タグ「 香月日輪 」の記事
9件の投稿
文庫になるとすごく薄くなるんだなあとびっくりした。いやもとの単行本でも170ページ前後なんですが。
半年の寮生活を経て妖怪アパート暮らし再度。
今巻はアパート中心(コメディ寄り)。アパート多めということはお食事のシーンが大変多いということで。
とてもお腹が空きました。ハラヘリィ。
しかし夕士と長谷の仲はこの巻から人によってとりかたが……ですね。
久しぶりに戻ってきたアパートの住人「古本屋」(その名前は通称。本名は全くもって不詳。職業は世界各地を飛び回って希少本奇本(魔道書含む!)集める売る)の収穫品の1冊にタロットカードの画集が出てきた。秋音いわく「なにかが封印されている」というその本はある夜夕士のもとを訪れて、という。
赤く染まった上空を、蝙蝠のような影が舞う。木陰から、壁の向こうから、天井の暗がりから、しきりにこちらを窺うモノがいる。姿の見えない足音や物音がする。「人以外」の存在が、潮のように満ちてくるのだ。
夕闇が落ちてきた庭には、葉陰に、花陰に、染みたような光の明滅が起こり始める。それは決して虫たちの囁き合いではなく、ゆらりゆらりと、不規則な動きを見せる。(P150)
淡々と着々と月日は流れているなあ。
というか千晶先生死ぬんかと思った。いや今後は分からないけども。あの煽りだったから、ちょーまじで心配したのだ。
アパートの人たちはいいねえ。ちょっと昔の自分がこれ見たら多分適当に言葉を置き換えた後、ごっほうと盛大に血を吐いてのた打ち回ってると思う。
「Mは、苦しくてミジメで哀しいことに文句言ったりしな?い。むしろ、カ・イ・カ・ンでしょ!? でもこういう苦しみ屋さんは、苦しいミジメだ哀しいって文句たれて、世の中を呪って他人を妬んで……それで満足しちゃうの。同志を得たら『な、俺たちってミジメだよな。世の中ってヒデェよな』って言い合えるから、ますます満足度が増す。負のコミュニケーションだネ」(P55)
長谷の親馬鹿っぷりは久しぶりに見たような気がするなあ。
ごちごち。
となりのトトロ+妖怪アパート+片耳うさぎ、みたいな。
妖怪アパートに比べれば登場人物は随分と少ないし登場人物の年齢もぐっと下がって小学校6年生。
両親が離婚して関西から関東へ引っ越してきた直之。病気で体の発達が遅れた直之は今は元気だが体が小さくて細い。そして現在住んでいる父の実家は裕福であったが礼儀や行儀や生活態度に何かとうるさい祖母が主人。
ある日ふらりと立ち寄った道の奥にあったレトロな町で関西弁を喋る高塔(後に師匠と呼ぶようになる。何かの弟子入りをするわけではない、と思う。)と会う。
サンマとオムライスが美味そうだ……
とりあえず気になるのが「古本屋」妖怪アパートとリンクしてる?
これはまだ続くだろうと思うのですがシリーズ化希望。ネコタクネコタク
異形のみが住む大江戸に落ちてきた、この世界唯一の人間・雀
かわら版屋で原稿を書いて売って妖怪の町で住んで2回目の冬、年越しである。
時代劇っぽい児童書の3巻。
菊五郎が保坂家のぼんと側近を追い返すところが好きだわー。
狐火のところは綺麗過ぎるな。頭がちりちりする。
何かしら目的を持っているわけもなく、ただそこに居るだけ。彼らは、あるがままにそこにあるだけ。
だが雀には決して踏み込めない存在なのだ。
決して覗いてはいけない深淵。
雀と何も変わらないように見える雪消。だが雀と雪消の間が牢で隔たっているように、越えてはいけない境界線がある。
境界線の向こうには……
(大江戸の本当の姿がある……?)(P120)