タグ「 穂村弘 」の記事
8件の投稿
エッセイ。面白いのでちまちま読んでいた。
139ページの「書き出し」はまさに書き出しからにや!っとしていた。ガレオンきたこれとおもった。
子供の世界では些細なことが簡単に絶体絶命に繋がってしまう。現実体験の少なさゆえに、「図書館の本をなくす」ことがどれぐらい致命的で取り返しのつかないことなのか、客観的に判断できないのだ。
(P74)
思い当たりがありすぎる。
熱中していた作家について、あ、なんか、このひとの本はもういいかもと感じる瞬間がある。作品がつまらなくなったというのならわかるのだが、相変わらず面白いけど、でも、なんか、もういいかも、と思ってしまうところが不思議だ。
(P134)
とりあえず小説ではこのパターンで読まなくなることはまだない、と思う。
漫画だと確実に面白いのはわかってるけど、なんか手が出ないというのがある。1
ずっと買ってたけど突然もういいかなと思うこともある。2
外出の間際になって、慌てて本を探すことがある。電車の中やちょっとした待ち時間などに読む本を鞄に入れるためだ。(略)そのときの気分や外出の内容などによって本が決まってくる筈だが、自分でも何が最適なのかわからない。どれも微妙にずれているようで「これ」という感じがしないのだ。
(P136)
何の本持っていくかで悩む。どれも気になって、今日はこの本じゃない気がする……とか置いたりまた選んだり、悩むモードでぎりまで本を読んだりする。そして次は1冊で足りるのかと思ったりする。
大概足りるかどうかとか考えているときは確実に足りるんだけど、保険にもう1冊文庫を追加したりする。
過去の仕事の何パーセントに目を通していれば書評する資格あり、ということになるのだろう。文庫解説などの場合はどうか。以前、書評家の豊崎由美さんとお話しする機会があったとき、ずっと訊きたいと思っていたこの疑問をぶつけてみた。
「一般的な書評の場合、その作者にもよりますけど初期作品と近作を数冊ずつ、それから代表作をおさえていればまあいいんじゃないでしょうか」というお返事だった。(略)
「作品を褒めるんじゃなくて批判する時はどうですか」
「その場合はほぼ全作に目を通してないとまずいですね」(P157?P158)
↑では分かりにくいと思いますが、文字が赤と緑でふちどりがあって、しかるべき眼鏡で見ると飛び出しそうなタイトルをしている。
ダヴィンチでやってたエッセイです。
最初の方は穂村さん独身だと思ってたんだ。なんかのエッセイで「妻」って単語を見て、初めてこの人結婚してたんだって分かった。
エッセイには恋人の話も部下の女の子の話も恋愛の話もかなり出てくるけど、「俺は駄目な男なんだ!(主に男女間の機微において)」という感じの内容のが多いから「彼女はできても妻はできない」人なんだと思ってた。
風邪の自覚がそうであるように、恋も気づいたときには、もうすっかりやられている。その段階からなんとか防ごうとしても、まず難しい。薬を飲んでも休養をとっても、結局はフルコースを味わうことになる。症状の重さや結果の善し悪しはさまざまなだろうが、一通りの流れに乗るしかないのだ。(P126)
この回の話はきゅんきゅんしていたのだけどもここが最きゅんであった。すっかりやられている∩゚∀゚)
自分では当然そうだと思っていたり、自然に行っていることが、他人にとってNGというのは怖ろしい。好意を持っている相手の地雷を踏むのは怖ろしい。(P68)
この話は昨日読んでた本(つまり桜庭一樹日記)のグレートサスケだ!と思った。なんか繋がった話に思えた。相似のものはひきあうのかーと流浪の美貌の大賢者的なことを思った。
それにしても、共通の認識(だと思っていたこと)って難しいなあ。裏切られた(と思った)ほうも。怒りに触れた(おろおろする)ほうも。たいへんだ。互いの善意とか、歩み寄りたいと願う真心だけがこういう窮地を救うのかもしれない、と思ったり。
桜庭一樹日記-P112
乙一の小生日記みたいな本だった。爆笑。4月19日がもっともやばかった。
多分あれはページめくる分があったら余計にはまったんだと思う。同じページにあったらぶっぐらいで済んだはずだ。武将OLとかおばさんたちとか子ども達とかこんなことを喋ってたネタが異様にツボる。
「別腹ってほんとうにあるらしいっすよ」
「ええっ、まじかよっ」
「ほんとっす。人間の胃袋ってひとつじゃなくて、何個かあるらしいっす」
「まじかよ……」(P8)
いやいやいやいやちょっと待てみたいな。
すれ違った時に聞こえた話で最近一番気になったのは高校生男子3人組ぐらいで「ミートホープ!ミートホープ!」ていってたことだな。横断歩道で。チャリに乗って。
ほむらさんのエッセイをはじめて読んだ時はなんかユヤタンとベクトルがよく似てるなあと思ったけどこれはなんか違った。何が違うとは言い表せないのだけど。
高い本を前にして買おうかどうか迷っているとき、自分の背中を押すために心の中でくるくるといろいろな云い訳を考える。「資料として必要」とか「相場よりも安い」などが多く使われるのだが、どれも当てはまらないときは、「お金をこのかたちで持っていると思えばいい」と思う。(P168)
私は今月買う本(新刊)少ないからこのぐらい買ってもいいと思うとか
給料日割りにして「今日はただ働きしたと思って」とか
xx(ショップ名)で服買ったと思ってとか。
この本初出が凄い勢いでばらばらだなー。「北斗七星の男」は読むの初めてじゃなかったんだけどこの雑誌名に心当たりがない。なんだこれは。