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ぼくは落ち着きがない

図書館小説。これは面白かった……
漫画でいうと共鳴せよ!私立轟高校図書委員会、ラノベでいうと生徒会の一存みたいな感じだ。

桜ヶ丘高校の図書室は「図書委員」と「図書部員」の2つでできている。図書委員は嫌々ながら引き受け2学期になるころには来なくなるクラスの代表1名。
図書部員は数代前に「このままじゃ駄目だ!(読みたい本も入荷されない!」ということで自発的に管理運営を行う部だ。

「望美、トンちゃんがさぁ『カツクラ』に載ったんだよ」(P13)

いきなりハートをキャッチされたところ。あのかつくらです。はい。

ところで世の図書委員はそんなになり手が少ないのですか。私が高校生の時は図書委員談合が毎学期ごとにありましたよ。

図書委員談合……誰が今学期の図書委員(定員2人)になるか事前に話し合って決めること。図書委員になるメリットはカウンターに入れること、掃除場所が図書室であること。ちなみにうわさに聞く「購入本の選択権」などは一切ない。

そういう健太郎だって、ついこのあいだ幸治と2人、次に買うべきテレビはプラズマか液晶かで激論を戦わせていた。動画速度が、とか、アリスパネルが、とか望美ですらなんとなしに聞いたことのある単語が頻出して面白かった。
(略)
議論がエキサイトした末に健太郎が放った「そんなに世界の亀山工場が好きなら亀山に住めよ!」という啖呵が望美のベスト賞で、「二人とも家で今使っているテレビはなんなの」と最後に部長に聞かれ「ブラウン管です」と口を揃えて終わったのも美しい着地と思う。

(P50)

それで文芸部の展示は当初の予定通り占星術の特集になった。演出の一環として、部室の床に悪魔召還のための巨大な魔法陣を描くことにし、シルバーのテープで円を描いたところまではよかった。
「悪魔召還? それは占星術というか、ゲームの『女神転生』だよね」

(P159)

三崎日和—いしいしんじのごはん日記2 (新潮文庫 い 76-7)

いしいしんじごはんにっき2巻。
園子さんVSアップル(アップルの動じなささは異常

体育館にパイプ椅子をならべ、両側のスタンド席からも見られるようにしてあるのですが、かえってこういう形のほうが、ヨーロッパの音楽ホールにちかいのだそうです。まず合唱隊はすわり、「セビリアの理髪師序曲」などを聞く。

(P199)

ブラギの幻聴が聞こえた。はいはい(・ω・)ブラギブラギ
ROプレイヤーなら一度は聞いたことがあるアレです。色んな思い出が駆け巡りました。

情報は1冊のノートにまとめなさい 100円でつくる万能「情報整理ノート」

図書館にあったので流行ものをぺらぺらしてみたよ!
まあ、ふーんという感じ。
ノート1冊にまとめるといってもなんでもかんでも書き込んで、検索はパソコン+項目手動入力なのでめんどくさーとか思いました。

好きな文房具は無印のダブルリングノートです(旅行の時いつも持っていく
手帳はほぼ日手帳ユーザーです。

となりのウチナーンチュ

ふと借りてみれば読書感想文中学校の部課題図書。
私リアル中学生の時に課題図書にこんなんあったらこれで書いてたかも。これだったら書きやすそうな感じ。

メインとなるのは父子家庭×2。で友情もの。
直木賞作家を目指す勇とその娘彩華。東京から移住してきた和久と夏海。
彩華はある日蛙の神様の置物の声が聞こえるようになった。沖縄らしくユタに……というわけではなく神経科に通うことになる。

また夏海も不眠と憂鬱で神経科通いをしていた。さらにつけくわえ夏海への束縛と執着が尋常ではなかった母の念は、生霊となって家を出てからもそのまま家に残された。
そして和久と夏海は沖縄へと引越し、勇・彩華の隣で暮らすこととなる。

ちなみに神経科うんぬんというのはあんまり話には関わってこない。
カエルは喋るよー子供のときにだけ訪れるー不思議な出会いーな感じで扱われている。

これが面白かった人は
バガージマヌパナス—わが島のはなし (文春文庫)

これ読むといいかも。こっちはユタになってしまった女の子の話。

しをんのしおり (新潮文庫)

三浦弟が大学入学みたいなことではじまったからとてもびっくりした。
そんなに昔の本だったのか……!という驚き。

さて、そんな私が最近していることはといえば、「理想の高校生活作り」だ。これはどういうものかというと、制服のデザインとか時間割とかクラス名簿及び人間関係相関図とか校舎見取り図とかを勝手に制作し、自分の頭の中で理想の高校生活を築き上げよう、という遊び。

(P37)

っゃさんとえりんぎのひとを思い出した。ていうか学園系PBWの基本だよなこれ。

眞マ国より愛をこめて (角川ビーンズ文庫 4-20)

まるマ番外編5冊目。
ちなみに故郷へマのつく舵をとれ!のあとがきにあった15.5な短編はここに収録されています。
短編いっぱい収録されてるのはいいけど目次がないのは不便だと思うよ!

