カテゴリー「 ライトノベル 」の記事

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神様のメモ帳〈4〉 (電撃文庫)

続きあるんだ! と思った神様のメモ帳4巻。

四代目の要望で、とあるインディーズバンドの都内ライブの運営に駆り出されることになった鳴海はある日平坂組のもうひとりの創設者平坂錬次に出会う。錬次の指示でライブは妨害工作に遭う。しかし平坂との間の確執を語らないアリスに依頼もしない四代目。2人のあいだで板ばさみとなる鳴海。

鳴海が有能な子になってる! とてもびびった。
やればできる子っていうかNEET探偵団の新たな戦力ここに誕生(キリッ)という感じであった。
戻ってくるまでは組は僕が締めるに非常にときめいた。最近P3Pどっぷりだったので広報担当として輝いている鳴海は風花ポジションですね分かりますっておもった。1
平坂組組員はアホでかわいらしい。

ヒナが四代目なのは分かったけど、四代目は名前が「四代目」として脳内で登録されていたので、四代目本名なんだったっけ……と考えながら読んだ2

話に深く関わることはないし直接登場することはないけど、話に全面的に関連してくるバンドってあれさよならピアノソナタのフェケテリコですよね。うひょ(゚∀゚)となった。

「あんたらは縁切って他人面して石投げ合って——お互い顔も見えないぐらい血だらけになってるつもりかもしれないけど、あいだには僕がいるんだ」
自分の声で、喉が灼けそうになった。
「僕がいる。あんたらはまだつながっている」
二人とも、水よりほんの少し濃い嘘で結びつけられた、僕の兄弟じゃないか。

(P184)
  1. 人々の場所を守り繋ぐ力 []
  2. ちなみに本文中で正解に行き当たるまで全く思い出せなかった []

真夜中の太陽〈上〉 (小学館キャンバス文庫)
真夜中の太陽〈下〉 (小学館キャンバス文庫)

あとがき曰く野梨原花南初の文庫作品1らしい。94年の作品。
またキャンバス文庫を読むことになるとは思わなかったわけですが、内容的には「隻腕の神の島」とか「風の歌 星の道」とかあったころのスニーカー文庫にあっても不思議ではない感じです。
たぶんこれは作者名伏せられていたら多分分からないと思う。ちょっと雰囲気が違う。軽快に人が死んでいる。
下巻はもしかしたら……? とか思うかもしれないけど上巻は無理だな。

奴隷のジーク、ジークに憑生している竜のキュート・亡国ファラティリオンの姫ルビィの話。

雰囲気が違うと思ったのは2つあって、ひとつは恋愛とか親子愛とか隣人愛とかなんでもいいけど「あなたが大切なんです」成分が比較的少なめだったのと、あとがき曰くの「女の子は気弱で泣き虫」なことだ。今まで読んできているのは「女は度胸」を地で行くようなひとばかりなんだよな。

ダリアがレティシア海賊団@Chonicle 2ndにみえました。ダリア姐さんはよい。

  1. それまでは新書レーベルで。 []

迷宮街クロニクル3 夜明け前に闇深く (GA文庫)

ナンバリングは3でも実際は3(上)と聞いていたので、4が出てからにしようかと思ったけど結局読む。
今回は探索少なめだけど死人はきっちり出るし変化もあるけど雰囲気が凄く淡々としている。
4層へ一気に移動するゴンドラ設置の是非、買取価格の変動、迷宮街を出てからの食い扶持。
なんか死亡フラグのようなものがあちらこちらで見える。続刊がすごく不吉に感じられる。楽しみだ。

迷宮街に縛られる、とは眼前の女性がしばしば口にする言葉だった。(略)人の死は心に降り積もり、いま自分が生きていることへの後ろめたさとその仲間に入る日を待ち望む気持ちを生む。そうして迷宮街に文字通り縛られる。

(P227)

女神の娘の恋歌 暁は伯爵、黄昏は魔王 (B’s‐LOG文庫)

堅実な面白みのシリーズ1作目。

グメーラ伯領に若き司祭ミーナ(本名マライナ)が赴任した。
グメーラ伯領にはパラディール教会がいくら司祭を送り込んでも数ヶ月で逃げ帰ってしまう評判の悪さだった。元々グメーラ伯領は人と妖魔の世界の境界に位置するため怪異が多いことや、15年前に前伯爵に追い返されたとも殺されたともいう司祭の噂から不人気な土地である。
現伯爵ナリスフレイは魔王伯と呼ばれているがミーナが拍子抜けするほど見目麗しい青年貴族だった。
そして赴任翌日からミーナは城で村人を集めた朝の祈りをはじめる。バラディール教会聖職者の朝の祈りは歌うことだ。アルトネリコ的なあれです。

