カテゴリー「 読了 」の記事

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“文学少女”と恋する挿話集4 (ファミ通文庫)

挿話集もこれで終わりかー。段々終わりが近づいてくるなあと思ってしょんぼりする。
ななせの話と百年後と見習いの発見がよかった!
いろんな味が楽しめるのはよいな。

往復書簡

手紙形式でつづられる物語。書簡体でもモリミーの恋文の技術とは違い、ちゃんと往復なのである。一方的に送られる手紙ではない。10年後の卒業文集がいいな!

テルミー きみがやろうとしている事は (集英社スーパーダッシュ文庫)

修学旅行のバスが事故に遭い、1クラス26人のうち24人が犠牲となった。
足を怪我したことで修学旅行を欠席した清隆。彼に残されたのは「生き残ってしまった罪悪感」
事故に遭うも奇跡的に生還した輝美。彼女に残されたのは「24人の遺した最期の願い」

ダヴィンチのラノベ特集に載っていたので読んだよ。
テルミー(tell me)ってなんだか裏庭みたいだなあと思ったら暁光の唄みたいだった。自分の中にクラスメイト24人分の願いが遺されていることに気がついた輝美は、その願いを叶えるべく奔走する。輝美の中にいる24人は既に死んでいる。自分の心残りのことに関してのみ輝美の体を借りて表に出てくる。
音楽はいい!

花は桜よりも華のごとく  第二幕・月下氷刃 (角川ビーンズ文庫)

デビュー第2作。
桜能の夜から3ヶ月、白火の左腕はまだ動かない。柚木座と日輪座を行き来して舞の練習などもしながら静養していた白火だが、ある日嵐山である勧進能に同行した。演目は無事終了し、人気が無い時間帯を見計らって水浴びをしていたところを怜悧な美貌の青年帯刀に見られてしまった。その場は白火が逃げて終わったが、白火を一目見て気に入った帯刀は後日配下に命じて無理やり連れ去った。

1巻序盤の蒼馬が激しくなって再登場というか「今日からそなたは私のものだ」というだけあって、アレだ。
ふつうに未遂である。サラシは剥かなかったがただでさえ未遂なのでアレである。
なんというか蒼馬もまだだったのにいろいろやっちゃった! 的なあれである。
ていうか2巻にして蒼馬の出番がひじょうにすくなかった!
90ページ以降の帯刀と白火のシーンは好きなんだけど、それはあくまでメインだったらね! という。
朧と矢涼は好きだ。朧可愛い。うまくいくといい。

あとわたし「白火」をどうしても「はくび」と読めなくて毎回「しらび」って読んでる。

神様のカルテ 2

惜しい人を亡くすシリーズ。
24時間365日地域医療を支える1病院の医者とその患者の物語。
まあ現実と重ね合わせて色々とおもうところはあるのです。あとコーヒーの効能について。
前巻は病院外での話がなかなか多かったですが今回は病院内がほとんどでしたね。
1分間の停電は小説ならではのとても良いシーンだと思います。

  1. たぶん急性期 []

壱里島奇譚

宮口翔一は退職願を握りしめていた。大学を卒業後商社に入社し営業として働いたものの実績は残せず、むしろ悪化させた。提出前に常務に呼ばれ熊本出張へ赴くことになった。
出張の内容は物産館で売られていた謎の「おもしろたわし」の正体について。

SFかとおもえばリテイクシックスティーンだった みたいな。いや青春物語ではないけど。
ファンタジーとか地域振興とか。話の着地点がよめない物語を読むのは楽しいなあ。

シュガーアップル・フェアリーテイル  銀砂糖師と白の貴公子 (角川ビーンズ文庫)

前巻から月日は流れること9ヶ月、1巻からは1年経ち、早くも品評会の季節になりました。
個人的には予想外すぎる展開をした3巻でした。いやえ、もう銀砂糖師になっちゃうの? っていう。いや春らしいイベントとか夏らしいイベントとかシャルとすったもんだーがあったりして5冊か6冊ぐらいかけて銀砂糖師になるもんだと思っていたのだ。時間を進めるのは簡単だけど戻すのは(短編を除いては)無理だからなー。あと2巻のときも思ったけど序盤の地の文ではなく「説明文」と短編の種蒔いてる感が気になります。

