カテゴリー「 小説 」の記事

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県庁おもてなし課

高知県をもっと観光都市として盛りたてようぜ!
そのためああでもないこうでもないと会議をした高知県庁おもてなし課がPR大使に依頼した作家吉門に「これだからお役所は!」って言われるところからはじまる物語。

高知は
夏のくじらとかやっちゃれ、やっちゃれ!?独立・土佐黒潮共和国とか面白い本があっていいな。徳島は眉山とか吉野北高校図書委員会とかかな1。小説じゃないけどいろどり おばあちゃんたちの葉っぱビジネスとか。

四国は交通機関が発達してないので四国他県に行くぐらいなら関西に出たほうが近いという立地。
高知は2回ぐらい行ったけどいいところでした。
1回目と2回目の間で高知に自動改札が導入されたのでとても都会になってました。

この本自体が「高知ガイドブック」みたいになってて面白いなあと思いました。馬路村はごっくん馬路村がすごいという話しか聞かないんだけどこれはすごい。
免許なし×日帰りJRだとどうしても滞在時間超短くなるんですが日曜市は面白かったしひろめ市場はあの雑雑とした感じがよくてたたきは美味しかったです。

おもてなし課に来る前の多紀の身上がとても自分のことのように感じられてぶすぶすささった。

それはそれとしてカツオ人間断面まであってわろた

  1. 阿波DANCEは黒歴史 []

深泥丘奇談・続 (幽ブックス)

奇妙なテイストの怪談短編集第2弾。2弾といっても特に繋がった話ではないのでどこからでも読めます。
京都っぽいところをモデルにした本格ミステリ作家の「私」が色んな目に遭う。
なかにはこんな夢を見た みたいな感じではじまるのもある。
可視化された(そして手術で除去できる)心の闇笑った。「狂い桜」と「ホはホラー映画のホ」が好きです。
まじ不気味だったのは「コネコメガニ」ぞっとした。

これ読んでるときに掛け軸がどーん落ちてびびった。紐がすっぽ抜けたらしい。

ゴーストハント?旧校舎怪談 (幽BOOKS)

すごーく昔にコミカライズでちょっとだけ読んでいた。そのときには既に入手困難だったのだ。
学校の怪談ではじまり、幽霊が出ると噂の旧校舎の調査を依頼された「渋谷サイキックリサーチ」の所長は若干17歳だった。麻衣はビデオを壊した代償として助手として手伝わされることになった。
幽霊で、巫女に坊さんに神父に口寄せと色々非日常なんですがナルは超科学的だなあと懐かしく、しみじみ。

オーダーメイド殺人クラブ

中学2年の4月、アンは友人達から無視されていた。
クラスの上位カーストバスケ部所属で女帝の友達。赤毛のアンが好きでいまいち詰めの甘い母につけられたこの名前は正直ちょっと……と思っている。少年犯罪と死に興味を持ち母との関係と教室での立ち位置に絶望感を感じている。アンはクラスの地味男子で自分と同じセンスを感じる徳川勝利に「自分を殺してくれ」と頼み2人で事件の起こし方死体の装飾について検討しあう。

コウちゃん!
息が詰まるような女子のやりとりと、今日楽しく遊んでいた子がある日豹変したりもう味方ではなくなっていたりこの感覚は懐かしい。なにかにすがって日々を生きるような。授業に行きたくないから学校が爆発すればいいみたいな。P266とかちょうすきだ。あのへんは好きだ。もうどうしようもなくなったどん詰まり。

「来年までに、私は、徳川に殺してもらえる。殺してもらえる。殺してもらえる」
呪文を唱えるように口にすると息が切れた。
そこから先は、胸の中で言い聞かせた。
だから私には関係ない。私には関係ない。私は、芹香や倖や、あんな教室とは関係のないところへ行ける。私には、全部、関係ない。
「私は徳川に殺してもらえる」
声がまた、泣き声になる。やけになって叫ぶように、呟く。大声になっていく。
「殺してもらえるから、大丈夫! 絶対、大丈夫」
顔を空に向けると、泣きすぎてひび割れた瞼の縁に涙が沁みた。

(P239)

芸人交換日記 〜イエローハーツの物語〜

コンビ結成してM-1にも出れなくなるぐらいの年季を積んだけど鳴かず飛ばずの芸人の物語。
お互い腹を割って本音をぶつけ合おうと交換日記を始めることにした。合意の上ではじめたわけではない。
近所に引っ越した甲本が田中の家のポストに交換日記しようぜとノートを入れる。田中は律儀に「嫌です」とだけ書いて翌日に返す。

脳内でDkが点滅した。
交換日記に否定的だった田中が落ち込んでいる甲本を慰める。慰める。時にはバイト先へ押しかける。
お笑いのコンテストを目指す。一生懸命ネタあわせして「俺らやれるよ今ならトップ取れるよ」と輝く。眩しい。
片方のために夢を諦める。相方を生かすために10年以上もがんばってきた芸人としての自分を殺す。なんというコンビ愛。このデレがすごい。

