カテゴリー「 単行本 」の記事

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ウチら棺桶まで永遠のランウェイ

たまに行く本屋でずっと長い間平積みにされてるんだよなこの本。何の前情報もなく手に取ってみたけど、最初がカラーページでグラビアっぽいから多分モデルとかそっち方向の人なんだろうなあなんて思っていたが、多分そんな感じだと思う。著者略歴を見ていたら「あげみざわ」の語源はこの人らしい。ギャル方面に人気がある人なのかな。
内容は人生振り返り(95年生まれの23歳)だったり、人生相談あるある質問に対する回答だったり軽いノリで雑談しながら「わかるー」「それなー」「めっちゃいいこというじゃん」と相槌を打ちながら読める本だ。日テレ森アナがインスタでやっているスナック森介が好きな人は多分好きな軽妙さ。

自分の好きなことを発信して、評価を得たいっていう願望は普通のことじゃない? みんなそうじゃないかな。それに夢によっては数字が必要な時もあるし、数字を完全に否定するのも違うじゃんって思う。

(P78)

継続と努力は自分を盛るための最強アイテムでしかない。

(P180)

作家の人たち

作家(編集)残酷物語である。本に関わる人々が「なんでも願いをかなえてくれる悪魔」と会うみたいなファンタジーな話があれば、これ小説ではなくて実話怪談では??? という話もある。たとえば京極夏彦に似て非なる経歴の「結局尚彦」のような新人を探せと持ち込み新人賞面接を始めたら…………みたいなはじまりかたの、リアリティを感じられる怪談だ。
「結局尚彦」のようにこれ貫井徳郎とか、これ東京創元社のK島さんとか、これ電撃文庫、とかネタ元が分かるやつ満載だ。
わたしが好きなのは「夢の印税生活」「持ち込み歓迎」「らのべっ!」。

「気がつきすぎて疲れる」が驚くほどなくなる  「繊細さん」の本

HSPという概念を提唱したアメリカの心理学者エレイン・アーロン博士が行った調査により「生まれつき繊細な人」が5人に1人の割合で存在することが分かった。なんでそんなことを気にするのと言われるようなことが気になる、ストレスを感じやすい人が繊細な感性を大切にしたまま生きていきやすい方法を提案する実用書。鈍感になるとか気にしないとかではなくどう対処するか、みたいなノウハウが詰め込められている。

職場でピリピリした雰囲気が苦手で感覚を麻痺させているというのはカウンセリングでよく聞くけど、これは逆効果で嫌なものを感じにくくなるけど同時に生きる上での喜びやときめきも感じにくくなる。長い間感覚を閉ざしていると自分にとっての幸せもわからなくなる。感覚を遮断するのではなくまずモノで防ごう。人によって五感のうち鋭いものが違うけど眼鏡や耳栓や露出の少ない衣服で防ごうなど。
頼まれてないけど助けすぎるからトラブルに巻き込まれるとか、先回りして助けるからかえって助長するとか身に覚えがあるなーとかいろいろある。

ランチ酒

大森祥子31歳、バツイチ、子供はひとり(親権は元夫、月1面会中)。
今は22時から朝5時まで営業の見守り屋をやっている。見守り屋というのはその通り「見守る人」だ。レンタル何もしない人みたいなのではない。病気の子供がいるので見ててほしいとか、犬を見ていてほしいとか、家政婦のようでちょっと違うような、でもまあ、何でも屋だ。
22時から5時までとはいえ客の依頼によっては営業時間は前後する。だからランチ酒といっても祥子にとっては仕事終わりの1杯だ。
16話収録で1話あたりは短くそのほとんどはごはんを食べてるシーンだ。でも祥子のバックグラウンドのせいか、こう、「幸せなひと時」感が薄い時もある。まあだいたいドラマのワカコ酒だ。サクサク読める系。

「言葉にできる」は武器になる。

「神の書いた本の感想を送りたいけど語彙がないから何も送れない」とか「推しのプレゼンがしているけどいまいち伝わらない」という人におすすめの1冊です。
途中でA4用紙最強、アウトプットをすることで頭の容量に空きができて考える余地が生まれるという話に流れてきて、最近アウトプットの話めちゃくちゃよく読むんだよなと話題の合流を感じた。

ある出来事に対して、どういう感情が生まれるのか。
そして、どういった内なる言葉が生まれるのか。
つまり、あるインプットに対して、どういった感情をアウトプットするのか。

こうした自分の本当の気持ちに丁寧に向き合うことこそが、外に向かう言葉に変化をもたらすだけでなく、今後の人生を変えていくことになる。

(P41~P42)

仮にどんな難しい言葉や、美しい言葉を知っていたところで、自分の気持ちを伝えることに役立てられなければ意味がない。縦横なのは、単なる語彙力ではなく、考えていることや伝えたいことを正確に表現するための「内なる言葉の語彙力」を増やすことである。
近年で言えば「かわいい」や「ヤバい」といった、多くの感情を省略して伝える言葉が分かりやすい。こうした言葉は実に便利なのだが、便利だからと言って多用していると、自分の心の琴線を鈍らせることにもつながるので注意が必要だ。

(P39~P400)

そこで、私がお勧めしたいのは、文章を書いた上で「と思う」「と考える」といった言葉を一度排除してみることである。
その時に「これはちょっと言い過ぎだな」と感じてしまうのであれば、自分の本気度が足りていない証拠になる。逆に「しっくりきたな」と感じれば、断言できるだけの決意や熱意がある状態と言える。

(P192)

