日本YA作家クラブができたということで最近ちょこちょこと名前を聞く機会があって、昨日作家リスト見て超テンションが上がった次第。寝る前なのに。ついったで星兎好きだーとか叫んでた。
で、asta*2008年12月号で、『金原瑞人×森絵都 かつて「YAってなに?」っていう時代があった』という対談がありました。YA作家クラブについての記述はありませんが、YAの黎明期の話を3ページほど語っておられます。
森 その頃は、「ヤングアダルト」という言葉はほとんど使われていませんでした。YAがこれほど広がってきたのはごく最近のことですね。
金原 僕は88年から3年間、朝日新聞で「ヤングアダルト招待席」という書評の連載を持っていたのだけど、全然定着しなかったの。「YAってなに?」みたいな感じで。森さんも最初は売れてなかったよね。
森 そうですね(笑)。90年前後って、おとなと子どもの中間の若い世代に向けた本自体が売れなかったんです。おとなむけか子ども向け、このどちらかしかなかった。私は当時中学生を書きたかったんですが、売れないからやめてくれという出版社も多かった。あさのさんも売れなかったとおっしゃってますね。
冒頭のその頃というのは90年前後のこと。
金原瑞人が敬意を込めて<YA三羽烏>と呼ぶあさのあつこ・佐藤多佳子・森絵都のデビューしたのがこの頃。
金原 『カラフル』が出たのが98年、そして2000年代に入るとヤングアダルトがブームになった。僕は88年からずっと「いいよ」と言い続けてきたから、今の状況はうれしいんだけど、この先もブームが続いて売れ続けるかどうかに関しては正直なところあまり期待してないんです。ただ、YAというジャンルが注目されることで、新しい作家がどんどん出てくると面白いな。
あとは森さんが中学生を書きはじめて、リズム?ランの話と金原瑞人YAセレクション みじかい眠りにつく前にI 真夜中に読みたい10の話の話。
今から読むよという人にオススメの3冊(+α)
そんなわけでちょっと興味は湧いたけど何を読んだらいいのかという方に向けるオススメの3冊。
文庫で揃えてみた。
マイナークラブハウスへようこそ!
→お金持ち学園の片隅に存在する変人揃いの弱小文化部のクラブ棟とその住人の話
(→もうちょっと詳しく)
妖怪アパートの幽雅な日常:
→人間と妖怪が入り混じって暮らすアパートと高校生夕士の日常
ちなみに2巻以降は印象ががらっと変わるので個人的におすすめしたいのは1巻だけ。
DIVE!!(上)(下)
→高飛びのため青春かなぐり捨てで練習に挑む少年ズの話。
→妖怪アパートの幽雅な日常とDIVEの紹介のときのエントリ
桜庭一樹の青年達の読書クラブが好きな人は皆川博子の倒立する塔の殺人などもいいかもしれないとおもった。戦時中のとあるミッション系スクールの話。( →読んだ時の感想)