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新本格謎夜会(ミステリー・ナイト) (講談社ノベルス)

船上1で行われたミステリフェスティバルの模様を1冊におさめましたという内容。
1泊2日で謎解きのイベントやトークショーや作家を見つけてサインをもらえたりそんな感じの。
書いたのは大地洋子さんで、なにげなくふんふんと読んでいたら「おーちさん」って書かれてて、ようやく「あの人なのか!」と思い当たる2

麻耶雄嵩がまーやって呼ばれてたのが妙にツボにはまった。綾辻さんがあーやなのは知ってたけど3
綾辻さんが人夫を妊婦と聞き間違えたり我孫子さんが豆腐屋はハードボイルド! とかいってて、トークショーおもしれええと思った。

安楽椅子探偵の新作が見たいなあ。

有栖川 いやね、綾辻さんてね、人を騙すのが大好きなんで、これで騙せると思うと、そのトリックを話してくれるときって(体をかがめて口元を押さえて)くっくっくっく……ってすっごい嬉しそうに笑うんですよ。

(P141)
  1. 関西ではホテルで []
  2. かつくらでよくいるあのひとじゃないか []
  3. (オフィスめめで見た。と思い出したら鷺沢さんがいなくなってからもう随分と経ってしまったことにしんみりした []

ふがいない僕は空を見た

「女による女のためのR-18文学賞」大賞作品。
全5話の連作短編で、斉藤卓巳君が中核なんだろうか。
この子のガールフレンド、一時期関係を持った主婦、友人、母などの視点で語られる。
1話が冒頭からちょっと引くレベルでえろい。なんたっていきなりどんである。
主婦がコミケでナンパした男子高校生に札つかませて脚本書いてそれにそってコスプレでピーなのである。
とりあえず本を閉じて1週間ぐらい寝かせて再度読み始める。性的な意味で結構えげつないのは最初の1話だけである。あと基本的には結構悲惨な話が多いです。無惨な事態さ。

「世界ヲ覆フ蜘蛛ノ糸」はなんというか、気持ち悪い話だ。
ストーリーセラー2収録の有川浩のヒトモドキのような気持ち悪さ。こっちのほうがさらにえぐいとは思った。
1話で出た主婦視点の話。「あなたがもっとがんばらないからよ」って怖い。妊娠こえー。
こえーとおもってたらさらにこえー展開。なにこれやばい。

「セイタカアワダチソウの空」はうってかわって黒い。2035年が比較的あれだったのでとても黒い。
ハチクロのはぐとおばあちゃんの二人だけのおうちを思い出す。田岡さんが花丸つけてるシーンになぜかじーんときた。なんでもないワンシーンだけど、JR内だったのでこれはやばいと思ってそこで中断した。
この話はすごかった。この子が一番心配だ。

花粉・受粉は命が生まれてくる現場は凄い話だった。でもあの壷はだめだ。よくない。

学校の授業や、テレビでは絶対味わえない、いのちの出来事に、心を奪われてしまったのだ。初めてお産に立ち会ったとき、産婦さんの体から流れ出てくる羊水の温かさに感動した。こんなに温かくてやわらかな水の中でいのちが育ち、この世界に生まれ出てくる。その現場にいつもいたかった。
眠れなくても、食事が出来なくても、儲からなくても、お産の場所にいたかった。

(P226)

本日は大安なり

大安吉日、老舗のホテル・アールマティで行われる4組の結婚式。新郎新婦や出席者の思惑や事情が交錯する晴れの日。

鞠香と妃美香が好きだ。双子補正か。いやでも凄く好きだ。ぎゅううと絞られるような思いだった。ふたりのこれまでとか小学生の願いとか久しぶりのあの人たちの登場とか、ピアノとか何回ももうここからは読めない!(くるしい!)と思いながら読んでいた。とてももだもだした。

P74のあたりは島田紳助の声で再生された。すりこみこわい。

映一が持ってる「君ら以上のややこしさ」がなんなのか表に出る日は来るのだろうか。恭司と月子が久しぶりに登場したようにまた会える日が来るだろうか……。

まじで結婚式って300万も? とおもった。
友達は人前式で12だったっていってた。別の友達の結婚式では「え、この曲……クラナド……?(挙動不審)」「まあ不思議ではないだろ(黙々」「クラナドって何?(知らなければただのBGM)」ということがあった。
こちらはゼクシィよりももっと地域密着型の結婚情報誌が2種類ぐらいあって、さらに毎月のタウン誌の半分をブライダル関係がしめていることがあって、結婚式やばいとおもうなど。

双子は強い。

海が愛したボニー・ブランシェ -湖上の城に恋は燃える- (B's-LOG文庫)

海賊と修道女の話3冊目。
ルーアの下の名前にこいつ「すいちゅうこきゅう」のマテリア1持ってやがる……と思うなど。
ファド一行は輸送船を襲撃したとこ輸送船に化けていたのは女海賊エブリン率いるローズ一家だった。
ファドのファンだというローズの発言で休戦→宴となった。

イヤボーンに続いてNTRとかレベルが高いぜ! と思った。調教されたサンホラー的に新キャラは
\ 妖艶熟女メアリー先輩 /  \ 鉄拳美少女エブ先輩 /  \ まじパねえっす! / でいいと思います。
色々あってエランジールへ行くことになったボニーの決心がすごい。なんだこの男前。

