子ども向けでふれてみよう日本の古典その2、更級日記。
“文学少女”と美味しい噺をみてたらとても気になったので原典を1当たることにしたのだ。
更級日記は菅原孝標女の回想録で、源氏物語が読みたくって読みたくって色んな人や仏様にお願いしたりするのである。
ただひとり、几帳のかげで、だれにもじゃまをされずに、本が読めるなんて、皇后様になったようで、うれしくてたまりません。昼は、昼じゅう、夜は、目がさめているあいだじゅう、明かりのそばからはなれずに、わたくしは本を読みました。
(P63)
さきののぞみとしては、うんと御身分の高いお方で、お顔といい、お姿といい、あの『源氏物語』のひかるのきみのようなお方が、一度でもいいから、わたくしを愛してくださればいい。
(P96)
少女のときのわたくしは、あこがれや、のぞみに胸をふくらませて、このよにあるはずのないことをあるように思い込んだり、できそうもないことをきっとできると思い込んだりして、くらしていたのでございました。
(P130)
平安時代の本読みも現代の本読みも大してかわんねー。
なお“文学少女”と美味しい噺ですが基本的に「文学少女と神に臨む作家(下)」読了前提のコミカライズです。原作まったくの未読者には向かないどころかネタバレパンチの嵐なのでご注意ください。
ふだんはラノベのコミカライズには手を出さないんですが、原作をなぞった展開などではなく文学少女の今日のおやつ+主に「文学少女で日本・世界の古典を解説するよ」なところがとても気に入ったので買いました。
- 子ども向けで [↩]
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