カテゴリー「 単行本 」の記事

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お寺に嫁いでしまった。

どうもブログ→書籍の本のようです。
お寺の日常エッセイ的な本かと思ったら途中から変わって、生い立ち?学生時代?就職?出会い?結婚?妊娠流産妊娠出産という半生記のような感じになってきました。結構えげつないところまでさらけ出している割に一番読みたかった日常ネタは少なかったのでそういう意味では期待はずれでした。

寺関係者がなくなった場合の話がちらりとありましたが、あれは凄いです。お経を上げる人だけで15人ぐらいいます。

心霊づきあい (幽BOOKS)

霊とかオカルトな話がいっぱいな対談集。
大森亮尚・平山あや・工藤美代子のあたりが好きだな。興味深い内容でした。

NO CALL NO LIFE

ROMってる某PBWのお気に入りな人たちが次々にお亡くなりになったので、病んでる分を補給しなくてはいけない!と思い立ち再読。

有海の携帯にはたびたび幼い男児の声で謎の留守番電話が入るようになっていた。着信日時は10年ほど前を示している。かけなおしても、「おかけになった電話番号は現在使われておりません」と流れるのみ。

本気でどろどろするほどスキになったら殺したくなるかもしれない——春川の台詞が頭に浮かび、自分の中にぞくりとした暗い感情が芽生えるのを感じた。自分のものにならないなら、航兄なんて死んじゃえばいい——。

(P79)

⊂´⌒つ*。Д。)つ

有海はいかにして従兄弟である航祐を殺したか、という話ではなく。
有海と春川(2個上だけど同学年)の欠陥と行き当たりばったり感と薄暗い青春にあふれたラブの話です。

夜市

これはいい。
ホラー大賞受賞作とか知らないで読んだんだけど「うっかり異界に迷い込む。○○をしないと出られない」系の話が好きな話は読めばいいんじゃないかな。異界に迷い込むといっても異世界トリップではないですよ。この薄暗さがいい。

夜市

「無理よどこから来たのか知らないけれど、あなたは夜市の仕組みがわかっていない。ここに迷い込んだら、買い物をするまで出ることはできないの」

(P22)

森のずっと奥に夜の間だけ市が開かれる。いずみは裕二に誘われ夜市へと出かけた。裕二はずっと昔、子供の頃に一度夜市に来たことがあるという。夜市から抜け出すために渡した対価とは。

風の古道 

 いいかい、道というものの中には……君たちは勘違いしているだろうけど、決して足を踏み入れてはいけないものもあるんだ。稲荷の裏の家に生垣から入っただって?
 全く何てことを。
 この道はね、そもそも人間で通ることのできる者は、ほんの一握り。何年も修行を重ねたお坊さんか、特殊な血族のものだけだった。
(略)
君たちが使っていい道じゃない。

(P97)

 

7歳の時、道に迷って知らないおばさんに教えてもらった不思議な道。12歳になって初めて、親にも話さなかったその道のことを友達にも話した。そしてその道をもう一度通ってみることにした。

話の設定は夜市が好きで、話の展開は風の古道が好きだ。
ホシカワとレンの話がなんとも物悲しい。

桜庭一樹読書日記—少年になり、本を買うのだ。

そろそろ読まねば!と思って。
この前直木賞受賞の時のオール読物を引っ張り出しました(冬の牡丹まだ未読なんだわ

続読書日記のサイン本の販売(の予約)が東京創元社でやってます。
到着が10月半ばとかになるらしいので1冊目としては無理だ……と思った次第。

波打ち際の蛍

風邪薬に抗生物質、吐き気止めその他もろもろ70錠強の薬をビールと一緒に飲んでICUに運ばれ、その後カウンセリングのみの相談室に通っていた麻由はある日エレベーター前で麻由に助けられたという男性(蛍)に出会う。

蛍が好きすぎる件。こういう感じいいなあーーー。
蛍の書斎が欲しいだけではないかと脳内で囁く声がするけど気のせいだ 気のせいだ。

「あの、やっぱり年上の人を呼び捨てにするのって、すごく落ち着かないです。戻していいですか」
そう頼むと、彼はからかうように笑って、ダメだよ、と言った。
「俺は年下の子に呼び捨てにされて今ちょっと嬉しいです。だから戻さないで」

(P39)

紗衣子みたいな子もすきだな。唐揚げくいてー。

抒情の奇妙な冒険 (ハヤカワSFシリーズ Jコレクション) (ハヤカワSFシリーズ Jコレクション)

短歌集。短歌集みるの久しぶりだ。加藤千恵とか以来だな。

ゆうぐれの商店街を過ぎてゆく子供・自転車・豆腐屋の音
トラウマなる言葉の意味を知りたるは冒険の書が消えたあの夜
ドンブリを呑むギャル曽根を見つめてる戦争孤児の無数の瞳

ここら辺が好きだ。冒険の書はあの音が脳内でリアルに再現された。
ちなみに絶望の言葉の意味を知ったのは復活の呪文を書き写し違えたときだな。

名前探しの放課後(上)名前探しの放課後(下)

去年のクリスマスに買ってそのまま放置!
「3ヶ月前に戻って自殺したクラスメイトを探す」という冷たい校舎の時は止まるによく似た感じだけど、内容は青春成分のほうが強い。
コウちゃん(というかレディ・マディ)とか出てたけどぼくのメジャースプーンには気づきませんでした……なのでラスト付近にはなんじゃこれはとおもいました。
青春はいい。

ちなみにアマゾンレビューの上巻のほうに下巻のネタバレが含まれているので未読の方は読まないほうがいいかと思われますー。

九つの、物語

橋本紡作品ではこれまで「凄く好き」とか「とても面白い」と思ったことは多分なかったと思うんですが、この話は凄く好きだ。
きょうだいモノとか家族モノになると急にストライクゾーンが広がる私です。
1章のラストで目玉がごろんと飛び出て、ラストは確実に兄は消えてしまうと思っていたけど、7章ラストからの展開がせつなすぎる。
兄ちゃんのキャラが好きすぎるんだな多分。

ていうか毎章ごとに出てくる料理がおいしそうでこまる。たべたい。

美女と竹林

エッセイ?
森見登美彦氏のブログであるところのこの門をくぐる者は一切の高望みを捨てよのような文体で語られる日々(※ブログを書籍化したものではありません)

登美彦氏の本上まなみさんについて(野性時代の対談及びトップランナー)の辺りが面白すぎた。苦節10年のはずがあっさり叶ってしまいあばばばばとなっていたということである。
あと明石氏は堀北真希がすきすぎると思う。
明石氏が司法試験に受かって実務修習で徳島に行くことになったというくだりで、友達の友達の彼氏(司法関係者)が「早く徳島を出たい……俺転勤決まったらそれにかこつけてプロポーズするんだ……(意訳」と言っていたことを思い出した。

「面白いだけで生きていけたら、なんの苦労もありませんなあ」と、高橋留美子著『めぞん一刻』の中で四谷さんも言っている。筆者はこの意見に深く賛同するものである。
たしかにオモチロイことは認めるけれども、これは過酷な道である。
人間としてダメになるよ! ホントに!

(P76)
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