老舗和菓子屋<福桜堂>に勤める絢部あかりとその2軒先のショコラトリー<ショコラ・ド・ルイ>のシェフ長峰和輝とスイーツと人間関係と謎の話。連作短編。
前作ラ・パティスリーとも地続きです。
家庭的な南仏料理の店も出てくるから、作者違うけどタルトタタンの夢とも繋がってそうな雰囲気だ。
しかし今回は縁遠いフランス料理ではなくチョコレート。ケーキ。上生菓子。なんたる身近さか。チョコ食べたいとついったーで叫ぶこと2回にわたる。そして今我が家には友達のお土産であるロイズのチョコがあったりするのである。むしゃむしゃしてやった。今は満足している。
チョコ断ちをしている人は決して読んではならぬ本である。
「低カロリーなら、女性客は大喜びで買うと思いますが……」
「冗談じゃない。私は、健康食を作るために菓子職人になったんじゃないんです」長峰シェフはかすかに笑った。「おいしいものほど体に悪い。甘いもの好きは、それを覚悟しておくべきですよ」(P202)
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