ティアラは男女エロ前提なので基本読まないんですが、野梨原さんなので!
旅先でこの本を話をしていて、私(未読)「はと(810)の日を楽しみに」友人(既読)「情緒がない!」と言われました。はとの日を楽しみに。
ゲル状の生物デービットに襲われている世界で、退治法がわかっているのは防衛室のエローラただひとり。
彼女は救国の天使と呼ばれており、なぜか彼女の元に配属された新人はこの国の王子という。
あらすじとか四角関係とか書いてますが特に気にしなくていいです。中身はただのいつもの野梨原花南作品です。
ティアラ系は読まないんだけどっていう野梨原ファンは読んでもいいと思いますよ。「私はそういう男女エロとか絶対読まない」みたいな潔癖な方はすすめませんが。
しょっぱなから行為に及んでいるのですがえろくはないです。話のゴールとか到達点とかそういうものとしてエロがあるんじゃなくて、話の中にちゃんと組み込まれてる感じがよかったと思います。
というか切ないというか痛いというかそういうのが詰まりすぎていてわたしは途中で泣いた。
1回目は我慢した2回目は無理だった。程ほどに重くて殺伐としていてラブくていい感じだと思います。同じカテゴリに入っているのはヘブンリーかなあ。8月10日になったらエロさん死んじゃうっていうのは、じわじわと想像できて深読みのしすぎであってほしいと思いつつも、やっぱりそうだよなああああああと叫ぶ。どんな気分で「自分が死ぬ日」を楽しみに待っていると聞かされてるんだエロさん。いくら知らんとはいえさあああ。9年って長いよなあ。2回目っていうのはえろーらちゃん生きられるって思ったら320ページ見てえろーらちゃんどうなったんや! ってもうだばー。死んだ。えろーらちゃんには世界一かわいいおばあちゃんになってほしいものです。
簡単に届くと思っていたはずのそれは、いきなり飾り窓のむこうにもっていかれてしまったみたいで。
そうなってしまって初めてあの輝きは得がたいものだと知って。(P311)