カテゴリー「 読了 」の記事

1983件の投稿

だらしな日記—食事と体脂肪と読書の因果関係を考察する (幻冬舎文庫)

気になる書評家双璧の片方1、藤田香織さんが日記本を出していることを知ったので買ってみました。
内容は2001年から2002年1月まで。主に日記とごはんです。あと本のこともちょろっと。
あとがき曰く「フリーになってまだ数年。何でも屋状態から書評家への過渡期」
タイトルにもある「だらしな」、藤田さんは掃除洗濯運動がとても苦手な方だったのだ。その辺も包み隠さず書かれているので潔癖症な方には想像しがたい世界が広がっている……かも。

内容はというとこんな感じ。ちなみに最新はこちらです→Webマガジン幻冬舎

かつてすべてがEになる—I Say Essay Everydayを出した幻冬舎だけあって文字が超小さい。縦書き・文庫ですが段組されています。そして370ページ弱あります。

  1. もう片方は三村美衣さんです []

ペルソナ3ポータブル ベルベットブルー (ファミ通文庫)

P3Pノベライズ。P3Pだけに主人公は女1ですが、この話の主人公はベルベットルーム組です。もっというならエリザベスです。時間は12月末?1月下旬なので少なくとも終盤までプレイ済前提です。
P3のみでも大丈夫かなあと思いつつテオドアがいるので……。

エリザベス料理の「のようなもの」わらった。イゴール主なのに虐げられまくっている。和む。
ベルベットルームの日常が垣間見れる! 目を閉じたイゴール(の描写)が見られるのはこの本だけ!
しかしP5が出てそれにイゴールが出ていてももうP4までのイゴールとは違うというのが寂しい2

ハム子だとミックスレイドは存在しないのだけどもここは見せ場ということでミックスレイド有でよかったなあと思う。一瞬出てくるけどガキ先輩ルートだった。ていうかさらっと触手がでたよ! びびった。

P3Pハム子学園の日常もノベライズが出ないかなと思うのだ。ハム子を選ぶととても乙女ゲー的展開が広がっているのでビズログで! ペルソナ4 Your Affectionみたいなやつがいいです。未プレイ者お断りみたいなのでもいいので。

「真実はテオ。貴方のみぞ知るとわたくしも思っております。さ、吐きなさい」
「で、ですから! 滅相もないと——」
「メギドラオン、でございます」
この後。四度、テオドアはエリザベスにメギドラオンで吹っ飛ばされ、最期は涙ながらに白状した。

(P34)
  1. 以下ハム子 []
  2. イゴール役田の中勇氏はこの1月に逝去された。とてもショック []

バカとテストと召喚獣7.5 (ファミ通文庫) (ファミ通文庫 い 3-1-10)

短編集。ついに表紙に登場アキちゃん。

僕とホンネの召喚獣はよいね! 駄々漏れだね! 久保君歪みねえ!
ムッツリーニの中身とか、年相応の健全男子たる雄二とか、どこまでも天然明久とか、どこまでも2人の世界を展開する雄二と明久とか。サモンの罠に笑った。
あと(ガタッ とか(ブシャアアアア とかtwitterを連想しすぎて最早どちらが本家か分からないような状況。

美波がすれ違いラブコメフラグを、かたや姫路さんは同居モードへ突入するものの「変態という名の淑女」「些細な戦略などフルボッコにする程度の殺人コック」レベルを上げている……!
同居ということはムッツリ商会に大枚はたかなくてもやりたい放題じゃないか! 
どうなるんだ8巻。もしくはX.5巻。

「雄二。ここから先は地獄への一方通行だ。逃げられると思うなよ……!」

(P141)

ここだけ見ると無駄に格好いい。

まあ内容を一言で言うと「うららさんおめでとうございます」に尽きる。

プールの底に眠る (講談社ノベルス)

2008年と1995年を行き来しながら語られる物語。

2008年の僕は殺人未遂の容疑で留置場にいた。追憶しつつ話は進んでいく。
13年前・95年、僕は裏山で「セミ」と出会った。セミは裏山でロープ片手に自殺しようとしていた。
セミという名前は僕が名付けた名前で、セミは僕のことをイルカと呼んだ。そして幼馴染みの由利、カバの呪い、野球の勝負、セミと過ごす1週間。

