タグ「 梨木香歩 」の記事

8件の投稿

不思議な羅針盤

大きいサイズ1のソフトカバーでエッセイ。
ひとつの章が長く家守綺譚より長いぐらい。話題もその中で入れ替わる。小説みたいだ。

「栗花落」で「つゆり」さんという苗字の人がいるらしい。梅雨入りの略かも? ということで。
新聞の集金のおじいさんの話が好きだ。

  1. 文庫本横置き2冊分ぐらい []

f植物園の巣穴

幻想度が高い。読んでるとぼうっとする。現実と幻想の境界がよく分からない本だった。
○章とか区切りがないのでずっとどっかに連れて行かれてる気分だった。
ぺらぺらしてたときは家守っぽいなあと思ってたけどちょっと違う。
沼地っぽいというのをよく聞くので沼地を読んだらまた挑戦したい。

エンジェル・エンジェル・エンジェル (新潮文庫)

認知症をわずらったほぼ寝たきりなおばあちゃん(さわこ)と孫コウコと熱帯魚と深夜の話。
おばあちゃんは深夜になるとモーターの音にひかれたかおしゃべりな娘さんのようになる。それがもうひとりのコウコのようで。

エンゼルフィッシュってこんなに凶悪ーな魚なのか?(熱帯魚とか未知の世界だ。それこそディスパレイトぐらいしか。

西の魔女が死んだ (新潮文庫)

最近なんか疲れているので西魔女を読んで癒される必要があると思いました。

その時々で決めたらどうですか。自分が楽に生きられる場所を求めたからといって、後ろめたく思う必要はありませんよ。サボテンは水の中に生える必要はないし、蓮の花は空中では咲かない。シロクマがハワイより北極で生きるほうを選んだからといって、誰がシロクマを責めますか」

(P162)

映画は結局こっちでは上映されずじまいでした。
映画館で見る情熱はあってもわざわざ借りてまで見る気はしないんだよなあ。

家守綺譚 (新潮文庫)

西魔女が映画になるから梨木分を補給しないと!と思って久しぶりの家守綺譚。
明治大正ぐらいが舞台の短編。

—それは桜鬼ですよ。いつも疎水縁でぼうっと桜を見ていらしたでしょう。(P174)

桜鬼には「はなおに」とルビが振られてます。えりんぎのひとーーーー。

君知るや彼の国(P140)

↑はまだまだもっと長く続くんだけどとりあえずここだけ。
ヴィルヘルムマイスターの修行時代来たこれ。桜庭一樹で文学少女だ。3回ぐらい出会ったら「そろそろ読め」っていうお告げなのかなあと思う。

家守綺譚もいずれは続編が出るようです?(ダヴィンチ7月号より)
yomyomのあれは再録ではなく新作だったらしい。(とりあえず買って積んである。まだ読んでない

この庭に—黒いミンクの話

絵本のような本にして、ミケルの庭の続編。続編といってもきっちりした続きではなくふわふわっとした話。
からくりからくさの面々もちらっと出てきます。



エッセイ。
あの話やこの話はこういうところから生まれたのかなあと思いながら読み。

村田エフェンディ滞土録 (角川文庫 な 48-1)

村田=人名
エフェンディ=学問を修めた者に対する敬称
滞土録=土耳古(トルコ)滞在記

明治の頃、トルコに留学した村田の現地での人々との交流とか
初めて見知ったこと、宗教のこととかが淡々とつづられたエッセイ風の小説
これ小説だよなあ?と途中で悩むことしばし
(同作者によるエッセイ「春になったら苺を摘みに」がちょうどこんな感じ

このはじまりでこの終わり方はない。衝撃的だと何回読んでもこのラストはぎゃあと思う。
鸚鵡(オウム)がとても好きだ。絶妙のタイミングで叫びをあげる。
曰く「悪いものを喰っただろう」「友よ」「いよいよ革命だ」
「繁殖期に入ったのだな」「失敗だ」

家守綺譚とのリンクにときめく。

希臘とか土耳古とか普通に変換できることを初めて知った。

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