花は桜よりも華のごとく (角川ビーンズ文庫)

男装・能・異能。そんな戦国時代ぐらいの話。

日輪座の京初興行は成功を収めた。天才的な能の舞い手である白火の評判は駆け巡り、名門一座「柚木座」の次期太夫蒼馬は引き抜きに行くが白火はこれを断った。白火は性別を偽り女人禁制の舞台に立っているからでもあり、それ以外にも秘密はあった。

男装少女と言っても基本的には女の子だ。レッドアドミラルではなく身代わり伯爵だ。
あと蒼馬も舞すごいんだけどストレリッチア1すぎる。

白火の一人称が「オレ」だったのに若干しょんぼりしつつも、

体を折り、焦げつきそうなほど熱を発する二の腕を掴んで、白火は悲鳴じみた吐息を飲み込んだ。
「蛇紋が……っ!?」

(P29)

なんという邪気眼……!2ととてもwktkする。
期待する方向を間違えているという話ですが異能のしるしには違いない。

桜能とか舞いのシーンよかったな。わたしあまつきの21夜好きなんだ。
能そのものは見たことがないので人形浄瑠璃風に台詞が再生される。

仇を討て人を喰え ああ恋しや彼の人の 無念想えばまた悲し
集え同胞 依木を持ちたる仇ある者へ群がり群がり 蜿蜒とのたくりて役目を果たせ

あまつき(4)21夜

ここだよ……! これを思い出した。

あと近藤史恵の桜姫を思い出した。これは能ではなく歌舞伎ですが伝統芸能は胸キュンである。
現代日本語とは程遠いことが多いけど。

桜姫 (角川文庫)

  1. 花の名前。花言葉:恋する伊達男 []
  2. くっ……鎮まれ俺の左腕! 的な []