神紅大学ミステリ愛好会の葉村譲と会長の明智恭介は同じ大学の剣崎比留子に誘われた映画研究部の夏合宿に加わるためペンション紫湛荘を訪ねた。
心霊スポットで撮影して制作会社に買い取ってもらいあわよくば番組に流してもらいたいという肝試しと、コンパ目的の合宿だが、今夏は合宿直前に「今年の生贄は誰だ」と怪文書が届き、部員の多くが参加を辞退した。コンパという名目上女性が必要で、自分(比留子)が参加するなら男2人ぐらい増えても構わないということで「夏のペンションとか事件が起きそうでいいじゃないか」という明智と剣崎の間で利害が一致した。
合宿地の近くではサベアロックフェスという有名人が多くやってくるイベントがあるようで周囲はごった返している。その中で始まった合宿一日目の夜、映研のメンバーたちは肝試しに出かけるが、想像しえなかった事態に遭遇し紫湛荘に立て籠もりを余儀なくされる。
緊張と混乱の一夜が明け部員の一人が密室で惨殺死体となって発見される。しかしそれは連続殺人の幕開けに過ぎなかった……
外部と連絡を取る方法については革命的な進歩をしている現代で新しいクローズドサークルだった。面白かった。
マダラメ周りの話をもう少し読んでみたかったけどこれ続編でないかな。
登場人物の名前のおさらいがあったり、館見取り図のある小説がそれだけでぐっとくる。あとテンポが良かった。そして突然の○○○。
荒唐無稽じゃないほうのコズミック(清涼院流水)。北村薫の選評が「野球を見に行ったと思ったら闘牛だった」で、ほんまそれって思った。
以下ネタバレの話をしたい。ワンクッションにもう1回書影を置く。
クローズドサークルオブザデッド。バイオハザードと連続殺人のミックスだった。ゾンビ物は普段全く読まないので新鮮だった。
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