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以前単行本版は読んで二回目。文庫版には横浜札幌沖縄のビール工場編も含まれています。
「私はいかに飛行機が嫌いか」というのと小説の話、酒の話、食べ物の話。
イギリス・アイルランドにはどんなところがあって、とか現地の人と触れ合ったりとかというのは少ない。写真はほぼない(本文下に白黒でプリクラぐらいの大きさのものがちらほらあるぐらい。
イギリス・アイルランドはどういうところなのか知るためのエッセイではなく、恩田さんがどんな人でどんなことを考えるのかが分かるエッセイだと思います。
土産物屋では、ミステリーサークルの絵葉書をいっぱい買い込んだ。人為的なものにせよ、宇宙人の仕業にせよよ、よくまあこんなヘンな模様を思いつくものだ。(P130)
去年ぐらいに「ミステリーサークルは僕らがこうやって作りました」っていうのテレビでやってたなあ。作成方法については忘れたけど「なんて夢がない。今更言わんでも」とか言ってた覚えがある。
※写真についての余談。
プリクラぐらいの大きさと書いたけど私は1シート12枚だか16枚ぐらいあったころのプリクラしか知らないので、現状に沿ってなかったらすんません。プリクラなんてもう何年もやってねー。
淡々とした日常を小説にしてみましたという感じ。本当に何も起きない。なので起伏ある話が好きな人には地雷になると思う。
ちょっとだけ、キリのいいところまで読むつもりが最後まで読んでしまいました……
なんかこう、友達の話を聞いてるみたいな本だ。ほーそれでーそれでー、と話を聞いてるうちに読み終わってしまった。
「時々、怖いんだ」
何がですか、と水面のほうを見たまま聞き返した周の横顔は暗闇の中でわずかに遠く見えた。
「いろんなことが全部、何もかも。翌朝のバイトとか人込みとか、することがない平日や、眠る前とか」
「怖いとき、どうするんですか」
「死んだみたいに目をつむってじっと我慢してる。そうすれば、いつかは通り過ぎるから」(P148)
野性時代収録。何か面白かったので書いておく。
僕(山田)は東京の大学の院生2年目である。理工学部応用化学科生体分析研究室の飲み会で、北海道からやってきたゲスト研究員である斎藤恵(院生1年目・人妻・小柄)と喋っているところから始まる。
「北海道ってのは確か……」
懇親の飲み会で僕は言った。ちょうどビールを一杯飲んだところだった。
「大晦日になると、クマが玄関にアラマキジャケを置いていってくれるんだよね?」
(略)
「そうですね、お歳暮みたいなことらしいですよ」
「へえ、いいなあー」
「春にはハチミツも届けてくれますよ。秋にはどんぐりも」
なんだこの「愛媛の家庭にあるという2つ目の蛇口」的小話は!
こういうのがとてもすきなのだ。この後美味しいどんぐりの話になるんだけどこっちはどうなんだろうか。マジ? ちなみに私が食べたどんぐりは不味かったです(何でも食べてみる田舎の小学生)
この「僕」が妙に気に入ってしまいちょっとめくるぐらいにするつもりががっつり読みきる。ぐぐってみたところ作者のブログが引っかかり、この作品は全3回であるとのこと。来月も買う予定だし次回の内容によっては再来月も買おうかなあと思う次第。
本文中に人妻と書くとTBスパムを呼びやすいのでここはTB停止しておく。今はどうなのか知らないけど「食卓にビールを」の時は毎日フィルターを突き破って1件は来ていたのだ……
野性時代収録。
話数表示とかはないけどクジラの彼みたいな連作短編になるのかな。
田中学が冒頭でどーんと出てきた割に今回は全く出てこなかったし。
ストーカー気質でオタク大学生男子(一人暮らし・彼女なし)、とりあえず外見だけは理想的な女子と同居することになる。
駄目な感じの男子大学生というところでモリミー(ていうか太陽の塔)に変換されてた。そういえば壁井ユカコの男視点の話ってそうない気がするなあ。鳥篭荘にちょろちょろとあるぐらいか?
三次元の女性が僕の部屋にいる。
目が腐るほど見慣れきった六畳間がまったく別の空間のように思われた。
特集が特集のせいか内容がぷちえろい。
つか野性時代、小説の一部が3段組になってる。3段は読みにくい……(あともうちょっと薄くてもいいと思う
来月の特集が「ぼくらの米澤穂信」
インタビューがあったり恩田陸との対談があったり解説があったり古典部の短編が載ったり色々あるそうです。
昨日か一昨日かなんかの流れでじゃ私は野梨原花南か竹岡葉月の布教記事を書くよ!とかなんとかいってたので書くかどうかは別として始まる再読週間。
再活性者SAKURAとかまだ未読のまま本棚に刺さってるよ……もう何年だ。
さすがは初期ビーンズ。一番後ろのページに第1回ビーンズ小説大賞募集要綱が載ってる。