宮田陽彩は大学へ通う傍ら週6でコンビニでバイトをする。月20万ぐらい稼いで手取りは16万ほどになり、うち8万は家に入れている。残りは学費に消える。奨学金も借りているがそれはあくまで保険で一切手を付けず卒業と同時に一括返済するつもりだ。
大卒の資格の元就職する。それが大学に入学した目的だ。宮田はの母と2人で暮らしている。高卒で働けという母を説得して何とか大学へ通うことができた。家に入れる8万も自分支払いの学費も奨学金も家から近い大学に通うこと親の意向だ。

同じバイトの江永(女)と堀口(男)、同じ授業を取っている木村(女)が主な登場人物だ。宮田は家を出て江永の家に転がり込むことになる。友達のいない宮田は江永に関するうわさ(いわく、父親が殺人犯)を知らず、木村から聞いてそのことを本人に尋ねたりした。

「幸福」「普通」「よくいる」とはお世辞にも言えない境遇の宮田と江永の話は時々つらく、2人が出会えてよかったと思う。何らかの理由で離れることがあってもずっと仲良くしてほしい。
ちなみに本作はそんなにべたべたはしてない女同士の友情や関係性の物語で、一線は超えない。人間関係はとても狭いし、貧困や孤独や苦悩やシビアな現実の話でもある。

ちなみにこの物語は東京オリンピックが迫る2020年よりちょっと前の世界が舞台だ。
外食産業とイベント会社が家業だという堀口の、ほんの数年後の未来はどうなっているのだろうと読みながら背筋がぞわぞわした。