子守り魔王と姫騎士団長 (B’s‐LOG文庫)

あらすじとかイラストとかそういう外見的にはまるで興味をもてないんですけどもヤンキー巫女逢桜伝の人の2作目なので買った。こういう博打的なことを久しぶりだなあと思う。しゃっぷる1巻以来?

今度も神話系です。スペインによる南米征服後! コンキスタドーレス! コンキスタドーレス!
無駄にテンションが上がりました。SoundHorizonライブで披露された新曲「海を渡った征服者達」について調べるためにコンキスタドーレス関連本を読んだところだったのでとてもびっくりした。(→海を渡った征服者達
魔王様赤髪でなくてよかったな。もし赤ならシャイタンシャイタン!と騒ぐところであった。

恋愛要素はこの巻ではとりあえずなし・子守魔王は裏表紙のあらすじ通りの「超いい人」
ヤンキー巫女のようなすっきりさっぱり!みたいな主人公ではありません。
梓と同じく苦労人ではあるんですが、「他に適役がいる1騎士団長というプレッシャーと義母からの嫌味に耐えぬく苦労人な良い子」でそれなりの湿っぽさも持った割と普通っぽい子です。

このファンタジーの南米割りみたいなこの世界観は結構好きです。なんせイヴェターンの国。

地味に衝撃だったのがあとがき。そうかペルーの人はアルパカも食用なのかと。毛をとるようだと思ってた。
あとゲテモノ食いのなかにワニが普通にありましたがえ……と思った私。焼き鳥屋でワニとペンギン食べました。ワニは鶏肉っぽい味でした。まあワニって言われんかったら分からんし。

  1. と自分では思う []

死神姫の再婚 -飛べない翼の聖女- (B’s‐LOG文庫)

カシュヴァーン「俺の嫁は世界一ィィィ!」の1冊。ex)「大体もっとよく見ろ、俺の妻はもっと可愛い!!」
今回はスキンシップというか密着の多いこと。カシュヴァーン様乙女時々おっさんすぎる。

アリシアの誕生日を盛大に祝ったのちライセン家とレイセン家一行はラグラドールへ。はじめての海や潮風だが、アリシア以外はあまり感動するものはいない。

というのも<翼の祈り>の教えでは海は不吉な場所。至高き国へ飛びたてるだけの翼を得ることができなかった民が沈む国があるといわれており、さほど信心深くない者でもあまり好んで近づきたがらない。
現代日本で言うと墓地なのか。
そこを襲撃されて離ればなれ引き裂かれてアリシアは<翼の祈り>教団本拠地へ。
そして対面するアリシアと聖女アーシェル。<翼の祈り>の内部がごろりごろり。

トラウマを作る奇書シリーズ:どろどろ屋敷がどろどろ溶ける

前巻に引き続き「いい仕事をしている挿絵大賞」は「海に飛び込んで髪型がぺしょっとなったカシュヴァーン様」
終章が「これはなんというギャグだ」としか思えんとです。ちょー笑えるんですがこれは笑っていいところなんでしょうか(だめっぽい気がする)。

パーシアはルナちゃん予備軍。

あと帯が何の役にも立っていないことに笑った。ちゃんと家に帰るし対決もしてない。

お嬢さまとお呼び!

ちょっと前にルルル文庫の新人作品に悪役令嬢ヴィクトリアという作品がありました。
買おうかなーとぺらっとしてみたところ最初の5ページ読んでみたらびっくりするほどお嬢さまシリーズ。
そらもう記憶の水底から高笑いしながら舞い上がってくる麗花お嬢さま。懐かしくなって10年ぶりぐらいに再読しました。今はなき学研レモン文庫で出た森奈津子デビュー作品でその新装版です。ありがとうエンターブレイン。

1冊で3巻分が収録されています。どんな感じの話かというと私立花園学園中等部が舞台で。

あたくしの名前は、綾小路麗花。
人はあたくしを「お嬢さま」と呼ぶ。
なぜなら、あたくしのトレードマークはたてロールの髪型にピンクのリボン。
そして身にまとうは、フリルぴらぴら、レースひらひらのお嬢様ワンピース。

(お嬢さま帝国 P285)

こういう女の子が主人公です。「ツンデレ」ということばがない時代のツンデレです。
子どもの時に読んだバレエ漫画のいじわるお嬢さまに感銘を受けて悪役お嬢さまを目指した中学3年生です。笑う時は当然「ホーホホホホホ」とかって笑います。