身代わり伯爵の脱走 (角川ビーンズ文庫 64-5)

新章にごろんと突入の身代わり伯爵。

フレッド素敵過ぎるよフレッド。フレッド派にも満足の1冊。
フレッド今回超出てる。いつも最初か最後にちょろっと出てくるだけなのに。
シルフレイアとかルーディとか予想外すぎるキャラが活躍しておった。

とりあえずエセルバード=リヒャルトラインは守られていた。

ていうか雪像作りはえええええ。雪だるまかと思ったら本格的過ぎる。

「アッハッハ、確かにそうだ、判断を誤った。あの腹黒がそこまでやるとは思わなかったもんなぁ。甘かったよね、フフフ……あはははははは!」
くるりと最後のターンを決めると、彼は鏡の中の自分に笑顔で宣言した。
「——絶対復讐してやる」

(P69)

笑う招き猫

読み終わってから山本幸久のデビュー作だと知る。漫才コンビの女性2人の話である。
漫才コンビかつ女とすると最近は海原やすよともこがお気に入りです(゚д゚)

漫才コンビの話といっても、成功物語がメインではないし、爆笑ものではないし、夢(将来はカーネギーホール!)に向かって突進する2人の話だ。

「あたし達『アカコとヒトミ』は、漫才コンビなんだよ。そりゃ今回のようにさ、漫才やるために、テレビ出させてくれんだったら、いいわさ。でもさあ。くそつまんねえバラエティとかぬかしてる腑抜け番組に引っ張り出されてだよ、コントと称して、その場の盛り上がりだけでお茶を濁す、三流タレントの馴れ合いにつきあわされたり、レポーターとか言われて、街にほっぽりだされて、屁の突っかい棒にもなりゃしねえ情報垂れ流したりすんのは、お・こ・と・わ・り、なんですよ。あたしら二人は漫才やってナンボで行きたいんです。舞台に立って、目の前にいるお客さん笑わしていきたいんですよ。それがホントでしょ。ホントの芸人ってもんじゃないっすか。あたし達はそうおもうんですよ。ね、ヒトミ」

(P150)

翻訳のココロ

翻訳という仕事についてと嵐が丘を訳した当時の楽屋裏話(取材とか、wineの訳についてとか

嵐が丘の舞台を訪ねる取材旅行で、ブルゴーニュにグランクリュ街道、ボーヌとか出てきて、おおもやしもんだとか思った(そしてもやしもんを出してきて該当部分を見返す)
コートドール(黄金丘陵)とか出てきて、この前読み終わった「調理場という戦場」のレストラン名はここから来てるんだなあとか。つなーがるろまーんとかロレーヌマダーとか思ってたら「調理場という戦場」の一文が引かれていた。直球だった。

ところで、合気道は上達すると、どうなるんだろう? 試合がない以上「勝てるようになる」という概念はない。それでも、やはり「強くなる」んだろうか。
そう思って訊いてみると、彼女はこう答えた。
「強くはなりません。美しく、正確になるのです」
ああ、ホンヤクも、勝たなくていい。美しく的確になりたい!

(P56)

経験を盗め

とりあえずこれを読まねばと思った。

調理場という戦場 ほぼ日ブックス (ほぼ日ブックス)

ほぼ日ブックス。今幻冬舎で文庫落ちしているようだ。
フランスでコック修行していた話や東京で店を開いた時の話など。

 ぼくが新人に望むのは「環境になじんで透明になること」ですね。このお店に来た時に、余計な色がついていないというか。
 要するに、そこにいる人たちと同じものを宿さなければ、透明にはなれないのです。別のものをもっていては、調理場で異物として扱われますから。
 そうすると、透明になるには、今の自分が持っているものから減らすものと捨てるものを選択しなければいけません。捨てられないものを引きずりながら、新しいものを得ようというムシのいい若者もいますが、
「それでうまくいくことは、ないよ」
「欲しかったら、全部捨てなさい」
と、それだけは徹底的に叩き込んでいます。

(P239?P240)
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