201106/09 六月の輝き/乾ルカ 小説 | 単行本 図工の時間にカッターで怪我した美奈子の指を美耶が触ると傷が跡形もなく消えていた。 その頃世間は超能力ブームに沸いていた。狭い町だったため「病気や怪我やなんでも治す美耶の不思議な左手」のことはあっという間に広まった。ろくでなしの美耶の父は美耶の左手で商売を始めた。 左手は良いことも悪いことも様々なものを生んだ。別れを作り確執も生んだ。 「特別ではなく」「僕はただ……」が好きだ。「六月の輝き」はせつない。たまりたまってせつない。 関連記事 ハンチバック/市川沙央 3行で撃つ<善く、生きる>ための文章塾/近藤康太郎 彼女が言わなかったすべてのこと/桜庭一樹 ハヤブサ消防団/池井戸 潤 少女を埋める/桜庭一樹 神神化身 春惜月の回想/斜線堂有紀 日常は5ミリずつの成長でできている/一田憲子 元彼の遺言状/新川帆立 エレジーは流れない/三浦しをん 最高のアフタヌーンティの作り方/古内一絵 コメントは受け付けていません。
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