ユージニア (角川文庫 お 48-2)

久しぶりに読んだー。
やっぱり単行本版であった冒頭の詩の部分はなくなっていた。
旧家でおきた大量毒殺事件を色んな視点から語ってみる。そんな話。
自分内恩田陸ランキングではTOP5入りしているやつですええ。

ただ、「話の最後ではかならず真実が明らかになってしかるべきだ!」と思う人にこの本は地雷になりかねないのでご注意をー。

その瞬間、あたしは悟りました。
彼女は幼い日、このブランコの上で誰かと取引をしたのだ。誰かが、ブランコを漕いでいる彼女に、お前の何かと引き換えに世界をやるがどうだい、と彼女に話し掛けたのだ。
そして彼女は取引に合意し、次の瞬間自ら手を放したのだ、と。

(P125)