メアリーとデリックがまじで肝っ玉母さんと思春期男子。
ふつうに格好いいシーンにもできたのにあえてかぼぱんぶっこむこの話がとても好きです。

  1. ルーア・ゲインズブール。ゲインズブールといえばFF7のエアリス。ところでエアリス好きはクライシスコアFF7はやるべきだと思います。エアリスが動いて喋る! かわいい! []

アルケミストの誓約 黄金の騎士の恋物語 (B's-LOG文庫)

下巻。
ブラッキアリからコローニアへ貨物として3人へ移動中だった。
ウィルとエルネストがキャッキャウフフしすぎである。
単品ではウィルが好きですがコンビとなるとアンジェリンとエルネストがとても好きです。
エルネスト→→アンジェリンでお願いします。エターナル片想いで。

「兄上の出力はかなり高い」に笑った。
全体的に超満足してしまったので逆に特にここというのがないな。
落ち着きますからとか捕まりにくい努力をするようにとか音読するとか。

背表紙は歌う (創元クライム・クラブ)

書店の新人営業マンと謎シリーズの第2弾。
取次ぎでの一件やらトークショー、出版社の倒産、直木賞(仮)待機、書店員による帯アオリ文と暗号。
「新刊ナイト」と「プロモーション・クイズ」が好きだな。やっぱり書店ミステリよりこっちのほうが好きだ。

ちなみに現在asta*では大手出版社の文芸編集者を主人公にした「クローバー・レイン」
同じ出版者を舞台にし、まったく興味のないローティーン向けファッション雑誌に配属された新人編集者が主人公の「プリティが多すぎる」
なんかもやっているそうです。そのうちシリーズ横断長編とかあるといいなあ。

メグとセロン VI 第四上級学校な日 (電撃文庫)

気がつけば6巻。刊行数的にリリトレを超えるのは最早確実なんだなあ。
オリエンテーリングの前半、ラプトアから留学生を迎える後半。
オリエンテーリングは1位とるぞォォォォォ(゚д゚)ノ組とひたすら語りに語る組に分かれてて、要するにメグセロが可愛い。

留学生のターンは留学生はずっと「留学生」のままで名前はおろか性別もそう分かるような感じじゃなくて、「あなたは○○と一緒に××へ行った」みたいな感じで二人称でどーんなところがきのうの世界みたいだった。

全体的にジェニーががーんと上がった。1冊に1ジャージ。

おちゃらけ王 (メディアワークス文庫)

もし四畳半神話大系の登場人物がリア充だったら。新釈 走れメロスでもいい。

元馬鹿者今怠惰な大学生である名雪小次郎のもとに腐れ縁の魔王1がやってきた。
もうすぐ夏祭りがやってくる。鳴鼓宮祭がはじまるまでに魔王は多くの人から借金を作る。金を貸した人は債鬼となって祭の間に魔王を追いかける。無事魔王を捕まえることが出来たなら借金清算、魔王が逃げ切ったなら借金は持ち越し。これに参加するためにわざと金を貸すものもいるぐらいの定着したイベントとなりつつある。
名雪は魔王に巻き込まれて祭りの間中ひたすら逃げ惑うことになった。
この祭りはなんだか妹もやってくるとかいう。おいどうなってるんだ! っていう。

一言で言うなら「森見登美彦氏っぽいよね」っていう。最近はあちらも普通に異能所持の人もいるので余計にだ。
\ おい魔王遊ぼうぜー / \ いいとも! / とかそんな仲のくっだらなくて最高の悪友がいてアホなんだか賢いんだかよくわからない可愛い妹がいてあれがあれなんだぜ。ダルガリアとかいってるけどなんだただのリア充じゃないか。大学は卒業できなそうだけど。
P313で妹ちゃんがもらったあの玉は要するにラピュタの飛行石だよね。\ 親方ー空から女の子がー! / 
次はモリミー風なにかじゃなければ読んでみたい。

  1. 通称。人間である []

今どき、女中で奉公って!? (電撃文庫)

早苗は借金のカタにお屋敷に売られて女中として働くことになった。
屋敷では基本的に着物、殺虫剤ではなくハエ取り紙、洗濯機ではなく洗濯板。
この屋敷だけがおかしいだけで時間軸は現代日本である。
木津家には当主のほか腹違いの3人の気難しい兄弟がいた。

うっかり旧家連続殺人事件とか起きそうな設定である。そうでなければ「借金のカタに売られた」「親の借金のせいで孤独になって住み込みの家政婦」でイケメンの世話をすることになったなら白泉社系の少女漫画である。
現代だよ! と言われつつも屋敷内が主な舞台なので、現代感はあんまりしない。
わたし字が書けないんだけど字教えてくれる? とかいう子いるし。
たぶんこれは本当に正しく時代設定が大正とかになるとMW文庫にぶっ飛ぶのかなとか思う、電撃とMW文庫の境目がわからない1冊だった。これはなんかぬぼーっとしているけど頭の切れる探偵がでてきてもいいレベル。
おもしろかったです。

真夏の日の夢 (メディアワークス文庫)

目次が既におかしい感じだったけど一枚めくったらもっと直球が来て非常にふいた。
演劇サークルの活動費捻出のために7人は心理学の教授の奇妙な実験に参加した。1ヶ月間外界と遮断されてひとつ屋根の下で暮らす。部屋の壁が薄いやら空気が薄いやら文句をこぼしながらそれなりに楽しみつつ日々を過ごす。実験開始から6日目、サークルの一員の雪姫が忽然と姿を消した。
帯に「青春ミステリ」って書いていたけどここまでの展開は予想外だった。すごい切れ味だった。
実になんと言うことでしょうだった。

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