ラストは「どういうことなんだ!」というもやっと感はあるけど、95年の話は確かに「いつまでも読んでいたかった」と思うような物語。

プールの底に眠る特設

待ち人にイライラしたり、相手の親が出るかもしれないドキドキ感や、テレホンカードの残数にやきもきしたりすることが、全てマイナスだったとは思えないのだ。
擦れ違いは確かに減った。でも、その分、人との摩擦することも減った。僕らは心を不用意に揺り動かされることはなくなったのだ。

(P95)

SH@PPLE—しゃっぷる—(8) (富士見ファンタジア文庫)

短編集。ちなみに次巻で完結のようで、完結前に短編集か……と思ったら完結前に読んだほうがいいんじゃないかなという1冊でした。文学少女でいうと月花を孕く水妖ポジションだった。

3話やばい。
学園異能しゃっぷるである。何回と死んだ。わたしこういうの好きだよね……と再確認する。
2話の図書館の延滞者殲滅週間のたすきをかけて気勢を上げてるシーン(P81周辺)はあの雰囲気が懐かしい。東方ウィッチクラフトの御学祭の直前1のようだ。
どの話もよかった。笑えるし小さい双子は萌えるしとても面白かった。

  1. 神様はダイスを振らない []

私の家では何も起こらない (幽BOOKS)

書影では黒っぽくなっているところが金色できらきらします。
短編です。ぞわっとする感じのホラーです。びびりがうっかり夜に読むとあばばばばばばばとなります1
どれも怖いんですが大工の話「俺と彼らと彼女たち」でちょっと救われた気がした。こわい。
でも好きなのはびびった2話「私は風の音に耳を澄ます」「俺と彼らと彼女たち」「奴らは夜に這ってくる」
「夜を這うもの」でニャル子をおもいだす。

  1. つまり私のことである。1話はともかく2話はやべえええええとなった。 []

忙しい日でも、おなかは空く。

料理のレシピとそれにまつわるエッセイかと思えば台所回りのあれこれや茶器とかについてもある。
「ささみのだしの卵のスープ」「きゅうりのライタ」はなんだかとても気になるので作ってみようと思います。

子守り魔王と姫騎士団長 (B’s‐LOG文庫)

あらすじとかイラストとかそういう外見的にはまるで興味をもてないんですけどもヤンキー巫女逢桜伝の人の2作目なので買った。こういう博打的なことを久しぶりだなあと思う。しゃっぷる1巻以来?

今度も神話系です。スペインによる南米征服後! コンキスタドーレス! コンキスタドーレス!
無駄にテンションが上がりました。SoundHorizonライブで披露された新曲「海を渡った征服者達」について調べるためにコンキスタドーレス関連本を読んだところだったのでとてもびっくりした。(→海を渡った征服者達
魔王様赤髪でなくてよかったな。もし赤ならシャイタンシャイタン!と騒ぐところであった。

恋愛要素はこの巻ではとりあえずなし・子守魔王は裏表紙のあらすじ通りの「超いい人」
ヤンキー巫女のようなすっきりさっぱり!みたいな主人公ではありません。
梓と同じく苦労人ではあるんですが、「他に適役がいる1騎士団長というプレッシャーと義母からの嫌味に耐えぬく苦労人な良い子」でそれなりの湿っぽさも持った割と普通っぽい子です。

このファンタジーの南米割りみたいなこの世界観は結構好きです。なんせイヴェターンの国。

地味に衝撃だったのがあとがき。そうかペルーの人はアルパカも食用なのかと。毛をとるようだと思ってた。
あとゲテモノ食いのなかにワニが普通にありましたがえ……と思った私。焼き鳥屋でワニとペンギン食べました。ワニは鶏肉っぽい味でした。まあワニって言われんかったら分からんし。

  1. と自分では思う []

死神姫の再婚 -飛べない翼の聖女- (B’s‐LOG文庫)

カシュヴァーン「俺の嫁は世界一ィィィ!」の1冊。ex)「大体もっとよく見ろ、俺の妻はもっと可愛い!!」
今回はスキンシップというか密着の多いこと。カシュヴァーン様乙女時々おっさんすぎる。

