1917年にアメリカで出版されて戦後日本でも出版された本の新装版で、1999年版の翻訳らしい。
児童書です。
10歳のベッツィー(エリザベス・アン)は赤ちゃんのころに両親を亡くし、父方のおばであるハリエット大おばさんのところで暮らしていた。ハリエット大おばのところには父のいとこのフランシスおばさんも住んでいて、ベッツィーは過保護に育てられていた。
そんななかハリエットが病気になり転地療養をすることになった。フランシスはそちらへ同行することに、病気がうつらないようにベッツィーはよその親戚の家に預けられることになった。同じ町のラスロップ家に預けられるはずが、ハリエットの夫側の親戚バーモント州で農場をしているパットニー家(ベッツィーを引き取る際ハリエットがこの家にだけは渡してはなるものかと嫌っていた)に行くことに。
パットニー家での生活や学校で見るものすること聞くこと、食事の仕方も勉強の仕方もほとんどが初めてのことで、怖がっていたひ弱なベッツィーがたくましく成長していくすがたが描かれていた。すごくよかった。
ベッツィーは、鍋つかみを持って、ストーブに近づきました。心臓がどっくんどっくん打っています。これまで、熱いものを持てといわれたことなど、一度もありません。助けをもとめるように大おばさんのほうを見て見ましたが、大おばさんは、テーブルの上でなにかやっているらしく、こちらに背をむけて立っています。しかたがないので注意しながら、そうっと鍋の柄をにぎると、ゆっくりゆっくりストーブの奥のほうへずらしていきました。
やったっ……できた!(P123)
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