8/10に大阪府立中之島図書館で行われたトップランナー公開録画(有川浩登場回)のレポートです。
ネタバレというのもおかしい話ですが、内容をがっつんがっつん割ってますので「本放送を楽しみにしている、前情報は入れたくない」という方は回れ右の方向でお願いします。
ちなみに朗読シーンは必見です。
なおメモが取れる環境ではなかったので、自分の記憶をたぐりながら帰りの高速バスの中で書いたメモを元に書いております。
実際とはニュアンスが違ってるかもしれません(明らかにおかしなことは書いてないと思いますが)こんな感じでした!ぐらいでお願いします。
○月に新刊が出ます、という類の話はありませんでした。
列を作るのが14時、現地に着いたのが14時前でしたがもうほとんどの人が来てたかと思います。女の子ばっかりでした。男性は本当に数えられるぐらいしかいなかったんじゃないかと思います。
説明→入場開始→待機→説明→移動開始みたいな感じで、移動は大体整理番号で5番ずつぐらいで行われてました。
かばんは持ち込めず、貴重品とか必要なものだけビニールバックに入れて他のものは預ける方式でした。
トークの収録前に、朗読の収録をします。5分程度ですが楽しんでいってくださいといわれたので、まだなんだふーんとか思ってたんですが、私の心臓はいきなり飛び出ることになります。
朗読の収録は3階へ繋がる階段で行われました。この中央ホールです。
凄いんですよ凄いんですよ。建築萌え的に死ぬかと思いました。古い洋館に迷い込んだみたいで、ぼんやりした明かりがあってとてもいい空間でした。
照明当てたときもすごくきれいでした。幻想的。
説明が始まります。"ここで図書館戦争の重要な一幕を朗読していただきます。朗読していただくのはアニメ図書館戦争の堂上役の前野智昭さんです"
色めきだつ参加者。堂上役といったとたん「うわ」「すげー」という声。
左の階段から朗読しながら前野さんは降りてきました。
私は右側から見てたので全部見られました。すげーーーと思いながら見る。そして聞く。ガン見聞。
ちなみに朗読したのは図書館戦争の34ページ35ページのあたり、王子様登場のシーンです。「こちらは関東図書隊だ!」の格好良さというたら!
私はアニメ版は全く見ていないのですが「堂上だ!」とおもった。声優さんてすごい。
読みはぐったかなんかで(同じところ2回読んでた気がする)take2になりました。2回聞けたヒャッホウ。
トーク収録準備のため休憩となる。図書館内をうろうろする。とてももえる。
興奮のあまりさりさんに「 鼻 血 出 る 」とメールを送る。
トークの収録は3階の自習室というか閲覧室のようなところで行われました。
入ると既に5人強ぐらいの人が座られてました。私が入室最初のグループだったので、公開録画参加者ではなく、かといってスタッフっぽい雰囲気はなかったのでおそらく図書館の職員さんとかその辺の関係者ではないかと思います。ちなみに図書館自体は休館でした。(そりゃそうだよなあ
セット自体はこじんまりとしたものでした。
真ん中に「オープンテラスのカフェ」的白いテーブル白い椅子が置かれ、その背後に本棚があって、塩(電撃・ハードカバー両方)以外の既刊が全部並べられており、塩の電撃版のほうが、机の上においてありました。
レフ板を初めてみました。あと冷房は音がうるさいので収録中は切られます。照明がんがんたいてるのでがんがん温度上がります。
最初は長袖を羽織ってた私ですが脱ぎました。それでも汗かきました。
SHIHO(司会の片割れ。モデル)すげー顔小さくて背高くて美人でした。
以下が収録の内容です。喋った順番とか覚えてないのでばらばらでしかもかなりまとめてます。
最初はライトノベルの説明でした。
SHIHOが塩の町片手に「しおのまち」っていってて箭内さん(司会の片割れ)に「しおのまち(平坦かつ語尾が若干上がる」ですよって2回突っ込まれてた。
ライトノベルの説明・大人ライトノベルの話など。
書いてるときは自分が脳みそつきカメラになってる感じ。
登場人物をズームしたり引いて辺りを描写してみたり、見えたものを文字にしている。ベタ甘なのはキャラクター同士が勝手にやっていてそれを映してるんです。自分で考えてたらあんなことにはなりません。
キャラクターは自分で作った存在というよりは他人。いちばん近くで話を聞いてる感じ。
気が強いとか気が小さいとか最低限のことを決めて世界観に放り込んでみる。そうしたら勝手に動いたり喋ったりしだす。書いてる途中で「お前ーーーー」と思ったのは手塚(弟)。複雑な家庭の事情出してきやがったーーーと思った。
