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白と黒のバイレ    鳴らせ、再幕のブレリア (角川ビーンズ文庫)

最後の短編集。
ザビ掲載の二作に加えてがっつり書き下ろし。書下ろしにはリリアナとブランカの出会いとか、3巻の後の3人とか子ども達編とかも読めます。やばいっす。賞扉がなんか立体感があってとりあえず触ったりした。

ザビ分については既読。しかしあれですねセロは乙女ですね。
マリッジブルーだったり「好きな人の苗字と自分の苗字をくっつけて結婚後の名前を呟く」とかまじ乙女。なにそれかわいい。

リリアナがかっこいいのは子ども時代からでした。

子ども達編はおいしい。親となった3人にときめく。マルディシオンが寂しくないのはいいことだ。

「終幕のデクララルセ」が真・エピローグだと思います。
よい物語だった。ごちそうさまでした。

白と黒のバイレ  踊れ、終演のカンテと共に (角川ビーンズ文庫)

お、終わった……
リリアナが素敵。あとレオノーラが好き。レオノーラの終わりについてはとても満足でした。
マルディシオンはこのまま光源氏ルートを歩めばいいのにと思います。
あとこの剣と命はオラシオ様のために! のところは「全軍突撃 我に続け」っぽくてかっこいい。白銀の甲冑(?゚д゚)? 

白と黒のバイレ 黒き、呪いの舞台にて (角川ビーンズ文庫)

前巻から時間が流れ、若返りの呪いがかかっているブランカは19歳の精神に11歳の体となっていた。

今回もリリアナは強いです。目次を見てな、なんだと! と思ったのは言うまでもなく1リリアナの婚約者が非常に胡散臭いですね。しかしそれを越えて好みを突っ走るのはブランカの妹姫・レオノーラ。

優秀な姉を持ち自身は王族としては比較的劣っているものの健気ないい子だったのだが、1回キレて思うが侭に口走り突っ走り帰るところが分からなくなった、そんな非常にときめく子です。とても妹です。

あと展開がスピーディーだなあと思う。圧縮展開だなあとは思わないんだけど、あれもうそこ? みたいな。
とりあえず中身はどうあれ見た目的にセロがロリコンまっしぐらにならない程度になんとかなってほしいものです。

ペルドゥラルとレオノーラはデュラララの誠二と美香から中二だったりヤンデレ成分を引いて代わりにそんなに甘くないものを突っ込んだ感じだ。ブランカがセルティである。

「ご安心ください。死体さえ見つからなければ完全犯罪は成立します」

(P29)
  1. 1章のタイトルはリリアナの婚約者 なのである。 []

ビーンズ文庫の新シリーズとして「白と黒のバイレ」という作品が発売されました。
この本は挿絵周りがちょっと斬新な感じだったんですが、それも感想エントリと一緒に書いてたら自分でもちょっと引くぐらい長くなったので別のエントリになりました。ちなみに感想エントリはこちらです
要約すると「リリアナというすごい侍女がいる。わたしはリリアナが好きだ!」ということです。

ここが違うよ1:挿絵の配置

挿絵の配置がすごく変則的です。
見開きでどんと挿絵が来たり、見開き上部2/3を挿絵で1/3が文だったり、つばさ文庫版少年陰陽師みたいに1ページの縦半分に挿絵が入ったり、見開き両端1に挿絵が入ったりする。従来どおりの1ページものもあります。
個人的にP46はすんごいうまいと思いました。めくったときちょーどきっとした。物語のどきどき感増幅装置として挿絵がすごくいい仕事している。文庫だけど雑誌読んでる気分になるので新鮮で楽しい。

変則的に挿絵が入ったりするのは、これまでフォーチュンクエストやデュアンサークなんかの深沢美潮作品2や高殿円の銃姫で時おり見かけたんだけどビーンズでは多分初めてだと思うんだ。3

ここが違うよ2:登場人物紹介ページ

恐ろしく重箱の隅なんですが、おそらくレーベル初の試みその2。
「イラスト付登場人物紹介ページ」がない。今回は目次ページの下、小さなスペースでテキストのみでした。
少年向けラノベではカラーページでフォローされたりそもそも存在しなかったりする登場人物紹介ページ。
ビーンズ文庫でよくあるパターンとして
・表紙やザ・ビーンズ4で使われたイラストにテキストがつく。
・本文中挿絵からピックアップしてテキストつけて登場人物紹介ページへ
こんな感じがあげられます。1ページで収まるものから複数ページに渡るものもあります。
ページ数が足りなかったのではという可能性はあるんだけど、「おお、何か普段と違うぞ!」という新鮮な感じがした。なんだろうこの「いつもとちょっと違う感」というのはとてもいい。

