再活性者サクラ (角川ビーンズ文庫)

!注意!
今回の白文字反転の部分にはマルタ・サギーは探偵ですか?〈5〉探偵の堕天のネタバレが含まれていますので未読の方はご注意ください。

ビーンズ初期作品。フリーダムだなあ。
あとがき曰く「『15冊ぐらい続いている話の間に挟まる1冊完結の話』みたいな感じでお願いします」という依頼でただしくそんな感じに仕上がっています。「わたしは好きだけど人には薦めない本」がまた1冊増える。
ちなみに同じカテゴリにはヘブンリーが入ってます。

ちょろっと読んだその夜、自分が吸血鬼になった夢を見たので読み進めることにしました。
ちなみに夢の中では5人ぐらい吸いました。味覚がある夢で「年寄りの血は不味い」という設定でした。

8ページと9ページの間に何があったのかを想像するのが異様に熱い本でした。
ずっと傍にいてくれとかいってたひとが命を奪いに来てるんだぜ! そこに何が起こったんだ! みたいな。 
でもその辺は説明されません。1

サクラは異世界からの漂流者です。日本人です。でも「異世界へ召喚された高校生」とかそういう方向ではありません。契約を交わして人間2の血を吸うヴィアローという種族の王を追いかけてこの世界へやってきたのでした。

ていうかサクラの「元の世界に帰りたい?」「今更帰ってもな。もうあまり覚えてないし」の次、八年。人が何かを諦めるのにも、人が変わってしまうのにも、充分な時間だ。(P57) にマルタを思い出す。蓑崎にいてもずっとオスタスのことを忘れないでいつか戻ることを諦めなかったマルタが別の世界のサクラなのかもとちょっと思った。

  1. むしろ15冊ぐらい出てるっていう設定なので、多分もうその時点は過ぎている []
  2. ミアリー []