アリシアの誕生日を盛大に祝ったのちライセン家とレイセン家一行はラグラドールへ。はじめての海や潮風だが、アリシア以外はあまり感動するものはいない。

というのも<翼の祈り>の教えでは海は不吉な場所。至高き国へ飛びたてるだけの翼を得ることができなかった民が沈む国があるといわれており、さほど信心深くない者でもあまり好んで近づきたがらない。
現代日本で言うと墓地なのか。
そこを襲撃されて離ればなれ引き裂かれてアリシアは<翼の祈り>教団本拠地へ。
そして対面するアリシアと聖女アーシェル。<翼の祈り>の内部がごろりごろり。

トラウマを作る奇書シリーズ:どろどろ屋敷がどろどろ溶ける

前巻に引き続き「いい仕事をしている挿絵大賞」は「海に飛び込んで髪型がぺしょっとなったカシュヴァーン様」
終章が「これはなんというギャグだ」としか思えんとです。ちょー笑えるんですがこれは笑っていいところなんでしょうか(だめっぽい気がする)。

パーシアはルナちゃん予備軍。

あと帯が何の役にも立っていないことに笑った。ちゃんと家に帰るし対決もしてない。

お嬢さまとお呼び!

ちょっと前にルルル文庫の新人作品に悪役令嬢ヴィクトリアという作品がありました。
買おうかなーとぺらっとしてみたところ最初の5ページ読んでみたらびっくりするほどお嬢さまシリーズ。
そらもう記憶の水底から高笑いしながら舞い上がってくる麗花お嬢さま。懐かしくなって10年ぶりぐらいに再読しました。今はなき学研レモン文庫で出た森奈津子デビュー作品でその新装版です。ありがとうエンターブレイン。

1冊で3巻分が収録されています。どんな感じの話かというと私立花園学園中等部が舞台で。

あたくしの名前は、綾小路麗花。
人はあたくしを「お嬢さま」と呼ぶ。
なぜなら、あたくしのトレードマークはたてロールの髪型にピンクのリボン。
そして身にまとうは、フリルぴらぴら、レースひらひらのお嬢様ワンピース。

(お嬢さま帝国 P285)

こういう女の子が主人公です。「ツンデレ」ということばがない時代のツンデレです。
子どもの時に読んだバレエ漫画のいじわるお嬢さまに感銘を受けて悪役お嬢さまを目指した中学3年生です。笑う時は当然「ホーホホホホホ」とかって笑います。

わたし麗花お嬢さまが可愛いと思ったことが一番「俺も年取るわけだぜ……」というぐらいの衝撃。
「眼鏡を外したら美人」のメイド(というか侍女)系女子。学園のアイドル的イケメン。変人系1のイケメン。
「眼鏡を外したら可愛い系。女装超似合う。ラノベキャラでいうと生徒会シリーズの中目黒」の男子。
91年作品である。時代先取りしすぎた。

お杉さま最強です。この本ではまだ出てないけど「3歩下がって師の尻なでる」は私の中で燦然と輝く名言。「ぼくのことはイクラちゃんとお呼びください!」も死ぬかと思ったけど

「だ、だれだっ! さっさと出てこいっ!」
「愛らしく戦いたい! 『サザエさん』がつづくかぎり! 千年幼児イクラちゃんだ!」

(P372)

殺されるかと思った。どんだけイクラちゃん好きやねん。

時代を感じるぜええと思ったのは「トレンディ」とか「モーションをかける」「スケ番」「ぶりっ子」という単語ですね。公衆電話もポケベルもまだ生きています。

書き下ろしも一編収録されています。めっちゃおもろかった。
手持ちの新装版は2冊ですが友達に文庫版も借りているのでごりごり読みます。

やっぱり、たまには大切に思っていることを態度に示してあげようかしら。
だって……本当に大切にしてあげたいんですもの。
「大切にしなくちゃいけない」とか「大切にしたほうがいい」とかいう理由じゃなくて、ただ、あたくし、拓人のこと「大切にしてあげたい」って思っているだけ。
それが理由よ。
ふんっ。
誰にも文句はいわせなくってよ。

(P258)
  1. ハチクロの森田さん風 []
PAGE TOP