野望のあるミーナ・腹に一物系の青年貴族ナリスフレイ・夜にしか現れない”ナリスフレイの不肖の弟”レイヴェン、そして堅物執事!と。美味しいです。わたしはレイヴェン派です。

欧米方向と同じく聖人あやかり系の名前が多いこの世界では、「光の女神キリヤナ」からつけられた娘は多くてもキリヤナの娘である「光の乙女・穢れた者 マライナ」とつけられる娘は少ない。母は何故この名前をつけたんだろうと思い悩むミーナとか、いずれは魔神ジャイナルに相当するものが出てくるのかとか思うととてもwktkします。

死神姫の再婚—孤高なる悪食大公 (B’s‐LOG文庫)

99ページ!
インパクト大賞でした。雨悪は大変だ。

カシュヴァーン様可愛いよカシュヴァーン様。ていうか表紙のカシュヴァーン様超若い。
冒頭から指輪サイズを測ろうとしているところがとてもにやにやする。

わたしカシュヴァーン様は女になったらプリハーのジルみたいになると思うんだ。(※ただし平静時に限る)
もっとわたしを可愛がりなさいともっと俺だけを特別に扱えは方向が似ていると思うのだ。
(↑白文字はプリハー最新刊1ジルの台詞が沈んでます

アリシアの「カシュヴァーン様はたぶん上手」とか子作り関係がわたしの腹筋超大打撃だった。死ぬ。
あと夫婦べろちゅーしすぎ。ノーラとティルは可愛い。

悪食大公グラネウスは死神姫のなかにおいてかなり真っ当な大人ですね。そして随分多才ですね。
服とかのセンスはあれですが。

あとラグラドールを見るたびにラブラドールと一瞬読み違える私の目はなんとかなりませんか。

「……ああ、そうだぞ。俺より先にあいつにしてはいけないことだったんだぞ。だからといってこれからはしていいという訳じゃないからな。くそ、俺だって本当は仕事なんかせずに、ずっとお前といちゃいちゃしていたいんだからな」

(P152)
  1. 現時点での []

再活性者サクラ (角川ビーンズ文庫)

!注意!
今回の白文字反転の部分にはマルタ・サギーは探偵ですか?〈5〉探偵の堕天のネタバレが含まれていますので未読の方はご注意ください。

ビーンズ初期作品。フリーダムだなあ。
あとがき曰く「『15冊ぐらい続いている話の間に挟まる1冊完結の話』みたいな感じでお願いします」という依頼でただしくそんな感じに仕上がっています。「わたしは好きだけど人には薦めない本」がまた1冊増える。
ちなみに同じカテゴリにはヘブンリーが入ってます。

ちょろっと読んだその夜、自分が吸血鬼になった夢を見たので読み進めることにしました。
ちなみに夢の中では5人ぐらい吸いました。味覚がある夢で「年寄りの血は不味い」という設定でした。

8ページと9ページの間に何があったのかを想像するのが異様に熱い本でした。
ずっと傍にいてくれとかいってたひとが命を奪いに来てるんだぜ! そこに何が起こったんだ! みたいな。 
でもその辺は説明されません。1

サクラは異世界からの漂流者です。日本人です。でも「異世界へ召喚された高校生」とかそういう方向ではありません。契約を交わして人間2の血を吸うヴィアローという種族の王を追いかけてこの世界へやってきたのでした。

ていうかサクラの「元の世界に帰りたい?」「今更帰ってもな。もうあまり覚えてないし」の次、八年。人が何かを諦めるのにも、人が変わってしまうのにも、充分な時間だ。(P57) にマルタを思い出す。蓑崎にいてもずっとオスタスのことを忘れないでいつか戻ることを諦めなかったマルタが別の世界のサクラなのかもとちょっと思った。

  1. むしろ15冊ぐらい出てるっていう設定なので、多分もうその時点は過ぎている []
  2. ミアリー []

世界の中心、針山さん〈3〉 (電撃文庫)

(比較的)短編集(寄り)。
なよ竹懐かしいなあ。この号の電撃hpは買った覚えがある。そして何ヶ月か前に解体した。
宇宙人が出てきたりロボットを作ったりMIBだったりとてもロマンな巻です。工場長の話が好きだ。

「かっこいいからだよ」

(P255)

さよならピアノソナタ?encore pieces (電撃文庫)

後日談だったり今明かされる過去!だったりする、よい番外編。
ていうかわたし本編の感想は全体的に「哲朗とエビチリの駄目大人コンビがいかに好きか」しか語ってない気がするんですが、この本は神楽坂先輩とユーリの話がすごく良かったです。
はじめの「"Sonate pour deux"」がすごかった。「年取ってもナオはナオ」っぷりを見せつける鈍感ぶり。

