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2019年10月30日のことだった。宮城県警から電話がかかってきた。「お兄様のご遺体が多賀城市内で発見されました。第1発見者は同居の息子さんでした」即死の状態だったという。脳出血で死亡時54歳だった。

これは小説ではなく、わたしの喪主本と同じくノンフィクション的な立ち位置で、ずっと疎遠にしていた兄が遺体で発見された。両親ともに鬼籍の人でどちらの親戚とも交流がない。
村井さんは兄の元妻加奈子さんとともに兄の人生の後じまいをする。兄の最期の様子は分からなかったがただ「汚れている」ということだけはわかった。実際の部屋はそれはすごいもので、ギリ特殊清掃を入れなくてもいいレベル。車の廃車も必要だった。アパートも引き渡さないといけなかった。生活保護を受けていたということも知った。

kindle unlimitedにあったので借りて読んでみたら、なんか、わたしが行く先はこれかと思ってしまった。幸い我が家はきょうだい仲は良いし今のところ健康状態に問題はないと言ってるけど人間いつどうなるかわからんしな、というのを地で行ったのがうちの亡父ですんで。