花狩のロゼ 歌姫は薔薇を殺す (B's-LOG文庫)

この世界の花は人の血を吸いその身を喰らう。
花を殺せる特別な武器を扱える舞手・歌で花を縛る歌姫、彼らは花狩りと呼ばれている。
本来女しかなれないはずの歌姫の才能を持った少年クロード、クロードが歌姫になるなら自分は舞手になるといった少女ロゼ。そして2人は「明日も明後日もずっと守る。だから一緒にいよう」と幼い約束をした。
そしてふたりは残酷なかたちで引き裂かれた。一帯を花嵐が襲い、多くの犠牲者と共にロゼも行方不明になった。

それから5年、クロードはロゼと一緒に行くはずだった花狩り養成機関モント・フロステラの楽院にいた。
ただし女装で! 生き物の体を一時的に若返る薬を飲んでまで!

外見美少女の女装少年、つまりビズログではかなり珍しい少年主人公です1

クロードはロゼの名前「ロザリア・ルクローレ」を名乗り、圧倒的な実力を発揮し「真紅の小鳥」と呼ばれ歌姫候補の双璧美女になっている。そのクロードを助けているのが幼い頃からクロードとロゼの逢瀬を手助けしていたミュゲで、若返る薬も彼が調合している。ミュゲはクロード好きすぎだろと思う。

美少女双璧の片割れ「黄金の小鳥」ベルガモットはもっと気難しいというか気位高い感じなのかと思えば、割と気さく。ノワールは最初どんな子なんだとおもったら、おお! おおおおお! みたいな。拙者不器用ですから! 的な。104ページあたりからのノワールとクロード(ロゼ)の剣舞と歌の交流のところが好きで! 

男装少女の「ばれたらどうしよう」とその周囲の「何ときめいとるねんあいつ男やぞ(゚д゚)!」っていうあれがじゅうぶん楽しめる。あと「首なしシスカ」の肩にとまっているオカメインコがいじょうにかわいい。
まとまってはいてもまだまだ序章なので、もっと読めるといいねえ。望むなら子守り魔王より1冊でも多く読みたいねえ。

  1. ほかはアルケミストの誓約とか志麻友紀作品ぐらいしか思いつかない。ないわけではないけど男女CPかつ少年主人公は本当に非常に珍しい。 []