泉水子は自分の力に向き合うため生まれ育った玉倉神社を出て東京へ行く。
入学した鳳城学園は高尾山の北側にあり全寮制の高校である。泉水子は無試験で入学したが、試験免除で入学できる生徒はそうはいず、中等部までいてもエスカレーター式で進学できなかった者も結構いるほど学力レベルは割と高い。寮は基本的に2人組で、泉水子のように遠方から入学してくるものには学園によく慣れたものが同室として選ばれる。
2巻は「大きな物語への序章」っていう感じで、割と顔見せみたいな感じがします。
しかし相楽父子はとてもよいです。主にはお父さんがよいです。
同室の宗田真響とのあれこれや、ずっとしていた眼鏡を外したり、部活とか生徒会とか。
真響を頼りに他クラスまでやってきたはずなのに深行を呼び出す泉水子とか、それを見て邪険にするでもなく世話をしている深行とかにいちじるしいときめきが。
物語の終盤で日舞がちらちらとできます。なんか最近日舞と縁がある気がします。
ところで、
「南無飯綱大権現と唱えるんだよ。ご本尊は飯綱権現だ」
(P243)
イヅナと聞いてうっかり誰かの嫁を思い出した。
「うかつには近づけない気がする。魅力がありすぎてきっと危ない。とてつもなく悪い人かとてつもなくいい人だけど、はっきりしたころには磁力で離れられなくなっているから、どっちだろうともう遅い——そういう人に見える。遠巻きにしているのが利口かもね」
(P231)
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