いや、しかしそろそろ「後半の小公女セーラ」展開はなんとかならんのですかね。ラドクリフ派がメインで出てくると途端にこう、なあ。ジョナスに見せ場をあげてください(2回目)アンにベッキーかせめてアーメンガード的存在をあげてください。ジェームスはこれ以上いりません。
あとキース・パウエルが黒幕に思えて仕方が無いこの頃。
読後感はあまりよくない。後味の悪い話は愛すべきところですが、いやーな感じの顔になるあれだなあ。
簡潔にいうと最初から最後までストレスのたまる展開で溜め込んだまま続いてしまった。
4巻では一番いい挽回をたのむ。店頭にあった小冊子では春先に発売予定ってあった。

金星特急 3 (ウィングス文庫)

\ 磯野ー羊追い祭りやろうぜー羊の首を落として血が噴出したらスタートなー /

という3巻です。
金星特急が停車したのは中央アジアの草原地帯、騎馬民族で傭兵集団の月氏がいる土地だ。
花婿候補はもれなくこの月氏の《羊追い祭り》に参加させられることになる。
月氏はトップに鎖様と呼ばれる首領以下黒鎖・赤鎖・白鎖の3つのグループに分かれており傭兵は鎖と呼ばれ、1グループ100人計301名の傭兵集団である。羊追い祭りの本番は「鎖の入れ代わり」をかけた戦いだ。
この時期に月氏の土地に踏み込むものはすべて「月氏に入りたい挑戦者」とみなされ月氏との戦いを余儀なくされる。
月氏は勝てばよし負ければ月氏から追放で、挑戦者は勝てば月氏の一員、負けたからといって殺されはしない。月氏も挑戦者を殺さないのがマナーとされる。

しかしこの軽快に流れる血よ! 羊の首を落とすからな! それ以外でも軽快に人が死にすぎだ。
目の消毒とかアルコール綿突っ込んだとか鍋いっぱいのプリンとかぎゅーんぎゅーんとする。
というか1ページごとにもだもだしすぎて読むのに超時間かけたぜ。

とたんに一鎖が投げつけたナイフを三月は長剣で跳ね上げ、頭を狙って撃たれた弾丸はひょいっと避けた。
天上のフェルトにナイフが刺さり、壁の骨組みに穴が開いたが、無名は何事も無かったかのように黙って料理を続けている。砂鉄もまったく動じていない。
(こ、こえー! 傭兵のじゃれ合いめっちゃこえー!)

(P109 )

この辺とかちょうもえるよな。射手座とか可愛いけどライフルを背負ってデートなんだぜちょうもえるぜ。
砂鉄の過去、ユースタスの正体、明らかになるもの多い中それ以上に増える謎。
錆丸の過去パートはちょうどJRの中で斉藤和義の「ずっと好きだったんだぜ」を聞きながらだったので脳内でなんか変な化学変化を起こしていました。

そして合計180リットルのゴミ袋わろたwwwwwww
ユースタスがまじ朽葉である。

ツナグ

死者と生者を会わせることができる使者(ツナグ)。彼に依頼した人々の物語。連作短編。
アイドルの心得はリアルタイムに読んでうっかり転がされたわけですが、水城サオリはとても飯島愛だなあと思ったのを覚えている。これが発表された当時はまだ最近の人だったのにもう昔の人になってしまった。

親友の心得が「積荷を燃やして」で笑った。でもこれが一番好きだなあ。

神田川デイズ (角川文庫)

大学生挫折物語。高校2年ぐらいの子に竹宮ゆゆこのゴールデンタイム〈1〉とあわせてそっと渡したい本。
やっぱり「リベンジリトルガール」が好きででも2番は「雨にとびこめ」が昇格してて3番が「花束になんかなりたくない」
変わらず華麗にえぐっていく本だなあ。「今すぐにでも死にたい」級の黒歴史が蘇ってぶるぶるした。
でも「部屋の隅っこで膝を抱える」ほどでなかった。

その言葉にマルちゃんと一緒にうなずいたことは、これから長い時間をかけて、「ただの思い出」とか「若気の至り」とかそういうものになってくれるんだろうか。今の私はそんな未来信じられそうにないのに。

(P171)

こうなってくれたんであろう。

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