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最初に知ったのは【山崎怜奈×三宅香帆】日本最大級の大型書店で完全自腹の書店デート【ジュンク堂書店 池袋本店】 - YouTube

ちょうどそのころ吉沢亮と横浜流星の国宝(映画)を見に行って、やっぱやーめたと思っていた歌舞伎刀剣乱舞を見に行くことにした。前作は配信でちらっと見たものの、せっかく南座まで行くんだからねと歌舞伎について勉強していくことにした。
この本はフルカラーでイラスト多め1、「歌舞伎は基本不良の祝祭です」「顔を見ればキャラが分かる」「そこがいいのよ覚えておいて」「歌舞伎の舞台拝見」と読みやすく簡単で分かりやすい文章が並んでいる。
国宝を見た人間にはよくわかる、「各家の特徴と家系図」みたいなものもある。

  1. 写真の類は一切ないのでそういうのを求めている人は他の本をあたってください []
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ナナロク社
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youtubeで流れてきた動画がきっかけで買った。

いつまでたっても阪神が勝たないから、短歌を作ることにしました。

そう始まる短歌集だ。時代は2022年。2022年の1年の阪神の短歌。
筆者のことは存じあげないが、たぶん関東在住で、投手か野手かでいえば投手が好き、大山は別腹で好き、そういう人が詠んだと思っている。

春の夜に067が示すのは大阪の電話と阪神の勝率

魔の開幕9連敗の年だった。

断崖の絶壁で一輪さいている花を伊藤将司といいます

わたしはこの歌でこの本は買いだ(電子書籍があるかどうかも調べてないうちに)絶対紙でほしいと思った。ところでこの本は大阪はなんば、OCATの横にあるジュンク堂で買いましたが、都会の本屋は「短歌」の棚であんなにもたくさんあるんですね。
イトマサの短歌はクソエモなものがとても多い。

ストライクが決まらぬ才木を気持ちごと引っ張る梅野にただ泣かされる

2022年だから梅野は強く、坂本誠志郎はほぼ登場しない。

大山がファーストにいると何もかもが引き締まるファーストにいてくれ

ほんまに今もそう。

読んでると自分から湧いたもので作る野球短歌を1冊作りたいと思うような本だった。
昨日の試合で言えば「火の玉を越えたドラ8赤い大地でガッツポーズ」

面白かったね。わたしはブレイクショットといえば「ビリヤードで最初にパッカーンってやるあれ」と思っていたけど、これに出てくるブレイクショットは車で、車にもブレイクショットってあるんだなーと思ってたけど、内容的にビリヤードのパッカーンってやるあれっぽいなと思いました。具体的には突かれた玉がぶつかりあって影響しあっていく感じ。バタフライエフェクト的な。
わたしはツイ廃で一般時に毛が生えた程度にはそこそこ投資もしてる勢なので、「あっ生々しい」と思うリアルな描写があって笑ってしまう。その中のひとつが明らかにリベ大を擦ってるよなというあれやこれやが「ええんかこれ」っていうぐらいあの声で再生された。
この本が紙の本で580ページあってこんなに分厚い本読むの久しぶりだけど大丈夫か??? って思ったけど吸引力すごかった。

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食に関するエッセイだ。生活の中に溶け込んだ食事の話。日々の営みって感じの。
チキン南蛮は頭がいい、だってチキンと南蛮。カタカナと漢字だよ、と言われた話だったり日本酒がおいしいことがわかったけど東北の日本酒以外はピンとこない(日本酒は空気と水なので)と言われた話とかがよかった。
なんか読みたいけどがっつり何かを読む時間はない、でもなんか、という時に読むのにいい感じという空気感だった。

野球でミステリの短編集。カープが25年ぶりの優勝を遂げた2016年からコロナで開幕が遅れに遅れた2020年まで、実際の出来事を背景に描かれる。探偵役はバーに現れる熱心な広島ファン。事件を捜査するのはヤクルトファンの親子刑事。
時代が時代なので、広島の選手だった丸(現巨人所属)も話の中で登場する。
時代が時代なだけに阪神はBクラスをうろうろしていることもある。あと阪神タイガース新井貴浩は亡き者にされている。「何か知らんけど一瞬違うユニを着ていたこともある」みたいな書かれ方。
年1で続編が書かれているそうで、そのうち本になるそうだ。2024年の世界はどうなるだろうか。どの球団のファンも優勝は広島だと信じて疑わなかった広島が1%の確率を引いてBクラスに沈んだ2024年。

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高殿円さんの息子さんがつい先日成人(18歳)されたらしい。
わたしは高殿さんのファンを長らくやっているので、オーダーメイドダーリンを読み、育児エッセイ(同人誌)を読み、冬になれば柏餅になり、外へ行けばエレベーターを乗りまくりという様子を遠巻きに遠巻きに眺めていた。
そんな息子さんもスキンケアや容姿に気を遣うようになり、夫(父)さんも同じようにスキンケアをするようになったという。
そんな「自身のパートナーと息子の変化」から、資生堂の広報さんに話を聞いてみよう、男性向け美容クリニックに話を聞いてみよう、「なぜ男は着飾らなくなったのか」、実際に早川書房の男性社員にスキンケア1か月体験をしてもらおうと身近な視点から歴史上の話へという実に新書っぽい内容である。基本エッセイのような語り口なので読みやすさはある。
スキンケア1か月は30代〜50代の男性3人、提出されたレポートがそのまま掲載されている。中には「塩の人」と桜庭一樹読書日記にも登場していた塩澤快浩さんがいる。

