こんにちは! わたしは10年ほど前にこういう同人誌を出した者です!

右が最初に出した本で2010年産で、左の本が2012年産です。右の本は押入れ漁って在庫が出てくるかどうかわからないレベルですが、左の本はCOMIC ZINさんでまだ買えますのでよろしくお願いします。でも掲載作は2012年の新人作品と新作中心、境界作品として「この少女の小説がすごい」作品を多少含んでいます。でも多分大半は絶版なんじゃないかと思います。

左の方はこういうラインナップです。
この本を作った理由は「このラノみたいな少女向け特化の本がほしい!!!!」というストレートな願望によるものでした。
12/30 この少女小説がすごい あとがき ? colorful
10年前のことですが、鮮明に覚えていることは本読みより各方面の作家陣からすごく喜ばれたこと、少女小説界隈外でもいい意味で話題になっていたことです。(10年前なのでtwitterの雰囲気は今とは違うものですが、大変好感触でした)

「少女小説」ワンダーランド?明治から平成までとかコバルト風雲録みたいな本はありましたが、(当時における)今の少女向けライトベルについての本は活字倶楽部以外ではちょっと思いつかないレベルで「ないもの」だったので喜ばれたのかなと思います。

でここしばらくタイムラインで「えっ(より有名な)こっちじゃなくてこっちが採用されてるんだ!?」という話が多くて作家方面も「えっ自分の作品載ってる!!!」って喜んでいるツイートも見られて(なぜかわたしが)ほこほこしていたんですが、今日は「○○がない、やり直し」的なツイートをやけに多く見てさらに付随するあれやこれやを見てしまい、twitterでだらだら書くよりブログで長文意見表明するほうがいいかなと思って今に至ります。

まず誰しもが諸手をあげて歓迎する完璧なブックガイドは存在しません。
でもこの本をきっかけに再評価されることや電子書籍化が進む可能性はあります。

本当にこの本はよくできていると思います。ジャパネスク丘ミキ炎ミラオーラバマリみて彩雲国みたいな、誰でも知ってるわそれ、みたいな作品ばかりではなく、めざめる夜と三つの夢の迷宮とかクラシカルロマンとか氷雪王の求婚とか、まさに「その筋では有名な」でも世間的にな知名度はないに等しい作品もまた多いです。
少女小説あるいは少女向けライトノベルは語られることも少なく、基本的に歴史に埋もれていく作品が圧倒的に多いと感じています。でもこのガイドは今後人の記憶とブログの感想エントリと一部図書館にしか残らないような過去の作品にも触れているあたりシャッポを脱ぐしかないですね。この作品群にスポットライトを当てようと奔走した関係各位に遥拝するレベル。

だってわたしが好きな、もう絶版で古本か図書館で探すしかないあの本、この本をきっかけに図書館の本棚をうろうろする人がいるのだろうと思うととてもエモい。活字倶楽部を読んで気になった本を片っ端からチェックして図書館にリクエストしていたころが懐かしい。ちなみにわたしの少女向けカテゴリの"495冊分の感想エントリと紹介特化エントリはわたしがこの作品に触れた時の感想を残しておきたいというのと誰かに刺さればいいという気持ちで残しています。

この本が誰かの読書の道しるべになればいいと思います。
そしてあわよくばあれやこれやの復刊もしくは電子書籍化すればいいと思います。