わたし麗花お嬢さまが可愛いと思ったことが一番「俺も年取るわけだぜ……」というぐらいの衝撃。
「眼鏡を外したら美人」のメイド(というか侍女)系女子。学園のアイドル的イケメン。変人系1のイケメン。
「眼鏡を外したら可愛い系。女装超似合う。ラノベキャラでいうと生徒会シリーズの中目黒」の男子。
91年作品である。時代先取りしすぎた。

お杉さま最強です。この本ではまだ出てないけど「3歩下がって師の尻なでる」は私の中で燦然と輝く名言。「ぼくのことはイクラちゃんとお呼びください!」も死ぬかと思ったけど

「だ、だれだっ! さっさと出てこいっ!」
「愛らしく戦いたい! 『サザエさん』がつづくかぎり! 千年幼児イクラちゃんだ!」

(P372)

殺されるかと思った。どんだけイクラちゃん好きやねん。

時代を感じるぜええと思ったのは「トレンディ」とか「モーションをかける」「スケ番」「ぶりっ子」という単語ですね。公衆電話もポケベルもまだ生きています。

書き下ろしも一編収録されています。めっちゃおもろかった。
手持ちの新装版は2冊ですが友達に文庫版も借りているのでごりごり読みます。

やっぱり、たまには大切に思っていることを態度に示してあげようかしら。
だって……本当に大切にしてあげたいんですもの。
「大切にしなくちゃいけない」とか「大切にしたほうがいい」とかいう理由じゃなくて、ただ、あたくし、拓人のこと「大切にしてあげたい」って思っているだけ。
それが理由よ。
ふんっ。
誰にも文句はいわせなくってよ。

(P258)
  1. ハチクロの森田さん風 []

colorfulは2000年2月22日にスタートしました。今日で10周年を迎えます。
絵描き文字書きサイトであればなんか記念絵なりSSなり書くところなんでしょうが、ただの読書日記なのでこれまでの変遷を振り返りたいと思います……

狼と香辛料 13 (電撃文庫 は 8-13)

短編集。いつものやつとホロ視点のいつものやつとエネク視点のノーラの話。
いつものやつではあるんだけど最近の中ではかなり好きな感じ……。
読み方(1日1編ぐらいで読んでた)か旅ばっかりしてるところがすきなのかなんなのか。

いやなにをいってもノーラの話いいよ。
狼と香辛料〈2〉に出てきた羊飼いノーラと従者の犬・エネクの物語で、語り手はエネク。動物である。
わたし元々「人に近しいイキモノ」一人称小説結構好きなんだ。
パーフェクト・ブルーとかバルタン最期の日(モノレールねこ収録)とか。エネクもマサと同じ誇り高き賢犬なのでとてもときめく。

乙女の日本史

世の中は「歴女」「歴女ブーム」とかなんとかいうけれど、そこには「日本史が好きなのはおっさん」という前提があるからでこの本では通説とされがちなおじさん史観にツッコミを入れつつ、乙女寄り目線で古代から第2次世界大戦ぐらいまでの歴史を語ってみるよというこの本。

ノリとしては非常に軽いです。とても面白くて笑えます。
ウズメは「脱いで笑いをとる女芸人」になっているし「日本は神話の時代から肉食女子×草食女子」とかそういう感じに始まる。そして

古代史の現場はただ今激変中。たとえば今は『仁徳天皇陵』は現在「大仙古墳」と書き、横に「伝・仁徳天皇陵」と書くのが主流

とか

現在、多くの中学歴史の教科書で、鎌倉幕府ができたのは1192年(いいくに)ではなく1185年(いいはこ)になっているという事実をご存知でしょうか。

まじで! と思った。今度教科書ガイド的なあれ確認してこよう……と思った。

吾妻鏡が凄く気になる。
公式記録なのに頼朝がいつラブレター送ったとか、政子が嫉妬しただとか、静御前が生まれた子どもと引き裂かれるのを嫌がって4・5時間粘ったとか逐一載ってるとかなにそれすごい。

