ガーデン・ロスト (メディアワークス文庫)

現代で女子高生4人組それぞれの視点による4つの物語。
「少女」の物語というとよく桜庭一樹を連想するんだけどこれは三浦しをんの秘密の花園を思い出した。

好きなのは1章エカの話「春の繭」・4章シバの話「ガーデン・ロスト」
春の繭は読みながらだれかと文通したいと思った。エカの文通相手の話はなんかで読んだことあるなあ。桜庭一樹のエッセイだった気はする。そっちは筆跡変えてたようだけど。そういうのは割とあることなんだろうか。わたしもかつては文通相手を探してよく手紙を送ったりしたものです。でも大抵はほとんど続かなかったなあ。

ガーデン・ロストはシバ母の怒り方がとてもうちの母似で……。
いや進路とかそういう人生レベルで重大なことじゃなくてもっと心の底からどうでもいいことなんですが。

地の文は痛い+切ない感じですが会話は明るい方向なのでそんなに重くない話だなあと思います。

犯罪でもいい。病気だっていい。
笑わないで。いじめないで。軽蔑しないで。そのどれも構わないけれど、壊さないで。消さないで。せめて私達の意識の中から。
そして、ただ、愛させて。

(P66)