というか少女小説全般ではイラスト付登場人物紹介ページがないというのは珍しいと思う。5

新しき試みに挑戦する作り手に幸いあれー。こういう新鮮な風はとても応援したいです。6

白と黒のバイレ  白き、時の流れにのせて (角川ビーンズ文庫)

  1. 1ページの半分 []
  2. モンスターポケットミニ図鑑にときめいたのはわたしだけではあるまい []
  3. なにかしら前例がありましたら突っ込みのほどよろしくお願いします(゚д゚)人 []
  4. 雑誌 []
  5. ウィングス文庫とホワイトハートはあったりなかったりする。そしてアイリスは紹介ページがとても手厚い。登場人物紹介というか登場人物プロフィールみたいになっているときがある。 []
  6. 応援するっていってもこんな風に書くこと以外にできることありませんが []

白と黒のバイレ  白き、時の流れにのせて (角川ビーンズ文庫)

事前情報1通り本当にいきなり恋愛方面の濃度濃いですね。
いや返り血とか浴びてますけど。いきなり戦闘からスタートしますけど。バトル成分ウマー。

塔での戦いから物語は始まる。マルアスル王国へかけられた呪いをとくため王太子息女ブランカ一行は北部にある塔へやってきた。呪いの術者は禁呪に身を捧げ不老不死となった< 魔王>とあだ名される魔術師マルディシオン。解呪にあたった魔術師はすべて失敗に終わりブランカが最後の希望となった。
そして国にかけられた呪いは無事とかれたのだがブランカ個人に向けて新たに呪いがかけられた。
塔での戦いから2年後、ブランカは19歳にして12歳の身体になっていた。
彼女にかけられた呪いは精神はそのままに肉体年齢が3倍の速さで若返っていくというものだった。2
研究の結果マルアスル王国の魔術ではこの呪いを解く術がないことが分かり他国の魔術に手がかりを求めブランカは騎士セロと侍女のリリアナをともなって旅に出る事にした。

とても面白かったです。
最初「ブランカ」というとわたしの中ではスト2のブラジル人しか出てこなくてウワァとなる。
3ページぐらい読んでもあの野生児が出て行かないのでとりあえずあとがきを読む。
「バイレとブランカはスペイン語です」とある。バイレはちょうどこの前フラメンコの本を読んだので3おおあれか、とおもう。でブランカは「白」でした。スペインと分かると不思議と綺麗に入れ替わる。4

リリアナがいいですねリリアナ。リリアナ好きだ。リリアナ優秀すぎる。侍女ですがよい姉役であり冷静でセロを嫌いつつも認めるべきところは認めている。いい意味でしたたか者。しかも凄腕の剣士セロが認めるほどの格闘技の腕前。ハイパーメイド。
ていうかブランカとセロとリリアナという組み合わせはよいですね。幼馴染萌え。

恋愛物語としては、「これから恋に発展する」わけではなく無自覚や「それは恋だ」と認めてないわけでもなく、お互いへの想いを認識している上で話が動いているので、ブランカに好意を寄せる男がどれだけ増えようとわたしの中ではいわゆる「逆ハーの話」とは認識されません。
主従ですからね。∩゚∀゚)どう転がるの どう転がるの(゚∀゚∩ という感じです。
双方の想いについてはリリアナも知っているわけなんですが2人の仲を取りもつように100パー応援するわけでもなく、身の程を思い知れ!と2人の仲を裂くわけでもなくいい具合にバランスをとってます。リリアナすごい。リリアナベタ褒めするわたしである。

ていうか前作マギの魔法使いにおけるアルフェッカポジションのキャラがいるのは嬉しいね(*゚∀゚)=3

読んでたら抗いし者たちの系譜 逆襲の魔王を再読したくなった。あとマルディシオンは野梨原花南の魔王シリーズのプラティラウ(ていうかラブ)を思い出した。マルディシオンはどう見てもラブポジションの子だよね。ラブは可愛いのでマルディシオンもとても可愛く思える。

挿絵周りのことも書いてたんですが、あまりに長くなりすぎるため別エントリに移しました

呪いや身分を理由にしない、ブランカ自身を思いやる言葉がくるとは予想していなくて、少し胸が熱くなる。嬉しくて、幸せで、リリアナが側にいてくれることが本当にありがたくて、ブランカは自分の侍女にぎゅっと抱きついた。
「気をつけますわ。ありがとう、リリアナ」
「ああ、これが計算なら、いくらでも言葉が出てくるのに……」
絶望に近い何かを漂わせるリリアナの呟きに、この時ばかりはセロも頷いた。

(P151~P152)
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