心の中に秘密と悩みを抱えて生きる人の連作短編な1冊。
引いて終わる引いて終わる引いて終わるで最後にまとめてどーん(゚д゚)という感じで。
援助交際をしている女子高生、女しかいない職場で普段はロリ趣味を隠しているOL、母として妻としての今後が見えなくなったある専業主婦、独身婚歴なしのサラリーマン、定年間近で亭主関白の夫を持つ妻。
女子高生さちみの話は鳥籠荘の今日も眠たい住人たち〈1〉の1話、キズナの話をもっと深刻にした感じだなあと思って読みすすめる。キズナはいかに本番に行かないように引きつけるかが目的だけどさちみはそれ以降にも進行している。コインロッカーをクローゼット代わりに何人もの自分を使い分けている。さちみはいろんなところで顔を出す。すごく心配になる感じの子だ。
そして他人事じゃねえ! と思うのがリョウコ。すごくいい子だ。
「神話」の話とか、いいなあ。
解説には銃姫とかパルメニアにもがっつり言及されている。
高殿円特集が組まれているのはこの号か……。
(でも、好きなんだもの。なにも悪いことをしているわけじゃない。自分の働いたお金でやりくりしているのに、ただ好きでいることだけで、どうしてこんなに後ろめたさを感じなきゃいけないの。どうして!)
(P129)
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