神様のカルテとかバチスタみたいな主に医療系と思ったらそうではなかった。熱い救急車の話である。
病人を搬送した帰り吐血して倒れた男性・悠木を発見する。隊長の筒井・機関員の生田・救急救命士の森の3名はただちに悠木を搬送するため救急車に収容した。森が念のため体を固定しようとしたところ悠木は叫んだ。
「動くなっ」「二人とも俺の言う事を聞け。聞かなければこいつを殺す」
長きに渡る救急車ジャックのはじまりである。
読んでてすごくハラハラする。相棒の2時間SPを見守るような気分。
救急車内の緊迫した状況、犯人とのやりとり、無線の向こうの司令官、消防無線の傍聴者1、マスコミ関係者などの視点により話は展開する。傍聴者は大筋には関わらず掲示板に集って実況したり、情報を求めてやってきた傍受はしてない人とか色々いて、ちょっと「海の底」とか「ネットワークフォックスハンティング」みたい。
映像で見たらどうなるんだろうと思ったけどこのスピード感は本ならではだ。
最初の数10ページは医療用語が多いけどそこからはもう本当に80キロで走らされる感じ。
視点変わったら多少ブレーキになるのかと思ってたけどアクセル踏みっぱなしじゃないか。
消防歌のシーンとガソリンのところまじかっこいい。
- 初めて知ったのだけど消防無線の傍聴は盗聴ではなくまた合法らしい。内容を話したりなどは違法だそうだが。 [↩]
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