(↑この辺はなんかPBWの話を聞いてるみたいで、とても共感してしまった)
有川さん自体がキャラクターのデータベースでもあると言っておられました。
有川さんの体験を「これは私が似合うからもらっていくわー」みたいな感じで。
例えば……と本棚を見ながら話し出す。生々しい話で申し訳ありませんが私は阪神大震災を経験しました。私のところはそんなに被害がありませんでしたが、このタイミングで生理が来ちゃったりしたらどうするんだろう大変だな。と思っていたのが海の底のあれになりました、と。
胸キュンとかベタ甘とかは担当さんと話してるときにこれで行こう!となりました。読者さんが有川作品について語るとき「糖度」というのがあって、そんな表現単位があったと思いました。
・アニメの話
堂上役の人を交えてトーク。
堂上役の人は有川さんがデモテープの一人目で「あ、堂上だ」と思って決めた。
で編集に電話したらやっぱりそうだよね、といわれアニメ関係者も交え満場一致で決定。
「アホか貴様!」ともうひとつ、図書館戦争ぐらいで郁が銃なしで単身突撃したときの台詞をやってました。
司会「アニメは3冊目までやったということですが、残り3冊もアニメ化されるんでしょうか」という質問に対して「できたらいいですねー」みたいな感じで。
(でも残り3冊と言っても革命・別冊12だから最初からクライマックスな展開になるのでないんじゃないかなと個人的には思う
メディアミックスについては全く考えていなかった。
そういったものに縁はないと思っていた。
・取材の話
取材の時は内側に入れるように「彼氏(彼女)」いるんですか?とか「合コン行きますか?」とかも聞く。「どうしても聞かないといけない大事なこと」を聞くときは編集さんが同席する場で聞く(忘れた時の場合の保険)
箭内さん(司会の片割れ)は「何聞いても完璧ですねー」といってた。
海の底の構想は「潜水艦に乗れるという貴重な経験をしたのでこれをなんか話のネタにしよう」ということと「集団生活をするエビがいるという聞きかじりのトピック」が合体してああなった。
有川さんすげー謙虚な人だと思いました。
・有川さんの旦那さんの話
これが面白かったのです。各所で登場しました旦那さんの話。
気後れは感じるものの、冬原の顔はくやしいことに非常に聡子の好みで、暇を持て余しがてらついつい視線がそちらを窺ってしまっていた。(クジラの彼・P11)
に絡めてだったと思う。もしかしたら上の話(「阪神大震災と海の底の話」)と絡むのかも。
旦那さんとは初対面がネット。何回かメールしてて好きな作家とか作品とかが似ていた。そうこうしているうちに何人かでオフ会をすることになって、旦那さんを見て思ったことには「めっちゃ好みのやつきたー」みたいな。
旦那はパートナーであり支えでありプロデューサーでありフィクサー。
書けたら一章ごとに読んでもらってる
旦那は外付けHDD(もっともツボった。自分の代わりにいろいろ覚えてもらったり、話の種を拾ってもらったりしているらしい)
いたるところに旦那さんの話はでてきました。
・作家以前の話
書くこと自体は好きで、物心ついたぐらいから何かしら書いてた。それが遊びだった。友達に面白いといわれあれこれ書いては投稿もしていた。
新井素子が好きで「もとちゃんみたいになりたい!」と思ってた。
でも最終選考に引っかかることはなかった。
(何がいけなかったと思いますか?という問いに対して)
それが分かってたらそのときにデビューできてたと思います。当時の自分に対して言えることとは「お前は下手だ」「もっと大事に書け」ということ。
書くのは辞めて就職しました。読んでたら書きたくなるので読書からも一時離れました。結婚を機に仕事をやめて時間ができたのでまた書くようになりました。
書けたものを旦那に見せたら「君はプロになるよ」と言われた。
友達数人にも見せてみて「いいんじゃない?」といわれ、出したのが「塩の街」
「ラブコメ今昔」の読みはやっぱり「ラブコメこんじゃく」でした。
今昔物語と同じだろうとは思ってたけど確信がなかった。
質問コーナーは3人ほど。
名前への突込みがありました。箭内さん曰く「男性だと思ってた」
有川さんは自分が「ひろちゃん」と呼ばれていたのでペンネームを浩としたらひろしと読まれたりする。デビューしてから分かった誤算。
ちなみに箭内さん収録終了間際ぐらいで「ありかわこうさん」と呼ぶ。
休憩を挟みつつ2時半から収録を始めて、終わったのは5時半でした。
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