カテゴリー「 単行本 」の記事

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伊藤くん  A to E

私が語りはじめた彼はみたいな感じで、伊藤くんというきっと何者にもなれない系クズに振り回される女性の話。
そんな男と女の話で好きなのは聡子と実希の話です。
男を切らしたことがない割に好きなのは実希といる時間な聡子とさばさばしていたと思ったら重たい系だった実希な。百合な……。
ふふーんと読んできたら伊藤くんEでちらりとみえる伊藤くんの内面が重くて重くて死ぬ!!!! っておもった。不意打ち鈍器だった……。

無花果とムーン

ある夏、地方のある町、お兄ちゃんが死んだ。「食べたら死ぬ」レベルのアレルギーの、周りからも気を使われていたアーモンドを食べて。

かなり砕けた口語文体の1人称。パープルアイ1でもらわれっ子の月夜と急逝した兄、奈落。
・地方
・大人にならないまま死んで行った下の兄
・地銀で働いている上の兄
・夏
・少女(複数)
・口語文体
ということで少女には向かない職業やら砂糖菓子の弾丸は撃ち抜けないを連想するなというのは到底無理な話なんですけど桜庭一樹の少女の話がまた読めるとはなーと。桜庭一樹発売日に買って積んでるんですけどもったいなくてなんか読めない……!
ピンク色のもやはここにもあって、月夜はもやの中に飛び込んだけど藻屑とか葵と違って周囲の手はちゃんと届いた。あとこれは幻想成分が強い。生者と死者なーーー。
UFOカフェとか出てくるからちょっとイリヤの空UFOの夏を思い出した。苺苺苺苺苺という命名はやばい。1×5かよ(゚д゚)
あと、乞食が表現的にアウトのようで乞*という表記になっててびっくりした。

  1. 何かの比喩ではなく本当に目の色が紫 []

東大院生。僕、ジャニ男(ヲ)タです。

読み終わったのちょっと前なんだけどしみじみおもろい本だったので。
ある男性がずぶずぶジャニオタになっていった記録です。はじまりは2002年、まだ今ほどメジャーじゃなかった頃の嵐。

嵐→関ジャニ→今井翼→キスマイ(藤ヶ谷大輔)→Jr担という経路をたどっているのですが、長らくジュニア担だった1人曰くリアルwwwっていってました。
人がアイドルにすっころんで行く様を見られるのでそういうのが楽しい人にはとてもおすすめです。わたしこれを読んだ後しばらくは藤ヶ谷認識能力が上がって(゚д゚)? ってなった。

アイドル沼転落記であると同時にジャニーズで学問しようとしていた一代記でもあります。修士論文は実際ジャニだったようですが博士論文はまた別のもの……。この辺の経緯も書かれていました。

  1. ジャニーズWESTデビューおめでとうございます []

菩提樹荘の殺人

ミステリ的にはアポロンのナイフめっちゃ好きなんですけどこの本10代のわたしが悶絶して死んだ。火村さんの過去が!!!! またアブソルートリーいってたときのはなしが! 猫好き火村さんが!!! 大学生の火村さんが!!!! 人を殺したいと思ったことがあるから

ヾ(:3ノシヾ)ノシ((└(:3」┌)┘))
菩提樹の殺人は10代の私に向かって差し出されたプレゼントみたい。
死ぬかと思った。探偵、青の時代も大概だったけどアブソルートリーしぬかと思った。
火村さん好きなんですよ。あとがきがまたぶん殴りにきて、そうだ火村さんはもう34歳より年を取ることはないんだって。15歳で出会ってその年齢に向かって私どんどん歩いていってるんだなって思った。

--------なんか、お前とはカレーばっかり食べているような気がするよ。
火村の言葉を思い出す。
授業中に書いていた小説を覗き込んできたおかしな男。こんなに長い付き合いになろうとは思ってもいなかった。ましてや犯罪学者と推理作家になり、一緒に殺人現場の現場に立つなんて想像できたはずもない。

(P259〜260)

神曲プロデューサー

何でも屋音楽家兼フリーライター蒔田シュンの話。
音楽で食っていくには収入が少ないけど出来る楽器はあまたとあるため良く呼ばれているという。だいたいいつもの杉井光なんだけど面白いですよっていうかわたし杉井光の音楽の話すげえ好きなので面白いの当たり前だった。