(略)川野さんから、コンビ解散して作家でやれば、絶対作家として売れるって言われたらしいと聞いたけど。
本当のこと、教えてくれ。
6月30日 甲本へ
本当だよ
7月2日 田中へ
なんで隠してた??
7月3日 甲本へ
隠してたつもりじゃない。でも、ごめん
7月5日 田中へ
なんで相談してくんなかった??
7月6日 甲本へ
ごめん。
7月6日 田中へ
つうか、なんで断った!!
やってれば今頃、お前、貧乏生活しなくてすんだだろ?
7月7日 甲本へ
単純だよ。
甲本と漫才をしていたかったから。

(P43)

六月の輝き

図工の時間にカッターで怪我した美奈子の指を美耶が触ると傷が跡形もなく消えていた。
その頃世間は超能力ブームに沸いていた。狭い町だったため「病気や怪我やなんでも治す美耶の不思議な左手」のことはあっという間に広まった。ろくでなしの美耶の父は美耶の左手で商売を始めた。

左手は良いことも悪いことも様々なものを生んだ。別れを作り確執も生んだ。
「特別ではなく」「僕はただ……」が好きだ。「六月の輝き」はせつない。たまりたまってせつない。

統ばる島

八重山諸島それぞれの島を舞台にした短編。
小浜島と黒島が特に好きだ。
小浜島はなんかすごいふつうでまっとうな家族の話だった。前に読んだ池上作品が風車祭なので余計に思うのかも。黒島はasta*で読んだ時から好きだった。だからよーでエリート先生を戸惑わせる子供たちが好きだ。

ふがいない僕は空を見た

「女による女のためのR-18文学賞」大賞作品。
全5話の連作短編で、斉藤卓巳君が中核なんだろうか。
この子のガールフレンド、一時期関係を持った主婦、友人、母などの視点で語られる。
1話が冒頭からちょっと引くレベルでえろい。なんたっていきなりどんである。
主婦がコミケでナンパした男子高校生に札つかませて脚本書いてそれにそってコスプレでピーなのである。
とりあえず本を閉じて1週間ぐらい寝かせて再度読み始める。性的な意味で結構えげつないのは最初の1話だけである。あと基本的には結構悲惨な話が多いです。無惨な事態さ。

「世界ヲ覆フ蜘蛛ノ糸」はなんというか、気持ち悪い話だ。
ストーリーセラー2収録の有川浩のヒトモドキのような気持ち悪さ。こっちのほうがさらにえぐいとは思った。
1話で出た主婦視点の話。「あなたがもっとがんばらないからよ」って怖い。妊娠こえー。
こえーとおもってたらさらにこえー展開。なにこれやばい。

「セイタカアワダチソウの空」はうってかわって黒い。2035年が比較的あれだったのでとても黒い。
ハチクロのはぐとおばあちゃんの二人だけのおうちを思い出す。田岡さんが花丸つけてるシーンになぜかじーんときた。なんでもないワンシーンだけど、JR内だったのでこれはやばいと思ってそこで中断した。
この話はすごかった。この子が一番心配だ。

花粉・受粉は命が生まれてくる現場は凄い話だった。でもあの壷はだめだ。よくない。

学校の授業や、テレビでは絶対味わえない、いのちの出来事に、心を奪われてしまったのだ。初めてお産に立ち会ったとき、産婦さんの体から流れ出てくる羊水の温かさに感動した。こんなに温かくてやわらかな水の中でいのちが育ち、この世界に生まれ出てくる。その現場にいつもいたかった。
眠れなくても、食事が出来なくても、儲からなくても、お産の場所にいたかった。

(P226)

本日は大安なり

大安吉日、老舗のホテル・アールマティで行われる4組の結婚式。新郎新婦や出席者の思惑や事情が交錯する晴れの日。

鞠香と妃美香が好きだ。双子補正か。いやでも凄く好きだ。ぎゅううと絞られるような思いだった。ふたりのこれまでとか小学生の願いとか久しぶりのあの人たちの登場とか、ピアノとか何回ももうここからは読めない!(くるしい!)と思いながら読んでいた。とてももだもだした。

P74のあたりは島田紳助の声で再生された。すりこみこわい。

映一が持ってる「君ら以上のややこしさ」がなんなのか表に出る日は来るのだろうか。恭司と月子が久しぶりに登場したようにまた会える日が来るだろうか……。

まじで結婚式って300万も? とおもった。
友達は人前式で12だったっていってた。別の友達の結婚式では「え、この曲……クラナド……?(挙動不審)」「まあ不思議ではないだろ(黙々」「クラナドって何?(知らなければただのBGM)」ということがあった。
こちらはゼクシィよりももっと地域密着型の結婚情報誌が2種類ぐらいあって、さらに毎月のタウン誌の半分をブライダル関係がしめていることがあって、結婚式やばいとおもうなど。

双子は強い。

背表紙は歌う (創元クライム・クラブ)

書店の新人営業マンと謎シリーズの第2弾。
取次ぎでの一件やらトークショー、出版社の倒産、直木賞(仮)待機、書店員による帯アオリ文と暗号。
「新刊ナイト」と「プロモーション・クイズ」が好きだな。やっぱり書店ミステリよりこっちのほうが好きだ。

ちなみに現在asta*では大手出版社の文芸編集者を主人公にした「クローバー・レイン」
同じ出版者を舞台にし、まったく興味のないローティーン向けファッション雑誌に配属された新人編集者が主人公の「プリティが多すぎる」
なんかもやっているそうです。そのうちシリーズ横断長編とかあるといいなあ。

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