カテゴリー「 少女向け 」の記事

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時計王と魔法のドレス -ばらのフリルと初恋の鍵- (B’s‐LOG文庫)

表紙ぱっと見「なんかアイリスっぽいなあ」と思ったけど、もうちょっと見るといちいちレース風になってるところとかが「ああ、やっぱりビズログだなあ」と思った。
うさみさんちの「ラノベタイトルロゴに使われているフォント」とか見てて改めて思うことには、タイトルロゴが一番装飾されてるのはビズログだと個人的には思っている。すごくデコデコ。
ていうかビズログの「魔王」レーベルっぷりはなんだろうか。これにも魔王が出てくる。

ドレスのデザインから縫製までこなす1ハーモマイアは、ドレスを持っていった先の屋敷の跡取で幼馴染みのカリストルとともに「魔女の森」へと足を踏み入れる。
森で見かけた喋るウサギを追いかけて2人がさらに奥へ迷い込み時を司る魔王クラウドの城に辿り着いた。

アリスパロな冒頭ですがそれは続きません。少なくともダークな寓話っぽい気はあんまりしません。
暗くはないよね。瀕死の人はいるけどそれは表舞台には出てこなくて華やかな場面が続くし。
しかしなんというかこう、全体的に肌色ですね2
剥かれたり脱げたり脱いでいたり、あとお風呂に乱入されたり皮膚露出・接触の多い話ですね。
まあ全裸が多いと言ってもエロさはこれっぽっちもありません。
魔法のドレスなら魔女っ娘ちっくに着替えさせてあげてもいいと思うけど全裸なうである。

最後まで「クラウドの正体は時間軸がずれているカリストル」と思っていました。最後まで読んで「あ、カリストル解放されてる……」と思ったのでした。ていうか外科的なあれが……(゚д゚)
全体的には面白かったけどなんか「3冊ぐらいある話を1冊に凝縮させました」みたいな急に話が終わった感があった。

  1. 外向きには「縫製のみ」ということになっているが []
  2. 少女小説でこの表現をすることになるとは思わなかった。肌色。 []

花は桜よりも華のごとく (角川ビーンズ文庫)

男装・能・異能。そんな戦国時代ぐらいの話。

日輪座の京初興行は成功を収めた。天才的な能の舞い手である白火の評判は駆け巡り、名門一座「柚木座」の次期太夫蒼馬は引き抜きに行くが白火はこれを断った。白火は性別を偽り女人禁制の舞台に立っているからでもあり、それ以外にも秘密はあった。

男装少女と言っても基本的には女の子だ。レッドアドミラルではなく身代わり伯爵だ。
あと蒼馬も舞すごいんだけどストレリッチア1すぎる。

白火の一人称が「オレ」だったのに若干しょんぼりしつつも、

体を折り、焦げつきそうなほど熱を発する二の腕を掴んで、白火は悲鳴じみた吐息を飲み込んだ。
「蛇紋が……っ!?」

(P29)

なんという邪気眼……!2ととてもwktkする。
期待する方向を間違えているという話ですが異能のしるしには違いない。

桜能とか舞いのシーンよかったな。わたしあまつきの21夜好きなんだ。
能そのものは見たことがないので人形浄瑠璃風に台詞が再生される。

仇を討て人を喰え ああ恋しや彼の人の 無念想えばまた悲し
集え同胞 依木を持ちたる仇ある者へ群がり群がり 蜿蜒とのたくりて役目を果たせ

あまつき(4)21夜

ここだよ……! これを思い出した。

あと近藤史恵の桜姫を思い出した。これは能ではなく歌舞伎ですが伝統芸能は胸キュンである。
現代日本語とは程遠いことが多いけど。

桜姫 (角川文庫)

  1. 花の名前。花言葉:恋する伊達男 []
  2. くっ……鎮まれ俺の左腕! 的な []

シュガーアップル・フェアリーテイル  銀砂糖師と青の公爵 (角川ビーンズ文庫)

帯が「この少女小説がすごい」で笑った。なんというこのラノ。

「銀砂糖師と黒の妖精」から2ヵ月後、冬の話。現王族と同格のフィラックス公はある触れを出した。
「銀砂糖師かどうかは問わず、優秀な砂糖菓子職人を求む。公爵が気に入る砂糖菓子を作ることができたら1つ千クレスを支払う」
砂糖菓子の最低価格が大体1クレスであることから、公爵の目にとまった職人には「とんでもない大金」と「王族と同格のアルバーン家が認めた」という名誉が転がり込む。
アンはそのお触れを受けてルイストンからフィラックスまで移動する。