形而上モヴィメントが好きで、たぶん若らんらんを他の世界に放り込んだりすると拓人みたいになるんじゃないかなあって思った。音楽の話はだいたい面白いし良い。

ベースは打楽器なのだという人がいる。鼓動を刻むためのものだと。それはおそらく正しい。ドラムスの生み出すビートは皮膚の上で弾けて蒸発する。ベースだけが血管に染み通る。

(P76)

白ゆき姫殺人事件

「しぐれ谷OL殺人事件」について、被害者と週刊誌上で容疑者とされた人物双方について語られる同僚・同級生・故郷の人々、そして当事者。
まあ女こえーっていう話ですが。この読了感は湊かなえだなー久しぶりだなーって思った。

GOSICK RED (単行本)

舞台はニューヨーク、新大陸でそれぞれ青年記者と私立探偵となった久城とヴィクトリカ。
グレイウルフ探偵社っていう灰色狼ヾ(:3ノシヾ)ノシ((└(:3」┌)┘))

王妃の帰還

女子校で中学生でスクールカースト。
終点のあの子よりもうちょっと生々しい気がする。ガチに派閥とか女王とか。
上位グループはどれだけ大声ではしゃいでもいいとか、なんだか懐かしくなる。
突然百合百合しはじめるし15歳ならではとてつもない重さがあってよいものでした。

2.43 清陰高校男子バレー部

タイトルの2.43はネットの高さ。春の高校バレーでは社会人と同じく2m43cmの高さで行われる。
福井の弱小バレーボールの男子高校生の物語である。視点人物が移り変わりながら描かれるある青春。

東京の強豪中学で深刻なトラブルを起こした灰島公誓は幼稚園の頃まで過ごした福井に転居して、幼馴染の黒羽祐仁と再会する。身体能力は高いもののプレッシャーに弱い黒羽とバレーへの情熱と才能に溢れている灰島はたびたび衝突を繰り返し、良いコンビとして成長するも絶縁状態となり清陰高校へ進学する。

視点人物は女子バレー部にもいる。中学はエースで高校でつまずいていまいちぱっとしない末森茨ちゃん。
いばらちゃんと棺野くん(健康上の理由で屋外運動ができない)がもう死ぬほど可愛い。あまずっぺええええええええええと大概転がったあとにやってくるのが灰島再登場である。
黒羽と灰島は1年ほど絶縁状態である。バレー部にも入らなかった。色々あって現バレー部と一緒に試合をすることになって、主将小田(163cm)にあんな球打てるかといわれて

「黒羽なら打ちます」
さらりと言われて返す言葉を失った。

(P180)

その信頼はなんなのかああああああああとぶち転がった。
打てますではなく打ちます。可能かどうかではなく事実を述べる。ぎゃーーーー。
口は悪いけど灰島はバレーに対してはちゃんと褒める子である。その能力はすごいという子である。
ていうかもう黒羽と灰島はたいへん燃えるコンビなのである。お前のエースになりたいとかお前に上げるトスは最高のものにするとかやめろおおおおおおおおおおおおヾ(:3ノシヾ)ノシ((└(:3」┌)┘))と叫ぶ。それでいて「輝いている男子高校生」という羨望をもって青春を羨ましく思う。

スポ根って、男子高校生ってすばらしいものですねとぶっ転がりながら読みました_(:3 」∠)_っ
Free好きな人とかオススメですよ。登場人物一覧は特設サイトにあります。
特設サイトは2.43 清陰高校男子バレー部|壁井ユカコ|集英社 WEB文芸 RENZABURO レンザブローこちらにあります。1章丸ごと試し読みとかあります

あとこの時期にオススメなのはサマーサイダー!

サマーサイダー

同じく福井の高校生の物語です。こっちは青春にちょっと不思議ちょっとホラーちょっと蝉が怖くなる。
そんな物語です。

ダメをみがく: “女子”の呪いを解く方法

仕事の話とか人間関係の話とか色々対談集。
クズでもいいんだよーみたいな。でも自己啓発的なあれじゃなくてふつうにおもろい話でした。

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