昭和30年代の人やものの記憶が見られる姉さま(鈴音)と私(和歌子)の話、2巻。
姉さまと同じ力を持つ薔薇姫こと御堂吹雪。怪しげな宗教団体。記憶喪失の女性。
薔薇姫は今回は主に登場の巻という感じで、姉さまとの繋がりが分かったりどういう人なのかとかそういうことが分からないのでそれは今後に期待。
わくらば日記のころから順調に年を重ねて最後の話では和歌子は高校生、姉さまは20歳を目前に控えている。物語の最後は姉さまが視る最後の事件になるのかもしれないと思った。
「夕凪に祈った日」は読むとだんだんへこんでくる。しょんぼりした。
「お母さんっ」
傾いた甲板を滑るように落ちていきながら、男の子は叫んだそうです。
「いい子になるよっ いい子になるから助けて!」
その声は激しい風にちぎれ、耳に届かなくなったそうですが……(略)(P304)