早い自覚だった。シャルはかわいいやつだ。
ジョナスは相変わらず1「腕はいいはずなんだけど小物のチンピラ」だった。このままレギュラーキャラになるのであればもうちょっといい目をみせてあげてほしいです。今のジョナスは脇役以上悪役未満なんだよな。
求)見せ場
「駄目な子ほど可愛い」ならぬ「駄目な子ほど先行きが気になる」という感じ。

冒頭からいきなり「ここあなた未読の短編ありますよー」っていう感じの台詞がいくつかあって気になったのでザビを開く。おおこれだ。とりあえず短編を読んでから本編へ戻る。個人的にはささいな会話であれ「文庫未収録短編を元にしたなにか」というのはあまり好きではない2のです。

楽しい話でした。「シャルは愛いやつだなあ」で大体が語られてしまう。
巻末によれば3巻は既に12月発売でほぼ確定しているようなので、ペース速いなあと思った次第。

  1. というか2ヶ月程度で劇的な改善は見られなくて当たり前とも思うんだけど []
  2. ビーンズでいうと「何故かザビ短編で地味に重要な設定が長編に先行して明かされる」彩雲国 []

白と黒のバイレ  踊れ、終演のカンテと共に (角川ビーンズ文庫)

お、終わった……
リリアナが素敵。あとレオノーラが好き。レオノーラの終わりについてはとても満足でした。
マルディシオンはこのまま光源氏ルートを歩めばいいのにと思います。
あとこの剣と命はオラシオ様のために! のところは「全軍突撃 我に続け」っぽくてかっこいい。白銀の甲冑(?゚д゚)? 

悪い魔法使いはいりませんか? (ルルル文庫)

王宮付だった魔法使いは追放される際「王子が18歳になった暁には呪いをかけてやる」と言い残し砂漠へと追いやられた。それから10数年、約束の期日が近づくころには魔法使いはすっかり面倒になって弟子に急かされていた。ならばお前が代わりに行け、これは試験だと魔法使いの弟子スイハはハグード王国に侵入する。
しかし第1王子シャヤールは既に呪われていた 誰の仕業だ? という。

砂漠で服従の首輪とかえろいな1
手堅いというか無難というか時々すごい既視感というか。手軽に読めておもろい感じ。
すごくライトに人種差別的なものが混ざっているのにびびる。水タバコはロマンだなあ。

  1. その発想が残念です。 []

宝石姫は微笑まない。 (一迅社文庫アイリス)

長期シリーズはまるで手をつけてないけど一冊完結っぽいので読んだ。
最初の印象は「MF文庫Jっぽいタイトルだなあ」でした。○○は××ない。

ルディーン王国前国王の娘、この世の宝石と謳われたセラティファーラ(ファーラ)は身を守るため、醜い風貌で寒村で暮らしていた。そこに2人の傭兵が現れた。ファーラが宮殿と共に燃え尽き死んだと思われたのが10年前、実は白金の騎士に助けられ生き延び、隣国ランディスケリアの王妃である叔母にひっそりと助けを求めたのが7年前。腕輪が叔母のもとに去年辿り着き、ようやく助けと迎えの手が伸びたのだった。
3人はランディスケリアへと向かう。

ファーラが「突然亡国の姫であると知らされる」とか「ひっそりと暮らしていた」とかそういうんじゃなくて、生きることを第1目的にして、騎士の指導のもと剣の修行をしていたり愚鈍な娘を演じている辺りがグッドなのです。
しかしなんだな融通のきかない四角四面コンビというのはなかなか萌えるな!
しかしわたしはセルツァのほうが好きなんだ。あの「いいひと」すぎるところが。

本宮さんあとがきに「床ローリング」とかあってびびる。スラングと思ってたら意外と一般名詞……?