気持ちを「言葉にできる」魔法のノート

こっちは実践、というか上の本を相当かみ砕いて文体もやさしくして小学生でも読めるレベルにしたという感じ。

傲慢と善良

「結婚とは?」っていう感じの1冊。
結婚をまもなくに控えた恋人真実が行方をくらませた。ストーカー被害に怯えて架の家に転がり込んでしばらくしてからのことだった。誘拐されたのかもしれない何か次事件に巻き込まれたのかもしれないと警察には相談したが「ストーカーの名前も分からないのでは捜査はできない」「事件性を感じない」と言われ、架は真実が自分と出会う前、群馬在住時代にお見合いなどをしていた相手の話を聞き、ストーカーについての情報を探そうとしていた。

辻村深月の男性視点の小説は珍しい気がする、と思いながら読んでいたけど、婚活周りは息が詰まるようだった。行きついた先の、あの最後の1行の「おいマジか」というよりほかない終着点と、視点が変わった後の攻撃力3倍増し。いやうちに監視カメラついてるんかと思うようなオンパレードでとてもしんどい思いをした。息が詰まる(というとさぞ派手な展開かと思われるかもしれないがやってることは地味は聞き込みである)展開からの攻撃力の高い鈍器での撲殺祭りだぞ。いつものことだがしんどい。

もしかして、と思えば青空と逃げるの登場人物が出てきた。

ぼくたちに、もうモノは必要ない。 - 断捨離からミニマリストへ -

ミニマリストを名乗る人が書いた本は何冊か読んだけどこれはなかなかしっくりきた。
「ミニマリストとは」「捨てよう!」「実際に物を捨てるための心構え、テクニック」「モノを最小限にしたことによる自分の変化」
面白かった。

モノを捨てることは刺激的だ。スッキリするし、捨てられた自分の勇気も確かめられる。だから捨てることの刺激にハマると捨てることが至上命題になってしまい、「捨てたい病」にかかってしまうことになる。(略)
モノを「減らす」ことも「持つ」ことも刺激があり、快感がある。だから「減らす」こともに「持つ」ことと同じように依存したり、執着してはならない。減らしたいと思ったときに、「これは本当に必要なモノだろうか?」と問いかけることは大事だ。それと同様に「これは本当に捨てるべきモノだろうか? 減らす目的のためだけに、減らそうとしてないだろうか」と問いかけることだって必要だ。

(P168)

「経験」はどちらが優れているか比べづらく「モノ」はすぐに比べられる。比べられる「モノ」の方が「自分の価値」も確かめられやすい。
だけど実際には幸せの「持続時間」が長いのは経験の方だ。だから誰かと比べるためにモノを買うより、行動力を上げて経験を積み重ねた方が、はるかに豊かに感じられるようになる。そして経験は人とは比べにくいものだから、特別な経験でなくていい。

(P209)

“オフィスのプロ”だけが知っている キングジム 人も組織もうまくまわりだす 超整理術213

主にはオフィスの整理術って内容で家庭・個人で活かせる部分はまあまあ少ない。

せっかく机の引き出しのなかで所定の位置を定めても、同じ分類の新しい書類が次々加わったら、すぐに入りきらなくなります。
引っ張り出したのはいいけれど、元の場所に戻せないかもしれません。机の上に山ができる原因ともなります。置き場所、戻す場所を決めるときに、いつまで置いておくかも同時に決めることが必要です。

(P95)

「何をどうしたらいいのか、もっと細かく具体的なノウハウを知りたい」
「そのまま真似できる正しいやり方を説明してほしい」
 整理術にについてそうした声が上がることは多くあります。そこで心に留めておいてほしいのが。どんな人にも、どんな状況にもあてはまる絶対的正解はないということです。(略)
「理由はよくわからないけど、言われた通りにしてみる」という状態では狙った効果はなかなか得られないでしょう。根幹をなす考え方をまず理解し、身につけ、それなら自分の場合はどうしたらいいかと個別の状況に応じて最適な方法を導きだすことをが重要です。

(P125)

結局、人生はアウトプットで決まる 自分の価値を最大化する武器としての勉強術

ブログなどでアウトプットするには多くの人に読んでもらわないと意味がない。多くの人に読んでもらうには読まれる文章がである必要があって、シンプルで、読みやすく、わかりやすいこと。プレゼンと同じでサービス精神であれもこれもと盛り込んでしまうのは逆効果(つまり布教でいろいろつめこんじゃだめってことだ)、

インプットは好奇心が命。興味のままに体験してみること。

アウトプットだからといって書くことばかりじゃなくて後半は話すこと、プレゼンすること、良いプレゼントとはという話に割かれている。次は話すことの本かな。

「モノを正しい場所に置く」だけで部屋は自然とキレイになる

去年の秋にこんまりの本を読んでヒャッハア! って200冊ぐらい本を捨てたらちょっと快適になって、今その場所にマステが入った缶が増殖を始めていてやばいと思っている。最近は片付けの本を見ても大体書いてることは異口同音で「モノの住所を決めよう」「出したところに戻そう」「ものには必要な量がある」っていう感じ。

多趣味な人ほどモノが多い傾向にありますが、趣味で使うモノは楽しみや刺激を与えてくれる大切なモノ。無理に減らす必要はありません。

(P42)

だから私のマステは減らさなくていいんだよという慢心。使い切れるかどうかはおいといてどれも好きなんだ。いつでも使いやすい収納方法を考えてるんだけどなかなかない。でも本は定期的に処分したほうがいいんだろうなっていうのは思うんだ。床に直置きされたカオスを見る。

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