カテゴリー「 小説 」の記事

366件の投稿



タルトタタンの続編。ビストロ・パ・マルの愉快な仲間たちの話。
このシリーズに関しては謎とかミステリとかいうよりは「そういえばこの前あった不思議な話なんだけどね」ていう日常の雑談ぽい感じのほうが似合ってる。
で今巻はタルトタタンに比べるとさらに柔らかい内容になったような。
でも氷姫はなんか別のシリーズの短編が混ざったみたいな感じがあった。パ・マルが舞台じゃないしリスカとか刺殺とかでてきて、なんか唐突すぎる。
憂さ晴らしは実にスイーツ(笑)だな。話がスイーツなんじゃなくて登場人物がスイーツ。
マドモアゼルブイヤベースが好きだ。三舟さんがかわいらしい。

みぃつけた

しゃばけシリーズの絵本。一太郎5歳と鳴家の出会いな話。
一太郎と鳴家しか出ない(ばあやぐらいなら出ますが脇役も脇役)
「鳴家可愛いよ鳴家 鳴家がしゃばけシリーズNO1だよ」な人はKOされるかと思いました。

あなたの呼吸が止まるまで

なんかこう誰かが死ぬ話かと思って敬遠してたら「小学校6年生女子、クラスとか頑張ってみる」話だった。
こっちのほうの展開に行くのか!と思ったので微妙な気分に。読後はあんまりよくない。

「課題曲は、音楽の時間に習った『未知という名の船に乗り』です。これから自由曲を決めましょう。ただし、みんなの前で歌うんだから、下品な歌詞の曲は禁止ですよ」

(P114)

懐かしい(ごろごろ
未知は私トランペットとか吹いてた超歌ってた。

食堂かたつむり

インド人の彼氏に家財道具一式とお金を盗られて、ずっと帰っていなかった故郷に帰ることになった私(倫子)の話。元々自分の店を開くことが夢だったので、自宅の物置小屋で食堂を開くことにした。

エピソードが詰め込まれすぎな感じがしました。伏線かと思ったらそのまま流されていったとか。あと「食堂かたつむり」が実際商売としてやっていけるかとか考えたら駄目だなと思った。その辺はファンタジーで。

強運の持ち主

特に興味があるわけではなかったけど、時給のよさに惹かれて占い師として働くことになった吉田幸子もしくはルイーズ吉田(芸名的なあれ)の話。短編集。
作中での占い師は「適当なことを言って背中を押すのが仕事」で、全体的に普通だった。可もなく不可もなく、みたいな。

アカペラ

アカペラが好きで、ソリチュードはなんか読んだことがあった。yomyom掲載らしい。
アカペラは熱の城@グラハーを思い出した。
別に内容が似てるっていうわけではないけど、この女子一人称(ですます調)がグラハーをおもいだしてしょうがなかったのだ。10代補正恐るべし。

祖父母と孫の話って自分で思ってるより好きな気がするな
ゴンタマがまだ中学校なのに強い。

図書館の神様

この表紙見てたらなんか小学校の時思い出す……(そういえばこんなひじがとがってる絵描いてたなあとか。

文芸部(部員は3年の垣内1人のみ)の顧問をすることになった早川清(講師・20代・絶賛不倫中)の話。
垣内君の影響力が凄い。垣内君については実話ベースなんだったっけ。凄いな

秋の牢獄

「秋の牢獄」が好きだな!「神家没落」はタイトルも作者も認識していなかったけど野性時代で読んでた。内容全部覚えてた。「幻は夜に成長する」はうーん……というところ。

ぼくたちの本体はとっくに進んでいて、ぼくたちは本体が十一月七日に脱ぎ捨てていった影みたいなものじゃないのか。世界は毎日、先へ進むたびに、その時間に影を捨てていくのかもしれない。

(秋の牢獄 P67)

11月7日を延々と繰り返すことになった私こと藍の話。
11月7日は繰り返している人は他にも多くいた。人を殺しても事故を起こして死んでも遠くへ行っても、次の日の朝には何事もなかったかのようにベッドで目を覚ます。何十回と過ごす11月7日の話。

NO CALL NO LIFE

ROMってる某PBWのお気に入りな人たちが次々にお亡くなりになったので、病んでる分を補給しなくてはいけない!と思い立ち再読。

有海の携帯にはたびたび幼い男児の声で謎の留守番電話が入るようになっていた。着信日時は10年ほど前を示している。かけなおしても、「おかけになった電話番号は現在使われておりません」と流れるのみ。

本気でどろどろするほどスキになったら殺したくなるかもしれない——春川の台詞が頭に浮かび、自分の中にぞくりとした暗い感情が芽生えるのを感じた。自分のものにならないなら、航兄なんて死んじゃえばいい——。

(P79)

⊂´⌒つ*。Д。)つ

有海はいかにして従兄弟である航祐を殺したか、という話ではなく。
有海と春川(2個上だけど同学年)の欠陥と行き当たりばったり感と薄暗い青春にあふれたラブの話です。

夜市

これはいい。
ホラー大賞受賞作とか知らないで読んだんだけど「うっかり異界に迷い込む。○○をしないと出られない」系の話が好きな話は読めばいいんじゃないかな。異界に迷い込むといっても異世界トリップではないですよ。この薄暗さがいい。

夜市

「無理よどこから来たのか知らないけれど、あなたは夜市の仕組みがわかっていない。ここに迷い込んだら、買い物をするまで出ることはできないの」

(P22)

森のずっと奥に夜の間だけ市が開かれる。いずみは裕二に誘われ夜市へと出かけた。裕二はずっと昔、子供の頃に一度夜市に来たことがあるという。夜市から抜け出すために渡した対価とは。

風の古道 

 いいかい、道というものの中には……君たちは勘違いしているだろうけど、決して足を踏み入れてはいけないものもあるんだ。稲荷の裏の家に生垣から入っただって?
 全く何てことを。
 この道はね、そもそも人間で通ることのできる者は、ほんの一握り。何年も修行を重ねたお坊さんか、特殊な血族のものだけだった。
(略)
君たちが使っていい道じゃない。

(P97)

 

7歳の時、道に迷って知らないおばさんに教えてもらった不思議な道。12歳になって初めて、親にも話さなかったその道のことを友達にも話した。そしてその道をもう一度通ってみることにした。

話の設定は夜市が好きで、話の展開は風の古道が好きだ。
ホシカワとレンの話がなんとも物悲しい。

PAGE TOP