あと聖武天皇が愛用したベッド1が正倉院に保存されててベッドカバーの大きさがシングルベッド2つくっつけたダブルサイズとか! 奈良時代凄い。

万葉時代の「ますらを」は友情の交歓も、すこぶる濃厚だったようですね。藤原久須磨と大伴家持との有名な相聞歌を紹介してみましょう。
「夢のごと 思ほゆるかも はしきやし 君が使の 数多く2 通えば」 (巻第4)
「キミがボクに手紙を届けてくれる回数がこんなに多いなんて……まるで夢みたいだ」と喜んでおります。そんな家持に、久須磨は
「奥山の 岩陰に生ふる 菅の根の ねもころ我も 相思はざれや」 (巻第4)
菅の根というのは、今でいうスゲという植物で、根が細やかに長く伸びます。
「管の根くらい細やかに、濃密に、しかもねもころ(=ねんごろ)にボクは家持のことを思ってるんですよ」とレスしたんですね。……これって友情じゃなくて愛じゃないか……と感じる人も多いでしょう。ですが、『万葉集』に(ほぼ)限って、こんな歌が男同士で多く詠まれてるという事実と、当時の貴族の情熱的な気風を考えると、私はこれが「ますらを」風の友情だったと考えます。

(P28)

奈良時代パねえっす。

  1. 奈良時代なのにベッド! []
  2. まねく []

うちのトコでは

都道府県擬人化漫画です。
以前Pixvで47都道府県擬人化がありましたがあれではなく四国四兄弟が本になりました。
書籍化を機に47都道府県扱うことになったので四国の影はとても薄くなりました……(特に徳島

前半は都道府県あるあるです。
ケンミンSHOWやヘタリアとは大きいカテゴリでは同じですが方向は違います。

神奈川と福島と京都が一押しです。カップリング的には広島×愛媛……!
福島可愛いよ福島。あとこの本では萩と会津は仲がいいことになってます。
萩と会津の間に何があったのか知りたい方は菅野彰の女に生まれてみたものの。を読むといいと思います。エッセイです。面白い本です。ちなみにジェンダー論の本ではありませんよ。

後半は夢の架け橋という長編漫画が載っています。神戸と四国4県が主人公です。
夢の架け橋はつまり四国と本州の間に橋を作る計画ができたときのこと、そして阪神大震災の話。
わたし地震発生時の淡々とした事実の羅列でぶわわわっと泣いてしまった。何で泣いたのかがわからないけどとにかくめそめそしていた。
地震で目が覚めたことや倒壊した高速道路のことは覚えてます。
ですがそれ以上に神戸の街が燃えていたニュース映像は自分でも驚くほど鮮明に覚えています。

そのせいか神戸讃歌を見ると涙腺が超やばいです。
ヴィッセル神戸のサポーターどころかサッカー好きでなく、また神戸好きでもないのに関わらず。
すごい歌です。

しかし徳島の「いや僕は四国っていうか関西やし」の発言に超ウケた。
※徳島は近畿ブロック知事会に席が用意されており、関西広域連合に一枚噛みたいと思っています。
※実際高松(香川)以外の四国各地へのアクセスは非常に不便であり京阪神のほうがよほど近いです。

ちなみに分厚いですがそこそこいいお値段しますので、金額にひるむ方はサイト上で雰囲気を確かめた上でお買い求めください。

去年から手帳を買いそびれてうろうろする日々。
キディランドのはキャラものすぎてこれをもつにはさすがには恥ずかしく1、本屋で売ってる手帳も見たけど1年使うことを考えたらちょっとなあ……とか通販かなあ……と思いつつ。そうこうしているうちにほぼ日手帳Springの発売もはじまるような時期になりました。

読書のお供として超愛用してる付箋を買いに無印いくからなんか見てみようかなあと思ったらなんか発見。

  1. いや仮に10代でもあれをもったとは思えないけど []

HATS ESPRESSIVOへ行ってきた。

食べたのは飲み放題付3500円のホットペッパーのこのコースです。
「こだわりの店作り」の写真ではすごく明るい写真が映ってますが実際にはもっと薄暗いです1

料理は割と普通な感じでした。可もなく不可もなく。うまー! いうほどではなくかといって微妙……というわけでもなく。とりあえずパーティ用としてまた行きたいっていう店ではないです。

同行者の評判は
「まあまあ」「チーズフォンデュ美味しかった」「野菜ばっかりだったな」「葉っぱだったな。肉なかったな」「3500円だったらまあ、あんなもん?」「飲み物で3500円分は飲んどる」