「レーザー脱毛は白髪では利用できない(髭脱毛をしたければ毛が黒いうちに)」という一文を読んで、おうそうやったんかと思ったので、誰かに言いたいなあと思って「こういう知見を得たが、言う相手がいないのでYOUに投げつける」と友達にLINEした。友達は旦那さんに言うとくと言っていた。

「(略)もっと厳しく言えば、社会が男性の美容を許さないみたいなプレッシャーにさらされ、とても男性がキレイに整えていいんだ、という考えにたどり着かない人が多いと思うんです。」
情報にアクセスできないことは大きな格差の種である。しかも、ことこれだけSNSが発達してしまうと、「やろうと思えばだれでもも調べられるのに、それをやらなかった自分が悪い」ちおう暗にな自己責任論で片付けられてしまうのだ。
(P102)

なおこの本は2025年3月時点の「何からやったらいい人向けのここからスキンケア」おすすめ商品が載っている。

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新書館
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まず全然本の感想じゃないことを言うけど、文庫本高くなったなーって思った(1430円)
でも金星特急は紙で読みたい(ずっと置いときたいから)

桜は一行を離れてロンドンへ、桜を追う蜜蜂、砂鉄とユースタスの関係、夏草と三月のそれぞれが大変ワクワクする展開。5巻をぺらっとして4巻を読んだのか全く自信がなかった。4巻が出たのは3年前。介護が非常に忙しいころでそもそも読んでないのかもしれなかったのでこっちも一緒に読んだ。
作中で天然痘が登場した。根絶された病の割に最近見た覚えがあるけどなんだ? と思ったらエムポックス(旧名サル痘)でワクチンが有効だった。金星特急は現代日本はちょっと違う歴史をたどった世界だけど、竜血の娘はそこから年月が経ってある程度文明が後退した世界での話なのでそういうのが好きな人におすすめです。

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この例えが適切なのかどうかはわからないけど、まほろの女性版みたいな。

ネイルサロンをふたりで開業していろいろあって今はひとりでやっている月島がもうひとり雇って、仕事をしたり酒を飲みに行ったり、なんかそういう話である。事件は起きない。恋愛も発生してない。クソデカ感情もここにはない。でも「お仕事小説」というにもなんか違和感がある。仕事も日常の一環として描かれているからからかなあと思っている。

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タイトルは「ミステリ」だけど内容はSFっぽい短編集。
「妹の夫」と「ゴールデンレコード収録物選定会議予選委員会」が好きで、特に「ゴールデンレコード収録物選定会議予選委員会」のほうはキャラが良かった。宇宙に向けて流す、地球人類から異星人へ向けるタイムカプセル「ゴールデンレコード」、そこに何を収録するかの持ち寄り会みたいなものである。自分の推しマンガ(リボンの騎士)を入れたい御竈門玖水(みかまど・きゅうすい)はプレゼンを繰り広げるものの芳しくない結果に終わった。それ以外に登場する人もなかなかの私利私欲の「それやばくない?」というものを持ってきており、玖水はそれ微妙じゃね? 言っていくのである。

「妹の夫」は時間跳躍を繰り返す荒木務は妻の殺害現場を目にしてしまった。夢をかなえて「初の有人長期航行」を手に入れたが、これに乗り込むと帰れる保証はないしそもそも妻が生きているうちにもう会えることはない。その覚悟で乗り込んだ。しかし妻を愛していた荒城は地球の自宅の映像を宇宙に飛ばし、一方的にそれを見る選択をした。声は入らない。映像だけでこちらからの問いかけも届かない。その中に妻が殺されている現場が映り込んでいた。

日常の謎系ミステリ短編集。
荻窪のカフェ「アンブル」に集う作家と古本屋と同人誌の主宰、あと編集者。
ここでは「コージーボーイズの集い」が時折開催される。趣旨はお茶とケーキを囲んでミステリの話、掟は作品の悪口は大いに、人間の悪口は言ってはならない(※なお後者は時折破られる)
その場で「ああ、そういえばねこんなことが……」と謎が提示される。ああでもないこうでもないと言っているうちに店主も「恐縮ですが」と自説を述べる。
「アッと驚くような」展開はないが、ほのぼのとした雰囲気で読みやすくコージーボーイズの集いの席に座っているような気分になる。

物珍しいのは各短編終わりであとがきのような「本作の源泉」が語られる。なので制作秘話が好きな人は「おっいいね」と思うだろうし「作者の顔が頻繁にちらつく作品はちょっと」という人は避けられたほうがいいと思う。

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