カテゴリー「 単行本 」の記事
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年収1000万を越える世帯は日本では10%程度しかいない。実際のところ少ないがその1割を相手に百貨店の年商の3割をたたき出す。女の園・百貨店において唯一の男社会外商。
関西の富久丸百貨店で、定年を2年後に控えた有能な外商員葉鳥氏はある日退職届を出した。
葉鳥氏の抱える顧客は百貨店にとってVIPばかり。若手外商を育てるという名目でなんとか引き止めた百貨店は各地から有能な若手を選りすぐり引き合わせた。そして羽鳥氏の目に留まったのは鮫島静緒という田舎のパン屋から百貨店へ販売員として進出し、契約社員として企画をばんばん成功させた女性である。
月間ノルマ1500万、まるで未知の世界である。
「教養とは、振る舞いです。手間暇をかけた身なりと、正しい日本語と落ち着き」
(P84)
静緒の試験は続いている。葉鳥氏がやめる3月までに外商に残れるかどうかが決まる、という。飛んでいるお金の額が違う。トッカンのぐーこ同様がむしゃらだなあと思いました。こっちはバツイチアラフォーなんですが。
私が語りはじめた彼はみたいな感じで、伊藤くんというきっと何者にもなれない系クズに振り回される女性の話。
そんな男と女の話で好きなのは聡子と実希の話です。
男を切らしたことがない割に好きなのは実希といる時間な聡子とさばさばしていたと思ったら重たい系だった実希な。百合な……。
ふふーんと読んできたら伊藤くんEでちらりとみえる伊藤くんの内面が重くて重くて死ぬ!!!! っておもった。不意打ち鈍器だった……。
ある夏、地方のある町、お兄ちゃんが死んだ。「食べたら死ぬ」レベルのアレルギーの、周りからも気を使われていたアーモンドを食べて。
かなり砕けた口語文体の1人称。パープルアイ1でもらわれっ子の月夜と急逝した兄、奈落。
・地方
・大人にならないまま死んで行った下の兄
・地銀で働いている上の兄
・夏
・少女(複数)
・口語文体
ということで少女には向かない職業やら砂糖菓子の弾丸は撃ち抜けないを連想するなというのは到底無理な話なんですけど桜庭一樹の少女の話がまた読めるとはなーと。桜庭一樹発売日に買って積んでるんですけどもったいなくてなんか読めない……!
ピンク色のもやはここにもあって、月夜はもやの中に飛び込んだけど藻屑とか葵と違って周囲の手はちゃんと届いた。あとこれは幻想成分が強い。生者と死者なーーー。
UFOカフェとか出てくるからちょっとイリヤの空UFOの夏を思い出した。苺苺苺苺苺という命名はやばい。1×5かよ(゚д゚)
あと、乞食が表現的にアウトのようで乞*という表記になっててびっくりした。
- 何かの比喩ではなく本当に目の色が紫 [↩]
読み終わったのちょっと前なんだけどしみじみおもろい本だったので。
ある男性がずぶずぶジャニオタになっていった記録です。はじまりは2002年、まだ今ほどメジャーじゃなかった頃の嵐。
嵐→関ジャニ→今井翼→キスマイ(藤ヶ谷大輔)→Jr担という経路をたどっているのですが、長らくジュニア担だった1人曰くリアルwwwっていってました。
人がアイドルにすっころんで行く様を見られるのでそういうのが楽しい人にはとてもおすすめです。わたしこれを読んだ後しばらくは藤ヶ谷認識能力が上がって(゚д゚)? ってなった。
アイドル沼転落記であると同時にジャニーズで学問しようとしていた一代記でもあります。修士論文は実際ジャニだったようですが博士論文はまた別のもの……。この辺の経緯も書かれていました。
- ジャニーズWESTデビューおめでとうございます [↩]
ミステリ的にはアポロンのナイフめっちゃ好きなんですけどこの本10代のわたしが悶絶して死んだ。火村さんの過去が!!!! またアブソルートリーいってたときのはなしが! 猫好き火村さんが!!! 大学生の火村さんが!!!! 人を殺したいと思ったことがあるから
ヾ(:3ノシヾ)ノシ((└(:3」┌)┘))
菩提樹の殺人は10代の私に向かって差し出されたプレゼントみたい。
死ぬかと思った。探偵、青の時代も大概だったけどアブソルートリーしぬかと思った。
火村さん好きなんですよ。あとがきがまたぶん殴りにきて、そうだ火村さんはもう34歳より年を取ることはないんだって。15歳で出会ってその年齢に向かって私どんどん歩いていってるんだなって思った。
--------なんか、お前とはカレーばっかり食べているような気がするよ。
火村の言葉を思い出す。
授業中に書いていた小説を覗き込んできたおかしな男。こんなに長い付き合いになろうとは思ってもいなかった。ましてや犯罪学者と推理作家になり、一緒に殺人現場の現場に立つなんて想像できたはずもない。(P259〜260)









