原作読者(Pixivで時々読むだけなのでファンを自称するほどではない)かつアニメ未見が書いた感想です。
思ったよりミュージカル映画だった。歌って踊る、と書くとインド映画みたいだけど普通にミュージカルしてる。ナチュラルに歌がカットインする。わたしはミュージカルは積極的には見ないけど、ローラン1なので面白く見られる方です。
高畑充希は歌が本当にうまい。おげんさんといっしょでたまにソロの歌は聞いていたけど、ここまでガチで歌える人なんだなと思った。
残酷な天使のテーゼのパロで、作詞担当に及川眠子がいたのめっちゃ笑った。ひろたか基本姿勢がゲンドウだしちょいちょいエヴァネタがあったね
前半は面白かった。いやオタクなら全体的にセリフ回し1.8倍速ぐらいでもいいだろと思ったり、コミケのシーンの買いに来た人が成海に感想を言ってるあたりはヒューーーありそうーーーーって見てたけど、ちょっとスペース離れている間に島中から誕席付近まで列が伸びてるの、さすがに盛りすぎって思う。
ニコニコ動画風の弾幕は表現として古いけど文字として表示するために必要だったのかなー、いやでもあんだけオタクの女子が揃って「待って無理」って言ってないの別の文化圏なのかなーーって思った。
問題は後半で具体的には姉たそ2のライブシーンあたりからなんですけど、これ「重度のゲーマーと隠れ腐女子の恋愛漫画」原作のはずだよな……? 成海は「きれいめの腐女子」として描かれているけど、宏高は後半から急に「多少ゲームが好きな非オタが、彼女の趣味を理解するために、オタク友達につきあって金かけてみた」感がぬぐえないシーンの連打で、オタク、具体的には男オタに対する制作陣の悪意を感じた。前半と後半の脚本ねじれて複雑骨折してない? 宏高が別人としか思えない。
あのモノトーンの部屋がオタクグッズで埋まってて、彼女の前で抱き枕抱えて話しかけるのは例えイケメンであろうと無理だわ。そして成海が頭冷やせって言うのも無理だし、そういわれて家中に置かれてたオタクグッズ片付けるのも無理だわ。高畑充希の歌が上手くなかったらちょっと見れたもんじゃなかった。麦茶のくだりクソひどかったし。
山崎賢人のへし切長谷部、菜々緒の燭台切コスはごちそうさまでしたがシチュエーションがあまりに唐突。
樺倉のライトオタっていう設定(映画公式より)びっくりするほどどこにも生きてなかったな……。いやほんま山崎賢人も斎藤工も賀来賢人もあんなテンプレキモオタシーン演じててすごいな……って思ったわ。
この映画を見て受け取ったものは「高畑充希は歌が上手い」「脚本も担当した福田雄一監督は『オタクはキモい』と思っているんだろうな」の2点。豪華な映画だとは思う。豪華は無駄使いでできている。
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