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鬼ヶ辻にあやかしあり〈3〉座敷の中の子 (ポプラポケット文庫)

3巻は白蜜姫がコレクションを増やしてうきうきする話ではなかったけどこれはこれで!
79ページが良い。ていうかこのラストはとても予想外だった。
あと幽霧に姫が自分の目玉をほじくりだして渡すところがとてもびびった。
えええええええっておもった。しんぞうにわるい。

その髪はざわざわとさかだち、つりあがった目は金色に燃えていました。愛らしかったくちびるは残忍にめくれ、小さくもするどいきばがむき出しとなります。

(P82)

自分が自分であることをほこりを持ち、心おもむくままに無邪気に、ときには残酷にふるまう。だからこそ姫はこれほどまでに異質で、おそろしく、美しく見えるのでしょう。

(P93)

鬼ヶ辻にあやかしあり (ポプラポケット文庫)鬼ヶ辻にあやかしあり〈2〉雨の日の迷子 (ポプラポケット文庫)

名前は文庫ですが大きさは新書なので新書カテゴリに。
葉月さんが「白蜜姫は人外ロリ!」と主張していたので何があったんだ……と思いつつ読む。
児童書です。たぶん舞台は江戸時代で妖怪が出たりする。方向的にはあまつきと同じカテゴリ。
児童書ですが黒いです。ざっくり人が死にます。とても妖怪です。ちなみに白蜜姫はよい人外ロリでした。

えげつない内容なのに読了感はさっぱりしてます。すごい。

少女の腰までのびた髪は、かがやくような雪白でした。目じりがつり上がった目は、とかしての金をおもわせる、濃い蜜色でした。小さなくちびるはさんごのように赤く、無邪気さと妖艶さがただよっています。
そしてその小さな体からは、うっすら青い焔のようなものが立ちのぼっていました。まるで全身が青く燃え立っているかのようです。その焔に包まれているため、少女はよりあでやかに、あやしく、力強く見えるのです。
それはおそろしくも、魂がふるえるほど美しい姿でした。

(鬼が辻にあやかしあり2 P136)
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