カクテルの量は凄く多かったです。飲み放題メニューにカフェラテとかそういうのものもあったのが驚いた。
とりあえずビールばっかり飲んでました。飲み放題メニューとしてはほぼハイネケンでした2
飲み物といえばオーダーが通らないことがとても多かったです。たびたび忘れられてるの。
6人テーブルで2時間で4回ぐらいあったら多いよな。店員呼び出しボタン3ないし2階席だったため店員さん常駐してないのでその点不便。

ハイネケン飲みやすすぎてやばいなとおもった。デザートのクリームブリュレは美味しかった4
ガラス張りで開放感はあるけどアーケードの中だし立地的に夕方以降は格段人通りも減るので景色としては面白みがないんではと思います。
景観も求めるなら多分ufotable cafeのほうがよいと思います。夜時間帯に行ったことありませんが、川沿い×ガラス張り×夜間は基本ライトアップされているのでアーケード寄りはマシだと。

ここは酒飲んだりっていうよりはちょっと休憩のカフェとしての利用がいいのかなあとか思いました。

  1. なんか時々すごく明るくなります []
  2. 今メニュー見たら3種類あるけど、隣のテーブルの人が「ここハイネケンだけですよー」て言ってた。店員さんに確認はしてない []
  3. 「ご注文決まりましたらそちらのボタンでお知らせください」のあれ []
  4. 物珍しさゆえの評価の高さの可能性は否定できない。 []

別冊文藝春秋で連載してた真綿荘の住人たちが本になっていました。これ凄く気になるんです。

真綿荘の住人たち

島本理生さんといえばユヤタンと結婚したということでCHICAライフにもその辺のことがちらっと載っていましたが、文藝の島本理生特集号で山本文緒さんと対談しててその中で「離婚したことは公にしたの?」「ネットでは噂になってるようですがまだなんですよねえ」という一文がありました。離婚のことはtwitter検索してて知ったんですが現物を見るとやはり驚く。

僕の明日を照らして

久しぶりの瀬尾まいこ新刊も出ていた。

あと池上永一作品が続々と角川文庫で出しなおされてる件。デビュー作バカージマヌパナス発見。
文春文庫版を持っているのですがふとぐぐってウィキペディアを見てみれば初出は新潮社だった。

バガージマヌパナス  わが島のはなし (角川文庫)

とりあえずいつか読もうリストに入ってるのが「あたしのマブイ見ませんでしたか」
ピュアフルアンソロジーに入ってるの読んでそれ以降気になってます。

新刊平台をうろうろしつつ、文庫新刊からノベルス新刊に移り目にとまった

かのこちゃんとマドレーヌ夫人 (ちくまプリマー新書)

万城目学の新刊がちくまプリマー新書から出ていた。
マドレーヌ? トップランナーで子どもの時にマドレーヌの話書いたとかなんとか誰か言ってなかったっけ、とか思った。モリミーだったっけ?

大学への数学 2010年 02月号 [雑誌]

見た瞬間ふき出すかと思った。ついったーのアイコンぽい、という発想は相当末期。

「本の雑誌」の特集が「読書日記をつけよう!」ということで、気になるんだけどAmazonじゃなくて実際に中身を確認してから買いたい→近所の本屋では売ってない→ならば紀伊国屋だ とか言っているうちに次の号の発売となってしまいましたしょんぼり。

本の雑誌 320号本の雑誌 321号

21世紀もはや10年目、書評ブログにカスタマーレビューと、ネット書評が花盛りの今日この頃だが、では、いまニッポンの書評はどうなっておるのか!? というわけで、本の雑誌3月号は書評に正面から堂々と向う特集だ。絲山秋子と豊崎由美が書評される側、する側を代表して良い書評、良くない書評を語るドキドキの対談から、新聞書評にネット書評の正しい読み方、いまもっとも活きのいい書評家に、ある書評家の運命、さらに媒体別書評欄の作られ方まで、書評ひとすじ35年の集大成特集! もちろん忘れちゃいけない読者が選ぶ好きな書評欄、好きな書評家もあるぞぉ!

そんな紀伊国屋書店、以前「このラノ特設台はそろそろ縮小・移動して新刊台を復活させてはどうか」とかいうのを書きましたが、確かに縮小はされていたけど新刊台今度は西尾維新により占拠されていた。
おおおおい西尾維新作品はノベルスコーナー前の平台をもう何年も占拠し続けていたではないか! 何でこっちに来る! と元・西尾維新平台を見に行ったら新書が領土を増やしていました。おのれ……!

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