すごくいい話だった。ご馳走様です。

胸の底を灼こうとしているのは、今はもう涙とは別の熱だ。怒りも、もどかしさも、いらただしさも、見んなそこに等分に含まれていて、でも人類は気の遠くなるような歴史を重ねながらも、その激情をぴったりを言い表す名前を見つけられなかった。
我々はちがう。オーヴァードライブと、アフタービートと、恋と革命を手にした我々は、もうその名前を知っている。ロックンロールだ。

(P290)

ネットワーク・フォックス・ハンティング (スーパーファンタジー文庫)

最近twitterで聞こえてくる15×24の感想などを見ていたらどこでどう繋がったのか、ネットワークフォックスハンティングが読みたいなあと思ったので図書館から取り寄せることにした。
捨ててないと思うんだけどどこいったんやー。

この本が出版されたのは96年の4月であとがきに書かれた日付から察するにこの物語が書かれたのは1995年ごろです。なので利用されるネットワークが「パソコン通信」だったり「超高速の通信カード」が32kbpsだったりするんですがまあそれは時代の雰囲気ということで。

舞台となるのはT市、100階建ての商業施設と住居施設と駅とが一体化している、ひとつの街機能を有する超高層ビル「フロンティア360」1。ネットワークフォックスハンティングというのはこの小説内のルールに従うと「パソコン通信を利用し、鬼である狐はヒントを出し、ハンターは居場所を推理する」ゲームです。2

このたびの狐狩りの報酬は「オフ会参加権、集合場所はフロンティア360入り口前」。
一度フロンティア360内部を見学してみたいわたるはフロンティア360へ急いでやってきた。
そして午後1時45分、T市にM8の直下型の地震が発生する。T市はあっという間に廃墟も同然となり街機能は麻痺し、フロンティア360は崩壊こそしなかったものの阿鼻叫喚の舞台となる。
単身こっそり住居施設を見学中だったわたるは地震によりがれきに足を挟まれ身動きが出来なくなる。
わたるは病気により声帯をなくしており声が出せない。持っていたパソコンとPHSで、パソコン通信を通じて助けをもとめる。

物語はわたるのみに重点を置かれて書かれるのではなくフロンティア360の内外、「うちの家内を助けてくれ! せめてお腹の子を助けてくれ!」という人や「人々を救うためにこの惨状を伝えなければならない」とビデオカメラで撮影して送ったマスコミ関係者や消防士や警備員や設計者やフロンティア360に関わる人々も描かれます。

災害なので誰も傷つかないなんていうのはありえません。死者も当然ながら出ます。
パニックになってエレベーターや階段に殺到したり、生命の危機に立たされたり、崩れ落ちた街を見て呆然とする人々の描写もあります。
しかしメインはそこじゃなくて「助けたい」の一言に尽きる物語です。
ここで何が起こってどう動いてどう着地するのか覚えていても足の裏がぞわぞわするすんげえええ話です。

  1. 再読しつつ脳内に思い浮かべたのは六本木ヒルズでした []
  2. ついったったー向けに言うと「twitterを利用して写メったり○○なう!とかいったりして居場所を特定するゲーム」です。 []

身代わり伯爵の告白 (角川ビーンズ文庫)

シアラン編クライマックス手前。
ミレーユもこれだけ大きくなりました、とふと思った。主に恋愛的に。
今度はいろいろあってフレッドが行方不明になってフレッドが演じている「ミレーユ姫」をミレーユが演じることになりました。しゃっぷるのいつぞやの話のようです。

アンジェリカが素敵過ぎる件。フレッドを女にして変人度を高めた感じでした。
ミシェルが女で未来の大公妃と知った時の第5師団の方々の言動が面白すぎた。ジャックなむ。

「だって好きなんだもん、しょうがないじゃない!」(P214)と「死にそうなぐらい狼狽しているだけ」(P242)とか「絶対好きだと認めさせる。俺はもう一切遠慮はしない」(P243)でパーンパーンと撃ち殺される。
ていうか全体的にミレーユの口からそんな単語が出てくるなんて……のオンパレードだったな。
凄くときめいた。この巻のミレーユは全体的に暴走特急乙女号である。

古来から悪役が部屋にお香を焚く場合は何かしらのフラグだ! と思ってたらきたこれー!と叫ぶ。
このお約束を裏切らない感は好きだ。つづき はやく

「わたくしは物語の中の殿方しか愛せませんの。現実の殿方について興味があるのは、殿方同士の関係性……主に熱い絆に関することくらいですわ。わたくしにとって現実の殿方は単なる観賞用に過ぎず、個人として好きになることはありえません。あ、もちろん美少年と美青年限定ですけど(以下略)」

(P110)
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