるのにな。
→辻村深月ワールド人物相関図
ちなみに単行本版と違い1本が新たに収録され1本が書き下ろされ、既存作品も結構加筆修正されてるように思う……。
トーキョー語りはゼロ、ハチ、ゼロ、ナナ。 を学生にしたみたいな……違うような。「ルサンチマン」という単語がナチュラルに出てくる辺りがあれだなあ。
小学生二人の逃避行が好きだ。道の先はいかにも充っぽい。改めて充っぽいと思う。
「街灯」でタカノが行ったのは深月の家だと思った。いいなあ。
「ロードムービー」ほか既存作品はどちらかといえば「冷たい校舎の時は止まる」のスピンオフの要素が強いので、冷たい後者未読の場合はそちらから読むことをおすすめしたい。
竹宮ゆゆこ新作。
「大学の時疎遠だった人と卒業後話をするようになり『なにそのだいがくせいかつ!』」って思うような感じが再び。
「わたしのときはそんな生活じゃなかった」っていうのと「あったあったそういうの」っていう二種混合。
ちなみに私の時は宗教ではなくエステでした……。
香子は光央限定ストーカー気質の重い女の子どことなくベイビィ・LOVEのせあらか……と思うなど。
いや香子のほうが期間長くて気合入りすぎなんですが。一途といえば聞こえはいいですがただの迷惑だよなあ。
おまけんで阿波踊り踊り始めてて笑った。うむ浮いて踊るのがコツです。
慣れてくると指先も綺麗に見えるようにするといいと思います。
リアル高校生1がこれを読んで「大学って楽しそうだなあ」とか思っていざ進学してみて現実との落差にウボァとなる展開もきっとあるはずだ。わたしが「天使なんかじゃない」を読んで高校生活に夢とか期待とかそんなものを抱いたように。
幽霊ってなんですかーとか千波かわいいとか千波何者だとか思いつつ続きは春予定。まだまだ先だなー。
楽しみだなー。2次元君の名前がユヤタンみたい2だと思ってすみません。
マイナークラブハウス番外編。といってもいつもと変わらない気はします。
Amazonの内容紹介のところには「シリーズ未読で『ちょっと試し読みしたい』という読者の方にもオススメ」ってあるけど新刊含め既刊4冊だし明らかに1巻の内容を踏まえた会話もぼこぼこあるので、試し読みがしたいならふつうに1巻マイナークラブハウスへようこそ!を薦めますよ。
業平がiPhoneユーザーですげー! と思うなど。
今回の見所はぴりかと天野清一郎の距離感とお互いをどう思っているかだと思います。
きゅうりの一人称であり桃園学園創設者再び。
私は母になるどころか嫁になる予定はこれっぽっちもないがなるとしたら徹子かーさんのようになりたい……。
ていうか電子ジャー! 炊飯器もえとはあらたな境地だった。禁書のいつぞやの「健気な洗濯機」もえを思い出す。
解説に壁井ユカコさんがいてじたばたした。
マイナークラブハウスと同じカテゴリに入ってる(と思っている)のは鳥篭荘の今日も眠たい住人たちかなあと思ってる。社会的にあまり馴染めないような、なんとかぎりぎりのところで綱渡りとかしつつ、ある人はぶっ飛んだまま暮らしている。今セルフ罠にはまって再読している……。
ノリと勢いが重要だなあと思う。あとヒロインの性格もあってか雰囲気が軽い。
両親が逝去し男の跡継ぎ不在のため300年近く続いたウィルシャー男爵家はシンシアの代で断絶することとなり、さらに売り言葉に買い言葉の結果、成りあがり貴族で幼馴染みのカイルと結婚をかけて賭けをすることになる。
シンシアはすぐ近くに歴史に残る「暗黒竜」が封印されていることを知る。しかも封印したのは自分の祖先1だったという。
暗黒竜は歴史とは違い「悪の象徴」ではなかった。シンシアはクロウ=クルーウァッハと名乗る暗黒竜と契約を果たす。
要するに「少女小説で榊一郎の『ドラゴンズ・ウィル』をやってみた」ていう感じでした。
クロウ=クルーウァッハってケルトじゃねーか(゚д゚)
最初に思いついたのは阿佐ヶ谷Zippy だったので脳内ビジュアルはあのニョロニョロで固定される。
「お金大好き」「元気が取り得な感じです」というシンシアですが、男女間の機微においては実にお子様レベル。
カイルは絶対赤星くん2コースだと思う。
そしてあらすじ的にはクロウはいかにも「ヘタレです」「肉食です3」という感じだけど、実際は超純情。そういえばクロウとシンシアの出会いのシーンで、クロウから「ツンデレのテンプレ」4が飛び出したけどまるでツンデレではないです。
人間と竜の契約はそもそも竜の花嫁とイコールなんですが、「同じベッドで寝る」が文字通りの意味しかないシンシアにそんなことはわかるまいよ。
ていうかセシルの登場人物紹介に「腹黒」と書いている割にまるで腹黒エピソードがないのがいかにもビーンズくおりちー。ただのキレものやないか。
2巻は幼馴染みのターンな気がします5