プリンセスハーツ〜今宵はせめて夫婦らしくの巻〜 (ルルル文庫)

長い道のりであった! リュリュカがとても殊勲賞だった。とても山盛りだった。豚のようだった。
仮面夫婦がようやく仮面を脱ぐまでの一冊。とても丁寧だなあ。ジル語がすごすぎた。密接したい。

ヒクソス云々と読んでいたらふとプリハーとしての終わりはどこなのだろうかと思っていたら、あとがきいわく終わりはもう見えてる感じらしい。銃姫と違いプリハーは直に繋がっているシリーズがあるため、ENDマークのその向こうの事情については若干うかがい知れるところがあるのだけどルシードの隣に立っているメリルローズははたしてどちらなのか。

リドリスがふつうにいい弟過ぎておかしい。この弟がこんなにいいヤツのはずがない、と疑心暗鬼の私が囁く。個人的にはラスボスはリドリスでもなんら不思議ではないと思っているので……。

後半になってガッと増えた挿絵ですが、ジルの顔が若干ロリ化したような……。

「いま、側にいて話を聞いてくれる人を愛して、何が悪いんですか。貴方には誰よりそれが必要なのに。人は弱い。貴方も僕も、いま生きている人間は誰でもね。だけど、人の心は人の体温でしかあたたまらない。
思い出は美しいが無味無臭です。貴方に触れて触れられ、貴方に声をかけ、貴方に笑いかけてくれる人がいれば、貴方はそれを手に入れて強くならなくてはならない。貴方に縋らざるをえない多くのアジェンセンの民のために??」

(P84)

ローデンシュアの魔女?ハロウィンの夜に魔法のキスを (一迅社文庫アイリス)

デビュー作以来久しぶりのオリジナル作品。待ってたよ!

ローデンシュア6番地にある屋敷を15歳の魔女リジィが相続して引っ越してきた。
この屋敷には先住人がいた。魔力に囚われて屋敷から出られない幽霊が6人、大量の魔導具。
幽霊屋敷と呼ばれるヴィットリーニ家での奇妙な同居生活が始まる。

昔NHK教育で18:30からやってた海外のドラマ1っぽい匂いがした。ウルキエルはいつになったら出てくるんだろうと思ってた。後「ええ、この上にまだ学校へ行ったりするのかい!?」って思った2。あのプディング作りすぎたからうちに来ない? のシーンとかが私の中では海外ドラマっぽい感じなのだ……

仄明るい月光に、フレッドの体は白く透けていた。ゆらりと、まるで蜃気楼のように。
リジィの指先の、絆創膏のわずかな面積。彼が触れられる、わずかな部分。その上をさらりと撫でていく彼の指は、あまりに頼りない。瞬きをしている間に消えてしまいそうなほど。
なんとなく離れていくその指をつかみたいと思った。つかんで、まだここに「在る」ということをたしかめたい。

(P150)
  1. フルハウスとかアルフとかドギーハウザーとかやってた枠。翻訳ものの小説を読まず洋画もほとんど見なかった私が10代前半で触れていたほぼ唯一のもの。 []
  2. お屋敷の中だけで話が展開するものと思った []

子守り魔王と姫騎士団長 ?緑眼の咎人? (B’s‐LOG文庫)

1巻のときも書いたけど南米である。つまりイルマリアは若干スペインなのである。
最近スペイン萌えがやばい。ていうか1巻よりずっと面白いなあ。
前巻よりもっと直球にコンキスタドーレスで笑った。? コルテス将軍に続けー! / である。
コルテス将軍とケツアルコアトルが出てきたぜ……そして表紙の魔王がやっぱりシャイタンに見える。
トラロックは黒髪なのにもう病気レベル。

「ひめぎみはーいただいたー」は名台詞だと思う。トラロックかわいいなー。

そしてクレアが急速にレンタルマギカのアディリシアと同じカテゴリに……入ってきたような……。
ツンデレという意味ではなく「血」とか「誇り」とか的に。

アルビオンの夜の女王 -銀弾の君と炎の呪縛- (B’s‐LOG文庫)

シリーズ開始前は3冊完の予定だったけどもうちょっと続けられることになりました1ということらしい。3巻のあの終わりそうなムードはそれか。段々面白くなっているなあ。

そんな感じに第2部スタートな趣。フリーデルはツンデレだよね。
それはさておき今回のメインはセシア兄! シスコン兄! この兄はいい兄。
上に兄がいますが兄萌えは割とします。「こんなお兄ちゃんがほしい」とはさらさら思っていない、可愛がる/可愛がられる対象として自分を置いていないゆえの萌え。ひとことでいうなら「それはそれ、これはこれ」

何より漫才ちっくだったセシアとラゼリオンの仲が地味に進展しているのが驚きだ。
ていうかP231の最後ら辺な。ビズログさんまじパねえっす! っておもった。

  1. あとがきより []
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