もったいなくて読めなかったGOSICKの完結巻を2011年の終わりと2012年のはじまりに読む。
作中時間と現実時間がいい感じにリンクしていた上巻。
クリスマスの村でヴィクトリカへのプレゼントに15個を謎を集めていた一弥は村の異変に気づく。それは二度目の嵐の前触れで日常の終わりを告げるものだった。
2人が引き離されて以降の展開が本当に惨状だった。
コルデリアはアルベールの直接対決のところが本当にすごかった。大人らしい格好良さだった。
たくさんのものを失いながら光のある方向へ走るヴィクトリカと、ずっと腫れ物に触るようだったグレヴィールの叱咤と、戦地から送る一弥の瑠璃への手紙がすごくせつなかった。風には勝てない。でも心ははなれない。
ヴィクトリカを置いてソヴュールを離れることになってしまったことが重くのしかかって、自分を許せないでいるあの手紙のところは好きだな。
グレヴィールがただのイケメンに戻っていてこれはなにごとだ……! とおもった。
「大切、すぎて。だって、君って人を失ったら、ぼくはどうしたらいいのかわからないよ。なんのために生きているのか。このさき、君以外の、いったいなにをうつくしいと信じて生きていけばいいのか。ぼくはなにもわからなくなっちゃうから……」
(上巻 P119)
「世界がどう変わろうとも、これきり、君と離れるものか」
(下巻 P217)
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